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2013年09月08日

環境団体の理解が得られなかった「学園通」見直し案

 一昨日の6日に、帯広市は環境保護団体に対し「都市計画道路(学園通)の見直しに関する説明会」を開催した。

 はじめにこの問題について経緯を簡単に説明しておきたい。

 「学園通」は帯広市が4車線の都市計画道路として整備を進めているが、帯広農業高校に隣接するカシワ林の保護をめぐって地域住民や環境保護団体などの意見がまとまらず、その部分のみ未整備になっている。市は道路を若干カーブさせることでカシワ林の伐採範囲を縮小する見直し案を提案したが、それでも地権者や環境団体との折り合いがつかない状態が続いていた。十勝自然保護協会と地球環境を守る十勝連絡会は2012年6月に、伐採もせず直線を維持できる暫定二車線案(提案では「変則3車線案」としている)を帯広市に提案した。これに対し、帯広市は道路構造上は可能としながら、将来の交通量の増加と安全性を理由に採用できないとの見解を示した。帯広市は今年度に入って地権者を個別に訪問して「見直し案」の同意をとりつけた。8月9日には「見直し案」について地域住民への説明会を行った。

 6日の説明会ははじめに市から経緯と見直し案の説明があったが、予定時間(2時間)の大半は質疑応答に充てられた。ここでは十勝自然保護協会の質問とその回答について、要点を報告しておきたい。

1.暫定二車線案を公にして議論しないことについて
Q:十勝自然保護協会などが提案した暫定二車線案について、帯広市は詳細な図面を作成した上で、道路構造上は可能であると説明していた。しかし、この案が提案された事実や経緯は今回の配布資料に全く記載されていない。 暫定二車線案という対案が提案され帯広市も検討していながら、それを広く公表せず、経緯にも記載しないのは不適切。
A:資料に記載しなかったのは紙面の都合。また、帯広市の見解(不採用)については提案団体に個別に説明している。地域説明会では説明していない。

Q:住民説明会でも暫定二車線案の説明していないのはおかしい。
A:今後やりたい。

2.過去の道路拡幅等による伐採への影響について
Q:帯広市は過去にも「影響を最小限にする」として道路の拡幅や直線化の際に伐採を行ってきた(若葉の森、稲田の森、チョマトー等)。伐採の影響について工事後に調査を行っており、その結果を知らせるという約束があった。過去の伐採の影響を明らかにするのが先決。
A:手元に資料がないので、回答できない。

Q:「影響を最小限にする」の影響とは、面積のことか? カシワ林の林縁部は外部との緩衝帯の役割があるのであり、緩衝帯が伐られる影響について事前に調べるべき。
A:影響とは面積のこと。カシワ林への影響については専門家から話しを聞いており、事後調査したい。

Q:線引きして支障木を区別しているが、樹木の根は地下に伸びて複雑に絡まっているのであり、影響があるカシワは5本などというものではない。
A:環境団体と相談しながら進めたい。

Q:林縁部を伐ることの影響について調査しているのか。
A:していない。

Q:調査していないのに審議会にかけるのはおかしい。
A:林縁部の影響について検討するかどうか、即答できない。
 

3.暫定二車線案について
Q:暫定二車線案については要望書を提出し、議会にも知らせるなどして行動している。また将来は交通量が減少する可能性もある。二車線の方がメンテナンスの費用も少ない。カシワ林の伐採をせず、直線も維持できる。民有地の買収も不要。
A:二車線案をないがしろにしているわけではないが、すでに説明は終わっている。将来の交通量は7%減ると推測されているが、それを加味してもこれまでの調査で将来交通量が11,400台と推定されており、4車線が必要な道路。二車線だと補助金がでないので市の持ち出しが大きい。根本的な改修が必要。交通調査を9月下旬に行う。朝・夕の調査をしたが、一日9600台に近い交通量があると予測される。

Q:9600台なら絶対に4車線にしなければならないということではないはず。将来の交通量はどうなるか分からない。右折レーンを十分とるなどすれば大きな渋滞にはならない。推計値に拘らず、暫定二車線で様子を見るべき。ここだけ例外として二車線としても問題ないのではないか。環境保全のために多少の不便を我慢することも必要。
A:安全のために4車線は必要。

 以上は十勝自然保護協会のメンバーからの質問である。他に2団体(2名)からカシワ林への影響に関すること、専門家の追加や除雪、融雪剤などについて質問があった。

 このように、昨日の説明会においては批判的な意見しか出されず、帯広市の見直し案に理解を示す意見を述べた環境保護団体はひとつもなかった。暫定二車線案について、紙面の都合で経過報告に入れなかったという説明は言い訳でしかなく、代替案に触れたくない姿勢が浮き彫りになった。しかも、「即答できない」ことが複数あった。これで幕引きするのであれば環境保護団体の意見を無視することになる。

 そこで私は最後に「住民説明会では一定の理解が得られたとのことですが、今日の環境団体への説明会はどう評価するのか?」と聞いたところ、都市計画課長は用意していた原稿を読み上げ「全会一致での理解は得られなかったが、見直し案で進めたい」と締めくくった。

 反対意見が出されることを予測して、あらかじめこのような原稿を用意していたのだろう。しかし、「反対意見ばかりで理解は得られず、回答を先送りした質問もあった」というのが実態だ。この実態をきちんと反映しない締めくくりの挨拶は、「環境保護団体の理解が得られなくても見直し案で進める」という宣言である。

 要するに、環境団体への説明会は「説明した」とのアリバイづくりでしかない。説明会で理解が得られなくても、出された質問に答えられなくても結論は決まっており、「はじめに見直し案ありき」だったのである。

 予想されたこととは言え、環境保護団体の意見を真剣に受け止め、環境保全のために最大限の努力をしたとは言い難い。ちなみに帯広市は「環境モデル都市」である。

  


Posted by 松田まゆみ at 11:47Comments(0)自然保護

2013年02月22日

北電の誤りが指摘された北海道環境影響評価審議会

 新岩松発電所の新設工事に関する、北海道環境影響評価審議会小委員会の2回目の議事録が先日アップされた。これは昨年12月11日に開催されたものなのだが、なんと議事録の公開まで2カ月以上もかかっている。

 議事録を読むと、今回の審議会で早矢仕委員から北電の誤りについて指摘があったことが分かる。早矢仕さんはシマフクロウの研究者だ。彼女は、以下の指摘をしている。

 そうだとしますと、資料2の事業者回答では「対象事業実施区域内で生息(ねぐら、採餌等)が確認されておらず」となっておりますが、ねぐらと採餌が確認されていないからといって、ここに生息が確認されていないと言ってはいけないと思います。ここは紛れもなく生息地に含まれますので、生息が確認されていないという言い方は、明らかな間違いです。ですから、質問したいとか意見を言いたいというのではなく、これは訂正していただかないと困るところです。共有させていただきたいのは、事業対象区域も生息地に含まれます。その上で、ここは余り利用していない場所だという前提で、今回さまざまな議論が進んでいると理解しております。それをまず申し上げておきます。
 ですから、ねぐらと採餌が確認されていないという表現があって構いませんが、この文章の中の、生息が確認されていないとか、主要な生息地はよそだという表現はやめてもらわないと困るということです。このとおり評価書に載ってしまったら大変です。よろしくお願いします。


 「資料2の事業者回答」というのは以下である。これは審議会委員の質問に対する事業者の回答だ。

新岩松発電所新設工事環境影響評価準備書 1次質問及び回答

 早矢仕さんの指摘している部分は以下だ。

質問
予測対象となった種について、種の生息に影響が及ばない範囲で示せる予測結果があれば教示願います。

回答
 重要な鳥類のうちシマフクロウの予測結果は以下のとおりです。
【予測対象時期】
 本種は通年生息するため、通年を対象に影響を検討しました。
【影響予測】
「地形改変及び施設の存在」
 対象事業実施区域内で生息(ねぐら、採餌等)は確認されておらず、主要な生息地は、対象事業実施区域から離れています。また、環境保全対策として、対象事業実施区域を設定する際には、既設岩松発電所周辺の現状や過去の土地利用状況を踏まえ、既存の道路や耕作跡地等、可能な限り既に改変されている区域を設定しました。
 よって、地形改変及び施設の存在による本種の生息環境に及ぼす影響は小さいものと予測されます。
「工事用資材等の運搬、建設機械の稼働、造成等の施工による一時的な影響」
 地形改変及び施設の存在と同様、対象事業実施区域内で生息(ねぐら、採餌等)は確認されておらず、主要な生息地は、対象事業実施区域から離れています。また、環境保全対策として、シマフウロウが採餌する夜間は原則として工事を行わないこと、工事中に使用する建設機械は可能な限り低騒音型・低振動型の機関を選定すること、工事用資材の運搬は原則として夜間は避けること等を行います。
 よって、工事の施工による一時的な影響は小さいと予測されます。


 北電は、自分たちの行った調査では事業実施区域でシマフクロウの生息(ねぐら、採餌等)が確認されず、主要な生息地は対象事業実施区域から離れているといっているのだが、これは事実に反する。早矢仕さんも指摘しているように、ここは紛れもなく生息地だ。

 ただし、早矢仕さんは「そこは余り利用していない場所だという前提で、今回さまざまな議論が進んでいると理解しております」と言っているのだが、本当に「余り利用していない場所」と言えるのだろうか。

 シマフクロウは事業実施区域に採餌に来ている。そのことは、十勝自然保護協会が11月8日に北電へ提出した意見書でも、はっきり述べている。シマフクロウが採餌に利用している場所というのは、工事の施工が行われる場所そのものだ。工事がシマフクロウの生息環境に及ぼす影響は小さいどころか、極めて大きいのである。だから、「余り利用していない場所」という認識のもとで審議会が進められることは重大な誤りがある。

 北電への意見書は送付先は北電なのだが、あて名は知事あてだから、北電は北海道にこの意見書を渡しているはずだ。北海道の担当職員はこのことを知っているだろうし、審議会ではこの事実を前提として審議がなされるべきだが、早矢仕委員は事業実施区域がシマフクロウの採餌場所になっていることを知らないようだ。

 道職員は意見書に書かれた事実を審議会委員に伝えていないのだろうか? だとしたら、重要な事実を隠蔽して審議会を進めていることになる。道職員は審議会に道民意見を伝える義務はないかもしれないが、信義に反するのではなかろうか。

 この審議会では、シマフクロウについての具体的審議は非公開になっているので、どんなことが話されているのか分からないのだが、もし専門家による検討機関に道民が指摘している事実がきちんと伝わっていないのなら大きな問題だ。

 私は「不都合な真実を暴露しているブログをチェックする役人」という記事で、たとえ希少種であっても保護のために必要であれば種名の公表もすると書いた。新岩松発電所のアセスにおいても、事業実施区域の中にシマフクロウの採餌場があることを指摘せざるを得なかったのは、北電が「採餌場はない」「主要な生息地は離れている」「影響は小さい」と事実と異なることを言い張るからだ。希少種であることを理由に何でも非公開にしてしまえば、こうした欺瞞を暴くことはできない。

 北電はシマフクロウの生息について事実を無視して、影響が小さいと主張している。ここに北電の体質がよく表れている。こんな杜撰な調査と報告を基に工事を進めることはあってはならない。

  


Posted by 松田まゆみ at 14:29Comments(0)自然保護

2013年02月18日

不都合な真実を暴露しているブログをチェックする役人

 このブログでは、必要性のほとんどない公共事業の問題点などについてしばしば指摘している。私は、自然保護活動に関わっているために、このような事業の担当者(すなわちお役人)と話し合いをすることがしばしばある。そうした折に、「ブログ読みました」と言われることがよくある。

 森林管理署(林野庁)の職員、北海道の職員、開発建設部(国交省)の職員、帯広市役所の職員などから、「ブログを読みました」と言われたことがある。どうやらこのブログはお役人にかなり読まれているらしい。

 裏を返すなら、彼らはインターネット検索によって常に批判者をチェックしているということだ。もちろん、こうしたことはお役所だけではなく企業などでも当たり前のようにやっているのだろう。

 大型公共事業の「不都合な真実」は、自然保護活動をしている人たちはもちろん以前から分かっていた。利権にまみれたムラ社会の存在も。しかし、そうした情報は自然保護団体の会員の間では共有されるものの、それ以外の人たちにまではなかなか伝わらないのが現実だった。一部の雑誌などで紹介されることはあっても、そのような雑誌を読む人はそもそも限られている。

 しかし、インターネットの普及によって、誰もが世界に向けて発信できるようになった。今では多くのNGOやNPO、あるいは活動を行っている個人がホームページやブログを通じて、役人が隠しておきたい「不都合な真実」を暴露するようになった。原発問題もそうだが、このようなホームページやブログにこそマスコミがほとんど報道しないような「不都合な真実」が書かれている。

 税金で行っている公共事業を問題にしているのだから、誤りや違法性がない限り、記事の訂正や削除を求めることはできない。お役人がインターネットで発せられる情報をこまめにチェックするのは当然だろう。

 北海道開発局によって士幌町で行われている「富秋地区国営かんがい排水事業」についても、私の所属する十勝自然保護協会は帯広開発建設部の担当者と事業について話し合いを行ってきた。そして、私もこの事業の問題点についてこのブログで何回か発信している。帯広開発建設部の担当者は、当然すごく気にしているのだろう。

 昨年(2012年)3月のことになるのだが、帯広開発建設部の職員から十勝自然保護協会の事務局長に対して、メールで以下のような要請があった。

・・・また、士幌「富秋地区」国営かんがい排水事業調査結果報告に係わる質問書について(回答)を送付いたしました際、「希少な動物種の情報について記載していますので取扱には十分留意いただきますようお願いします。」とお願いをしていたところですが、松田様のブログ記事(鬼蜘蛛おばさんの疑問箱)で、当方からの説明に基づく希少な動物種の情報についての掲載がなされているところです。
 つきましては、松田様個人のブログ記事と承知しておりますが、貴協会において希少な動物種の情報の適切な取り扱いについてご理解とご協力をいただけますよう改めてお願い申し上げます。


 私はこのメールが届く1カ月ほど前の2月5日に以下の記事を書いている。

明確になった「富秋地区」国営かんがい排水事業の欺瞞

 お読みいただければ分かる通り、事業者の嘘と事業の欺瞞性を暴いた記事で、開発建設部にとってはもっとも隠しておきたいことだったに違いない。だからこそ、希少な動物種の種名が書かれていることを持ち出してやんわりとクレームをつけてきたのだろう。

 このメールを発信した帯広開発建設部にはっきり言っておきたい。「あなたたちにそのようなことを言われる筋合いはない」と。

 開発局による無駄な公共事業、すなわちダムや道路建設などによって、これまでにいったいどれほどの希少動植物の生息地が破壊され、どれほどの希少動植物が消滅したり絶滅の危機に追い込まれたのか分かっているのだろうか。

 私とて、自分の知り得た希少動植物の情報を安易に公開するつもりはない。生息地を公開することで盗掘や採集などの危険にさらされることがあり得るのは十分承知している。しかし、大型公共事業による生息地破壊や生息地の改変は採集圧とは比べ物にならない大きな影響を与えるのだ。かつてはどこにでもいたような普通種が絶滅危惧種になってしまったような例はいくつもあるが、それらの原因の大半は採集ではなく開発行為だ。

 だからこそ、開発行為が希少種に大きな影響を与えると判断されるときには、種名も明らかにしたうえで保護を訴えるのである。希少種の存在を隠していては、事業の問題点や欺瞞性を突くことはできない。

 帯広開発建設部は、富秋地区で希少種の調査をしてきたが、結局、開建の考えている工法でニホンザリガニを保護できるという結論には至らなかった。ニホンザリガニが生息できなくなる可能性もあるのに、開建は事業を強行しようとしている。開建は保護をするために希少種調査をしたのではない。「希少種の保護策を検討した」というアリバイづくりのために調査をしたのである。もちろんその調査自体も税金で行っている。

 ところで、私はブログで批判的意見を発信する以上は発言内容に責任を持つべきだとの考えから、私宛にメールを送信できるよう設定している。記事に誤りがあれば訂正するし、説明を加筆することもある。私の記事に意見があるのなら、直接メールで言っていただきたい。

  


Posted by 松田まゆみ at 16:41Comments(2)自然保護

2012年12月26日

新岩松発電所新設工事アセスの公聴会で北電にレクチャー

 昨日、新岩松発電所新設工事環境影響評価準備書に係る公聴会が新得町で開かれた。暮れも押し迫ったこんな時期に公聴会とは・・・とは思ったが、道民として意見を言っておかねばならないので公述人として申し込んでいた。

 今回の公述人は私を入れて3人。公述の制限時間は一人15分。13分で一度ベルが鳴るので、なんだか学会の口頭発表みたいだ。傍聴者は十数人だったが、大半は北電関係者と地元新得町役場の関係者のように見受けられた。

 今回の公聴会のお知らせは11月30日付けで北海道のホームページに掲載されたのだが、少なくとも北海道新聞にはお知らせ記事はなかった。不可解に思って北海道の「報道発表」のページも見たが、報道発表がなされていないようだ。道条例に基づくアセス公聴会について報道発表しないとは、どういうつもりなのだろう。北海道のアセスに関わるページをこまめにチェックしている人などほとんどいないだろうから、マスコミが記事にしない限り大半の人は公聴会の開催すら気づかないだろう。一般の人がほとんどいないのは当然だ。結果として、事業者である北電へのレクチャーみたいな感じになった。

 公述を行った3人は、ともに工事実施区域に生息しているシマフクロウへの影響について意見を述べた。このような公聴会では、賛成意見ばかり並べ立てるヤラセを疑わせるような公述人がたいていいるのだが、今回はそのような人はいなかった。泊原発3号機のプルサーマル導入に関する道主催のシンポジウムでは北電のヤラセが発覚して問題になったから、さすがにそれはできなかったのだろう。3人の公述人の意見は、事業者である北電社員には耳が痛い内容ばかりだ。北電関係者は、これらの意見をどう受け止めたのだろうか。

 今回の公述内容は道職員が録音をとっていたが、要約したものを北海道環境影響評価審議会に提出するとのこと。しかし、なぜ要約したものしか提出しないのだろう。要約では伝えたいことのすべてが伝わらないし、重要な部分をカットされる可能性も否定できない。

 道民意見のほかに、関係市町村の意見、北海道知事の意見が出され、それに基づいて最終的な評価書が作成されることになる。はたして道民意見はどれほど評価書に反映されるのだろう。ほとんど反映されないのであれば、「聞きおくだけの公聴会」という評価になる。

 以下が私の公述原稿。北電関係者はこのブログをチェックされていると思うので、しっかり読んでいただきたい。

**********

 私は、新岩松発電所の建設計画について知ったとき、シマフクロウへの影響のことが頭をよぎりました。北電はこのことについてどのように考えているのか大変疑問に思い「新岩松発電所新設工事環境影響評価方法書」および「準備書」を閲覧しました。これらを読んで浮かび上がってきた問題点について述べます。

シマフクロウ情報の隠蔽について
 はじめに指摘しなければならないのは、方法書でも準備書でもシマフクロウの情報を隠蔽しようとしているのではないかということです。岩松地区を含むペンケニコロ川流域では、美蔓地区国営かんがい排水事業のアセスメント調査が行われていました。この報告書にはシマフクロウのことが書かれています。ところが「方法書」にはこのアセスメント報告書が参考文献として取り上げられていませんでした。北電がこのアセスメントのことを知らないというのはとても不可解なことです。

 その後、北海道への公文書の開示請求によって、北電は美蔓地区国営かんがい排水事業のアセス調査を事前に知っていたことが分かりました。この文書は2010年11月26日付けの「岩松発電所再開発計画に係る事前相談について」というものです。ここには北電が次のような説明をしたと書かれています。「(近くで開発局がおこなっている、かんがい排水事業の自主アセスにならって)自主アセスを実施することで環境配慮の責任を果たすこととしたい」。つまり、北電は美蔓地区のかんがい排水事業でアセス調査を行っていることを知っていたにも関わらず、このアセス報告書を方法書の参考文献に取り上げなかったのです。シマフクロウの情報を隠蔽しようとしたとしか思えません。

 また、この地域にシマフクロウやイトウが生息しているために、環境推進課が北電の自主アセスを認めなかったことも開示文書から明らかになりました。つまり、北電はシマフクロウやイトウが生息しているからこそ条例に基づいた環境アセスメントを実施しなければならなかったのです。ところが、「方法書」では驚くべきことに、「野生生物への配慮」を記載していなかったのです。配慮しなければならない希少動物が複数生息しているにも関わらず、野生生物への配慮を記載しなかったのはなぜでしょうか。私には希少動物への影響がないと見せかけるためだったとしか思えません。

 また岩松地区はシマフクロウの生息地ですから、生態系の「上位性」の注目種として当然、シマフクロウを選定しなければなりません。ところが、準備書では「オジロワシ」と「クマタカ」しか選定していません。これも恣意的にシマフクロウを除外したとしか思えません。

 北電が配布用に作成したカラー印刷の「準備書要約書」では、重要な鳥類としてオジロワシ、オオワシ、クマタカ、クマゲラ、オオジシギが取り上げられていますが、ここにはシマフクロウの種名はまったく見当たりません。

 絶滅危惧種であるシマフクロウやイトウの生息地であるがゆえに環境影響評価を行うことになったにも関わらず、シマフクロウを無視あるいは軽視した方法書や準備書になっているのです。事業実施区域周辺に希少動物が生息していることは、事業者が事業を進めるにあたって不都合なことに違いありません。これらの事実から、北電はシマフクロウについて隠蔽しようとしたとしか考えられません。希少動物への影響を真摯に検討するという姿勢からかけ離れています。

杜撰なシマフクロウ調査について
 次に指摘しなければならないのは、北電のシマフクロウの調査です。北電は、生態系の「上位性」の注目種としてシマフクロウを選定しなかった理由について、「対象事業実施区域ではシマフクロウの生息は確認されていない」と説明しています。しかし、対象事業実施区域にはシマフクロウの採餌場があります。岩松発電所が発電を停止すると、発電所の放流口は干上がった状態になり魚が取り残されるのですが、シマフクロウはそこを採餌場として利用しています。また、8月7日に新得町で開催された準備書の説明会でも、参加者からシマフクロウの声を何度も聞いているという発言がありました。北電が事業実施区域でシマフクロウを確認できなかったのであれば、杜撰な調査といわなければなりません。

 そもそも事業実施区域で確認されなかったので「上位性」の注目種として選定しなかったというのは弁明でしかありません。知事は「方法書」に対して次のような意見を寄せています。「当該事業の実施により発電所放流口の移設や取水量が増加するなど、河川生態系への影響が懸念される。当該事業実施区域およびその周辺には採餌を河川に依存する希少種が生息する可能性があることから、当該事業の実施が要因となる河川生態系の変化が本地域の生態系上位種に与える影響について、準備書において予測・評価することが必要である」。知事は岩松地区がシマフクロウの生息地であり、シマフクロウは生態系上位種であるとして注意を呼び掛けているのです。シマフクロウを「上位性」の注目種に加えて報告書を書きなおす必要があります。

シマフクロウに与えるストレスを無視した評価
 また、この準備書ではシマフクロウに与えるストレスが考慮されていません。猛禽類はきわめてデリケートで、騒音や振動、人や自動車の往来、環境の変化などに敏感に反応し、大きなストレスを受けることが分かっています。したがって発破を伴うような工事はシマフウロウに多大なストレスを与えると考えられます。ところが「準備書」では騒音や振動について「低減に努める」としているだけで、発破音の大きさや環境に与える影響などについて明らかにされていません。しかも、工事に伴う人や自動車の往来については何ら評価がされておらずストレスを無視したものとなっています。

 準備書では「希少猛禽類については生息状況を把握し、重要な行動が確認された場合には専門家等の意見を踏まえ工事計画等の調整をします」としています。北電の説明によると「重要な行動」とは「繁殖に係る行動」であり、準備書の事業実施区域の周囲約500mの範囲では希少猛禽類の繁殖が確認されていないとのことでした。また、繁殖するような行動がないかモニタリングするとのことです。しかし、繁殖に関わる重要な行動が認められてから対策を講じるのでは遅すぎます。これでは何のためにアセス調査を行うのか分かりません。

 また、繁殖していなければ大規模な工事をしても影響がないということにはなりません。たとえば、現在岩松地区にはシマフクロウが1羽しか生息しておらず繁殖できない状態にあるということもあり得ます。しかし、他の地域から分散してきた個体がここに住みついて番になる可能性はいつでもあります。現に、近隣にもシマフクロウの生息地があるのです。岩松地区は環境省がシマフクロウの保護増殖事業を行っているところであり、常にシマフクロウが安心して生息し、繁殖できる環境を確保しておくべきところなのです。北電は認識を新たにすべきです。

シマフクロウの情報の非公開について
 さらに、シマフクロウに関して懸念されるのは、道民に情報が知らされないまま秘密裏に判断がなされることです。先に述べたように、この環境影響評価でもっとも懸念されるのはシマフクロウへの影響です。ところが、肝心のシマフクロウの具体的情報は別冊の報告書にまとめられて非公開となっており、道民はその内容を知ることができません。北海道環境影響評価審議会でもシマフクロウやイトウについての審議は非公開になっています。

 北海道環境影響評価条例の第1章、第3条には次のように書かれています。「道、事業者及び道民は、事業の実施前における環境影響評価の重要性を深く認識して、この条例の規定による環境影響評価その他の手続及び事業の実施に際して講ぜられる措置等に関する手続が適切かつ円滑に行われ、事業の実施による環境への負荷をできる限り回避し、又は低減することその他の環境保全についての配慮が適正になされるようにそれぞれの立場で努めなければならない」

 しかし、アセスメントにおいてもっとも重要な情報を秘匿にしているのですから、道民はこの条項に書かれている責務を十分に果たすことができないのです。もっとも重要な情報を非公開にして道民の意見を募るという感覚に驚きを禁じ得ません。道民を無視したアセスであり、アセス条例の主旨にも背くものです。

 さらに、アドバイスをする専門家の名前も非公開です。このために、ごく一部の専門家に判断を託すことになります。専門家の名前を公開できないということは、責任の所在も明らかにしないということであり、アセスの信頼性にも関わってきます。アドバイスをしている専門家の名前を明らかにすべきです。

発電所からの放水量の変化について
 もう一つ、シマフクロウだけではなく河川生態系への影響も指摘しておきます。

 事業の目的の一つに最大出力の増加があります。出力を最大にしたときは発電所からの放水量がこれまでより大きくなります。また、ダムに水を溜めるために発電を停止する時間も長くなると推測されます。ということは河川の水量の変化が今まで以上に大きくなるということです。水量の変化は河川生態系に大きな影響をあたえます。この地域ではイトウが生息しており魚類への影響が懸念されます。

選択肢の追加について
 最後に、環境に対する負荷を回避したり低減するための別の選択肢が用意されていないことについて述べます。

 この事業の最大の目的は老朽化による設備の更新です。私は、老朽化した設備の更新自体を否定するつもりはありません。しかし、最大出力の増加はどうしても必要だとは思えません。

 事業実施区域にはシマフクロウの採地場があるのですから、大規模な工事がシマフクロウへ影響を与えることは避けられません。であるならばできる限り影響を少なくするために、老朽化した水車や発電機を新しいものに交換するだけに留めるという選択肢があって然るべきです。ところが、この準備書でははじめから発電量の増加を前提としていて、交換のみに留めるという選択肢が用意されていません。これはアセス書として欠陥があると言わざるを得ません。

 原子力発電による電力供給が増加するに従って、火力発電所の休止が増え、水力発電は原発の調整電力として利用されるようになってきました。原発は出力の調整が困難なために電力供給のベースとして使用し、原発で足りないピーク時の電力調整を水力発電で行うようになってきたからです。今回の新設事業は福島の原発事故以前に計画されたものですから、最大出力の増加は原発の調整に対応したものと考えられます。しかし、福島の原発事故以降、世論は脱原発へと向かっており、原発の依存度を減らしていくというのが国の方針です。泊原発が稼働していない現時点でも電力は足りており、最大出力の増加はどうしても必要なこととは思えません。

 新設をせずに機器の交換だけに留めるという選択肢を加え、環境影響評価をやり直すべきです。

 なお、準備書は意見募集の期間の終了とともに非公開になり、公聴会の意見を書く際に見ることができません。公聴会開催までは準備書を公開しておくべきであることを申し添えます。

以上
  


Posted by 松田まゆみ at 21:33Comments(0)自然保護

2012年12月19日

経営難で補助金頼みの加森観光がスキー場を拡張する不思議

 12月8日の北海道新聞に、「震災以降 年1億円減収 サホロリゾート 新得町、6千万円支援へ」との記事が掲載された。加森観光の経営するサホロリゾートは原発事故以来観光客の入りこみが減少し、リゾート内施設を賃貸している外資系の「クラブメッド北海道」が2年連続で夏季休業して賃料収入が減ったため、新得町に今後5年間で1億5千万円の支援を要請したという。新得町は、サホロリゾートが町内から約100人の雇用を生んでいることから、本年度と来年度の2年に限って年3千万円の補助をすることにしたという記事だ。

 加森観光は、10億5000万円の自己資金でサホロスキー場を拡張するとして北海道から開発許可を得ている。そんな会社がなぜ新得町という小さな町にここまでお金を無心するのだろう。その背景を明らかにしているのが、先日、新得町に新聞折り込みされたチラシだ。このチラシは、サホロリゾート開発問題協議会のホームページに、掲載されている。

これでいいの?6000万円の使い途

 加森観光は2002年度から2011年度までの10年間で新得町から5億円もの補助金をもらっている。そして、さらに資金援助を求めているのだ。スキー場拡張事業にかける10億5千万円もの自己資金があるなら、町に資金援助などしなくても十分にやっていけるだろう。だいたい、原発事故による損害補てんを町に求めるなどというのは筋違いな話しだ。

 ところで、加森観光が経営するサホロリゾートは2011年度の売上高が10億円を割り込んだとみられ、もはや事業継続が危ぶまれるほどになっているようだ。たしかに原発事故の影響もあるだろうが、北海道のスキー場の大半はそれ以前から入り込みが減っている。サホロスキー場やサホロリゾートの他の施設も、当然のことながら入り込み数は減少の一途をたどっている。加森観光は老朽化して危険なリフトの撤去をすべきなのに、それもしていない。かなり経営が危ういと見てよさそうだ。ならば、なぜ撤退せずに拡張しようとするのか?

 スキー場用地として国有林を借りている場合、撤退する際には原状回復が義務付けられている。つまり、リフトなどの設備を撤去し、植林をするなどしなければならない。しかし、これには相当な費用がかかる。加森観光は、サホロリゾートを中国資本に売り渡すことを目的に、付加価値をつけるためにスキー場の拡張を計画したとしか思えない。しかし、昨今の日中関係の悪化でそれもほぼ不可能だろう。

 こんな状態で拡張工事をしたらどうなるのか? 買い手がないまま経営破たんしたら、森林が破壊され、ナキウサギ生息地も破壊されたまま放置される公算が大きい。もっとも外国資本の手に渡ってもどうなるのか分からない。いずれにしても最悪の事態だ。10億もの自己資金があるのなら、責任のある対処をしなければならないだろう。

 加森観光は、自然保護団体がスキー場開発予定地で確認したナキウサギの痕跡を、ナキウサギのものとは認められないと不可解な主張をしている。自然保護団体はその根拠について説明を求めているのだが、加森観光からは未だに説明がない。実に無責任な会社だ。

 ところで、今回の補助金支出については、本日(12月19日)開催された町議会で採決前に取り下げになったそうだ。まっとうな判断をしたと思う。
  


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2012年11月15日

新岩松発電所アセス見解書で言い訳に終始する北海道電力

 北電は新岩松発電所新設工事環境影響評価準備書に寄せられた道民意見に対して見解書を公表し、これに対する意見を募集していた。

 北電の見解はシマフクロウに関しては希少動物のために非公開にしているとの理由で一貫して回答を避けている。しかも、相変わらず事実を隠蔽した言い訳をしている。

 大変問題の多い見解書であるために、十勝自然保護協会は北電の見解を精査して問題点を具体的に指摘した意見書を提出した。

新岩松発電所新設工事環境影響評価見解書への意見書

 この意見書の、要点を簡単に説明しておきたい。

 北電の見解書で最も問題なのは、シマフクロウやイトウなどの希少動物の存在をことごとく隠蔽しようとする姿勢だ。北電は環境影響評価の手続きについて北海道と事前に相談をしている。その相談内容の書かれた書類を開示請求で入手したところ、シマフクロウの生息地であるがゆえにアセスを行う必要があると北海道が北電を指導していることが明らかになった。

 北電は、アセスを行うことによってシマフクロウなどの希少動物の情報を流布させてしまう可能性があるとしていたのだが、これに対して、北海道は希少種の情報が外に漏れるおそれがあるからアセスをしないというのは理由にならない、としている。

 開示資料から、この事業において最も影響が懸念されるのがシマフクロウであるということを、北電はよく知っていたことが明らかになった。それにも関わらず、北電は「方法書」に「野生生物への配慮」を記載しなかった。この点について指摘すると、今度は論点をすり替えた言い訳をしてきた。北電の主張は「環境影響評価に関する技術的方法等の一般的指針」とこの指針に解説を付した「環境影響評価技術指針の解説」に反するものだ。

 また、アセスの概要を説明して道民に配布している「要約書」には肝心なシマフクロウについて種名すら出していない。これは重要な生物種の存在を隠蔽することにつながる。

 北電は、生態系の「上位性」の注目種にシマフクロウを選定していないのだが、その理由は「対象事業実施区域(新岩松発電所新設工事を実施する区域)ではシマフクロウの生息は確認されていないことから選定していない」と説明した。

 しかし、シマフクロウは対象事業実施区域も採餌場として利用しているのである。そのようなことをアセス調査で確認していないのであれば、北電の調査が杜撰であったということに他ならない。

 また、シマフクロウについての影響は繁殖に関わることしか考慮していないことも明らかになった。岩松地区は環境省が保護増殖事業を行っているところであり、他の地域から移動してくる個体が定着する可能性がある場所だ。シマフクロウにストレスを与え定着に影響を及ぼす可能性のある事業は、繁殖しているか否かに関わらず回避しなければならないが、北電の見解にはそういう考慮が全く見当たらない。

 シマフクロウについての具体的情報はすべて非公開になっているし、アドバイスをする専門家の名前も非公開だ。これでは道民を無視して特定の人物が密室で判断することになる。重要な種に対する影響の判断を委ねられている専門家は名前を公表すべきだ。

 また、今回の新設工事は既存の発電所の水車や発電機の老朽化に伴うものであるが、新設ではなく老朽化した水車や発電機の交換だけに留めるという選択肢があって然るべきである。ところがこのような選択肢を用意していない。北電はこの意見に対して、経済性を優先した計画策定であるとの見解を示した。しかし、そのような見解は環境影響評価条例の主旨に反するものである。

  


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2012年10月23日

サホロスキー場の拡張反対を決議したナキウサギフォーラム

 このブログでもお知らせしたが、20日に「ナキウサギフォーラム 佐幌岳から考えるナキウサギの保護」が開催された。4人の発言者がそれぞれの視点から絶滅危惧やナキウサギの保護などについて話しをしたが、どれも興味深いものばかりだった。そこで、発表内容について簡単に紹介しておきたい。

絶滅危惧とは:岩佐光啓氏(帯広畜産大学教授)
 国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは絶滅危惧種が2万種を超えた。日本でも8月に発表された第4次改訂で哺乳類3種、鳥類1種、貝類1種、植物2種が新たに絶滅とされ、絶滅危惧種(絶滅危惧Ⅰ類とⅡ類)も前回の3155種から3574種へと増えた。

 トキの場合、乱獲・開発・餌の減少のほか鉱山の開発による金属汚染や農薬が絶滅の要因となっている。トキに寄生するトキウモウダニもトキの絶滅とともに絶滅。寄主の絶滅により寄生動物も絶滅にさらされる。

 エゾナキウサギは今回の改訂で「絶滅のおそれのある地域個体群」から「準絶滅危惧」に格上げされた。北海道に生息するエゾナキウサギは大陸に生息するキタナキウサギの亜種とされているが、ミトコンドリアDNAの分析によりDNAが5%違うことが分かってきた。昆虫の場合は遺伝子が2.3%変わるのに100万年かかると言われており、5%も違うと別種である可能性もある。

 存続が脅かされやすい種は、生息範囲が狭い、生息密度が低い、特殊な環境に生息する、繁殖能力が低い、移動能力が低い、小さな島の固有種。

 経済、生産性、効率一辺倒の人間活動によって、絶滅が加速されてきた。具体的には、開発、伐採、娯楽、スポーツなどによる生息環境の破壊、農薬・金属汚染、乱獲、外来種・家畜、政治、気候変動(地球温暖化)。

エゾナキウサギの保護:市川利美氏(ナキウサギふぁんくらぶ代表)
 ナキウサギの特徴として、低い繁殖率(初夏に2~4匹の仔を産む)、低い生存率(成獣は定住性があるが、子ウサギは夏の終わりに親の縄張りから移動しなければならない)、移動の能力の低さ(移動能力は高くなく、子ウサギの移動時期は暑い夏で、天敵もいる)たある。

 カリフォルニアのボディでは金を掘った後に積み上げられた石の山にナキウサギが生息しており、78の石の山(パッチ)でナキウサギの調査が行われた。それによると、パッチが小さいほど絶滅しやすく、パッチとパッチの距離が大きいほど絶滅しやすいことが分かった。

 北海道では大規模林道(2010年に中止になった)などの大形公共事業によってナキウサギの生息が脅かされてきた。新得町ではナキウサギの生息地となっている林道で世界ラリー選手権が行われたほか、美蔓地区国営かんがい排水事業の工事などがあり、サホロスキー場の北斜面開発がある。

佐幌岳のエゾナキウサギ生息地:川辺百樹氏(前北海道自然史研究会会長)
 ナキウサギの生息地となっている岩塊地の成因は、自破砕溶岩(溶岩ドームや溶岩流)、崖錐(岩が崩壊して堆積)、地滑りがある。

 北海道にはナキウサギが生息可能と思われる岩塊地が点々とあるが、生息しているのは北見山地、大雪山系、日高山脈、夕張に限られる。阿寒にも生息可能と思われる岩塊地があるが、阿寒と大雪山系との間は50キロメートルあり、これだけの距離があると移動(分散)はできないと考えられる。

 低標高地の生息地の場合、谷の崖錐下部に岩塊が堆積しているところが多いが、このような生息地は道路建設によって破壊されやすい。準絶滅危惧ではなく、絶滅危惧にしてもよいのでは。

 佐幌岳は花崗岩の山だが、花崗岩は大きく壊れる性質がある。「ひがし大雪博物館友の会」の調査で1987年、1991年、1993年に小規模な生息地を発見した経緯がある。2012年にはスキー場開発予定地に過去に見つけたものより規模の大きい生息地があることを確認し、生息痕跡も見つけた。加森観光は、過去の佐幌岳の生息情報を知っていたが、アセス報告書には書かずに隠蔽した。また、現在の生息痕跡は、ナキウサギのものと特定できないとして生息を認めていない。

 大雪山系と日高山脈の間は約50キロメートルあるが、佐幌岳はその中間に位置する。佐幌岳の生息地が破壊されると、両者間の個体群の遺伝子交流がなくなる可能性がある。

佐幌岳のスキー場拡張問題:芳賀耕一氏(サホロリゾート開発問題協議会)
 1991年頃にサホロリゾートを3倍規模に拡張する計画があり、住民意見を募集していたので意見を出したのがサホロリゾート問題と関わることになったきっかけになった。その後、公聴会や情報公開によってこの問題を知らせてきた。現地に調査に入ったら、アセス書には書かれていないクマゲラを見つけたこともある。こうした活動によって新得町の人たちの意識も変わってきた。

 破綻したサホロリゾートを加森観光が受け継いだ際、当時の町長は北斜面には手をつけないことを条件に町が10年間にわたって年5000万円を加森観光に援助すると約束した。しかし、町長が変わったら北斜面は手をつけないという約束は受け継がれなかった。

 スキー客の激減で加森観光は経費削減をしており、地元の商工業者にもメリットがなくなっている。スキー場の施設も老朽化している。経費削減のために平日はリフトをなるべく止めているが、その口実として「なだれの危険性がある」などといっている。

 加森観光は毎年赤字を出していて、経営的に厳しい状況。ベアマウンテンもゴルフ場も落ち込んでいる。町は加森観光が撤退するのではないかと危惧している。スキー場は国有林を借りているために閉鎖することができない。現在使っていないリフトが2本あるが、危険なまま放置されている。

 あくまでも個人的な推測だが、スキー場に適した北斜面にコースをつくることで、海外資本への転売を考えているのではなかろうか。情報公開で入手した資料などをHPで公開している。

 *     *     *

 ナキウサギは絶滅しやすい生物であること、ナキウサギの生息地が壊され続けてきたこと、佐幌岳のナキウサギ生息地が重要な位置を占めていることがよく理解できる内容だった。

 芳賀さんの話しの中にあった、前町長が年5000万円の援助にあたり北斜面に手をつけないという条件をつけていたことは初めて知った。町長の約束はたとえ町長が交代しても受け継がれるべきであろう。現町長は、約束を反故にしてしまったのである。佐幌岳北斜面のスキー場開発の情報が掲載されている芳賀さんのHPは以下。

http://sahoro.com/

 問題なのは、加森観光は佐幌岳にナキウサギ生息地があることを知っていたということ。そして、知事もスキー場開発にあたってナキウサギの生息地を保全するよう付帯意見を出していたにも関わらず、情報を隠蔽するなどして強引にナキウサギ生息地を破壊するスキー場拡張工事をしようとしていることだ。国有林部分はまだ手をつけていないようだが、すでに民有地での伐採が始まっている。

 この集会では、以下の決議が採択された。生物多様性保全が叫ばれる昨今、加森観光の蛮行は看過できない。

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佐幌岳北斜面のスキー場開発の中止を求める決議

 エゾナキウサギは北海道の北見山地、大雪山系、日高山脈および夕張山地の岩塊地にのみに生息する希少な動物です。高山帯に限らず、森林帯に点在する岩塊地にも生息していますが、とりわけ低山の生息地は道路建設や伐採などにより破壊されてきました。生息地の消失は、ナキウサギ個体群の分断、縮小そして絶滅につながります。このため今年8月28日に公表された国のレッドリストの第四次改訂で準絶滅危惧に選定されました。
 佐幌岳の山頂近くのナキウサギの生息地は大雪山系と日高山脈のナキウサギ生息地を結ぶ重要な位置を占めています。このために北海道知事も佐幌岳のスキー場開発にあたってはナキウサギの保護に留意するよう求め、開発を行った西洋環境開発は北斜面のスキー場造成を断念しました。しかし、西洋環境開発から経営を受け継いだ加森観光は、ナキウサギ生息地を壊してスキー場を拡幅する計画を強行しようとしています。
 生物多様性の保全が求められる中で、このような破壊行為は許されるものではありません。スキー場造成の中止を強く求めます。

2012年10月20日
ナキウサギフォーラム参加者一同

  


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2012年10月17日

ナキウサギフォーラムのお知らせ

 10月20日(土)に、音更町で開催されるナキウサギフォーラムの案内です。

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ナキウサギフォーラム
佐幌岳から考えるナキウサギの保護

 これまでエゾナキウサギは多くが高山帯にすんでいるから、絶滅の恐れはないとされ、夕張山地のナキウサギだけが絶滅のおそれのある地域個体群としてレッドリストに入っていました。しかし、8 月28 日に公表された国の第4 次レッドリストでエゾナキウサギが準絶滅危惧に選定されました。
 このようななか、ナキウサギの保護にとって重大な問題が持ち上がっています。佐幌岳のナキウサギ生息地にスキー場が拡張されようとしているのです。佐幌岳は大雪山系と日高山脈のナキウサギ生息地を結ぶ地点に位置しています。佐幌岳の生息地を損なうことは、生息地の分断化がすすみ、ナキウサギの将来に大きな災いをもたらすと危惧されます。
 このようなことから、多くの方に佐幌岳のナキウサギに迫る危機を知っていただきたいと思います。

日時:2012年10月20日(土) 14時~16時30分(開場13時30分)
会場:音更町総合福祉センター 2階 研修室1(音更町大通11 丁目 電話0155−42−2400)
無料駐車場有
参加費無料

絶滅危惧とは  岩佐光啓氏(帯広畜産大学教授)
エゾナキウサギの保護  市川利美氏(ナキウサギふぁんくらぶ代表)
佐幌岳のエゾナキウサギ生息地  川辺百樹氏 (前北海道自然史研究会会長)
佐幌岳のスキー場拡張問題  芳賀耕一氏(サホロリゾート開発問題協議会代表)
意見交換  司会 寺島一男氏(北海道自然保護連合代表)

主催:十勝自然保護協会・ナキウサギふぁんくらぶ・サホロリゾート開発問題協議会・北海道自然保護連合
後援:地球環境を守る十勝連絡会

  


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2012年08月26日

帯広市が学園通りの「変則3車線案」を否定

 「生物多様性に富む農高カシワ林の自然」という記事に追記として書いたが、6月21日に十勝自然保護協会と地球環境を守る十勝連絡会が「学園通り」の問題解決のために帯広市に対して3車線化の提案をした。内容については以下参照。

学園通りの拡幅問題で帯広市に3車線化を提案(十勝自然保護協会活動速報)

 ということで帯広市の検討結果を待っていたのだが、8月24日に自然保護団体に対し説明があった。

 まず、自然保護団体の提案した案(自然保護団体は「変則3車線」としていたが、道路構造令と照らし合わせて整理すると「2車線」とのこと)をもとに作成した詳細な図面を示し、自然保護団体の原案は部分的な修正が必要だが、構造的には可能であるとの説明があった。自然保護団体の懸念していた両側の歩道の確保も可能だという。

 であればこの案が採用されてもよさそうなものだが、結論としては否定されてしまった。関係機関(北海道と帯広警察署)の考え方を確認したうえで、将来の推計交通量と危険性の観点から部分的に2車線にはできない、との見解だ。以下が関係機関の考え方。

①学園通は、将来の自動車交通量(H37推計11,400台/日)により、4車線が必要ということで整備を進めており、未整備区間のみ、2車線にすることにはならない。
②安全面や交通の円滑化からも、4車線→2車線→4車線といった変則的な整備は、危険性が増すため、認められない。
③自動車の交通量も多く、大型車も頻繁に通行している。また、学校が多いことから自転車や歩行者の交通量も多いため、安全面には特に配慮が必要である。
④右折や左折専用の規制は、自動車交通量が非常に多い交差点や複雑な形状の交差点以外は、規制を掛けない。市内のほとんどの交差点に表示されている路面標識(→)は、道路管理者が誘導を目的に設置しており、取り締まりの対象外である。


 そして以下が帯広市の結論。

 学園通については、4車線での整備が必要なことから2車線で整備することにはならない。今後も、関係機関と協議を行い、環境に配慮した線形及び幅員の検討をすすめる。


 まず、帯広市が詳細な図面を作成して自然保護団体の案を検討したことについては評価したい。しかし、帯広市の結論には大きな疑問がある。

 平成37年での交通量を11,400台/日と推計し、これを根拠に4車線化が必要であるとしていることだ。道路構造令では9,600台/日以上の場合は4車線以上とするとなっていることが根拠だ。この推計値はH17年から19年にかけて交通体系調査を行い、人口の減少も加味して20年後の予測をしたものだという。

 ところで都市計画課長の説明によると、平成4年の交通推計量調査で学園通りの交通量は平成22年に16,500台/日と推計されたが、実際には約6,000台/日程度だったそうだ。これは「推計がやや過大だった」などというレベルではない。恐ろしく過大に見積もっていたのである。高齢化が進み人口は減る一方であるのに、平成37年に今の2倍近い交通量になるという推計はとうてい信じられない。

 少なくとも現状の交通量では2車線で問題ない。そして、将来的に4車線化の基準である9,600台以上にならないのであれば過剰な整備をしていることになる。

 ダムの根拠となっている基本高水流量なども、過大に見積もられていることが分かっている。道路整備においても、「はじめに整備ありき」で交通量の過大な推定値を出している可能性が高い。もちろん将来の交通量がどのように変化するかは誰にもわからないが、少なくとも過大の可能性がある不確定な推計交通量をもとに、今の時点で4車線化を決めてしまうのはあまりに早計だ。

 安全性についても疑問が残る。都市計画課長の説明によると、特に4車線から2車線に絞るのは問題が多いとのことだった。もちろん4車線の道路が途中で2車線になることが好ましいとは思わないし、交差点でドライバーが混乱する可能性があることは否定しない。しかし、右折や左折の専用レーンについては線形や表示で工夫をすれば大きな混乱が生じるとは考えにくい。それに、今だって4車線が部分的に2車線になっているわけだが、それがもとで事故などが起きているという説明はなかった。

 前回の提案の際に出された都市計画課長の見解は以下である(十勝自然保護協会のサイトより抜粋)。

・このような具体的な提案がなされたのははじめてであり、提案していただいたことに感謝します。
・道路には構造基準があり、今の幅で3車線化できるかどうか確認が必要。公安委員会との関係もある。このため提案が活かせるかどうかを検討しなければならない。
・国の補助事業で行うことを考えているため、補助事業としての基準に合致しなければならない。
・帯広市としてもカシワ林への配慮は必要と考えており、道路を北側に曲げる変更案を提示して住民と話し合ってきたが、住民の理解が得られていない。
・自転車を利用している高校生などが多いため、歩道は南側にもつけたい(現在は北側にある)。歩行者と自転車用の歩道の場合、3メートル50センチの幅が必要になる。
・道路計画が確定していないため、土地買収などはまだ行っていない。
・内部で検討し、検討結果を説明する。内部検討には1か月かかると思う。


 構造基準も、両側3メートル50センチの歩道もクリアできることが分かった。カシワ林も伐らずにすむ。課長の懸念はほぼクリアできる。ところが今回の回答では不確かな「推計交通量」を持ち出して4車線が必要だというのだ。ここには「4車線という計画を変えたくない」という頑なな姿勢が読み取れる。

 今回、推定交通量の説明を聞き思ったのは、「交通量の実態に合わせた整備をする」ということではなく、「幹線道路として整備したい」という机上の構想が先にあるということだ。だから実際の交通量と照らし合わせ「過剰な整備計画だったかもしれない」という視点はない。反省は決してせず、言い訳に終始するというのは日本のお役所の常である。

 北海道では計画した交通量が見込まれないため、暫定2車線にしている高速道路(高規格道路)が普通にある。したがって学園通りにおいても暫定2車線で様子を見るということで十分ではないか。車線減少という多少の不便さは我慢してもらうという柔軟的な思考も必要だろう。

 帯広市には環境保全の側面からぜひ再考してもらいたいと思う。

  


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2012年08月20日

里山の生物多様性を破壊するトヨタテストコース問題

 トヨタ自動車のテストコースのことについてはこれまでも以下の記事に書いているが、トヨタ自動車はこの秋にも造成に着手しようとしている。

トヨタのテストコースは必要か?

トヨタ自動車のテストコース造成が公共事業?!

 この開発事業は、愛知県の豊田市と岡崎市にまたがる里山を破壊して652ヘクタール(東京ドームの141倍)にも及ぶ施設を建設するというものだ。ここには多数の希少動植物が生息・生育している。私は行ったことがないが、サシバやオオタカ、ハチクマなどの猛禽類やミゾゴイをはじめとした多くの絶滅危惧種が生息しているという。

 サシバなどはちょっと前までは里山に普通に見られた猛禽類だが、今では絶滅危惧Ⅱ類になってしまった。こうした生物にとって残された里山はかけがえのない生息地だ。

 青山貞一氏が、この問題について分かりやすくまとめた動画を作成した。13分ほどの動画なので是非ごらんいただきたい。トヨタ自動車がいかに独善的に事業を進めているのかがわかる。

21世紀の巨大開発と秀逸な里山破壊 トヨタテストコース


 すでにトヨタ自動車はいくつものテストコースを持っているのであり、まずは必要性に疑問を抱かずにはいられない。こうした開発行為は税金対策ではないかと疑ってしまう。

 生物多様性保全の面から考えても、大企業こそ率先して生物多様性国家戦略を遵守して開発を見直すべきだし、行政はこのような開発行為を規制する立場にある。ところが、この事業では行政(愛知県企業庁)がトヨタと手を組んで開発を進めているのである。

 この動画によると、「環境保全交渉の地元窓口となっていた自然保護団体が条件つきながら開発を容認する声明を発表した」とある。私は若い頃から自然保護運動に関わってきたが、これはかなり驚きだ。生物多様性保全は国をあげて取り組まねばならないことであり、特定の自然保護団体の判断に委ねるようなことではない。

 しかも行政は反対する地権者を裁判に訴えるという暴挙に出ている。中国電力が上関原発に反対する住民を提訴したのと同じ構図であり、スラップ訴訟といえるだろう。また、全国環境保護連盟の岩田薫氏らが刑事告発を行っているほか、行政訴訟も提起している。地元の自然保護団体こそ最後まで主張を貫いてほしかった。

 愛知県は分厚い「レッドデータブックあいち2009」を出している。植物編と動物編に分かれており、植物編は758ページ、動物編は649ページもある。これだけ立派なレッドデータブックを出している都道府県はほとんどないだろう。「発刊にあたって」で、当時の神田真秋知事は以下のように書いている。(一部抜粋)

 私たちは自然から多くの恩恵を受け、里地里山では人と自然が共生する生活を営んできました。
 しかし、近年の都市化、工業化の進展や大量生産・大量消費型の社会システムの変化が自然環境に様々な負荷をもたらしており、それらを要因とする野生生物種の減少がみられ、その保護は本県のみならず、地球規模での課題となっています。
 平成4年にはブラジルのリオデジャネイロで開催された地球サミットで「機構変更枠組み条約」と「生物多様性条約」が採択され、わが国もこれらの条約を締結しました。
 このような状況の中で、本県では、絶滅の恐れのある希少な野生生物種を守り、生物多様性の確保を図っていくため、平成13年度に絶滅のおそれがある野生生物の分布状況や生育状況をレッドデータブックあいちとしてとりまとめました。


 里山の重要性と生物多様性保全の必要性を述べているのである。

 また「レッドデータブックあいち2009動物編」の「ミゾゴイ」の項の「保全上の留意点」には以下のように書かれている。

 丘陵地から山間部に存在する大小の沢筋がこの種の催事場所であることが多く、こうした環境を保全する必要がある。開発や道路建設を行う場合は、生息するすべての生物について調査を行って環境を保全する努力が重要であり、既設の道路や開発部分では環境回復の施策が必要である。


 2005年の愛知万博では当初予定されていた「海上の森」の保護をめぐって反対運動が展開され、オオタカなどの希少動物の生息地を破壊する万博は時代に逆行するとの批判を浴びた。そして、結果的には会場を変更することになったのである。この時の知事が神田真秋氏だ。神田氏はこのような経緯から少しは生物多様性保全に理解を持ったのかと思ったのだが、どうやら彼の生物多様性保全は口先だけだったようだ。

 トヨタのテストコース開発は、神田前知事自身が発した里山の生物多様性保全の精神に逆行するものであり、愛知県のレッドデータブックの記述を反故にするものだ。

 このトヨタ自動車のテストコース問題は、事業主がトヨタという大企業だけにマスコミなどではほとんど報じられない。しかし時代錯誤の自然破壊であり、先進国としてあまりに恥ずかしい行為だ。

  


Posted by 松田まゆみ at 15:53Comments(0)自然保護