さぽろぐ

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2017年04月14日

総理夫人付公務員を私物化した昭恵夫人の責任

 昨日のツイートを再掲しておきたい。

首相夫人付の国家公務員の責任に関する議論をツイッターで見かけた。彼女たちに責任がまったくないとは思わない。たとえば昭恵夫人の選挙活動に随行して選挙運動の手伝いをしたのは明らかに違法行為だろうし、本人たちに全く問題意識がなかったとは考えにくい。

昭恵夫人の私的な活動に同行したことも、公私混同であり適切な行動だとは思わない。しかし、仮に彼女たちが不適切だと認識していたとして、いったいどんな行動がとれたのだろうか? 昭恵夫人に「私的活動の補佐はできません」と言って断るということが容易にできる立場なのか?

あるいは上司に「昭恵夫人から私的活動への随行を求められているが、公務とはいえないので拒否したい」と相談したとして、安倍首相の言いなりになっている人たちに果たして認めてもらえただろうか? 悩みつつも、出向している身にとっては一時の我慢だと考えても無理はなかろう。

もし、そういう状態がどうしても我慢できないのなら、仕事を辞めるという選択肢しかないように思う。しかし、彼女たちは自分の意思で夫人付の秘書をしているのではなく命令によって配属されているのだから、そんなことで仕事を辞めねばならないというのは公正ではない。

この件でまず質さなければならないのは、公私混同して公務員を私物化していた昭恵夫人の責任だろう。5人もの公務員の秘書を付けて自由に使っていた以上、自分が公人と同然であることくらい自覚していただろうし、自覚していなかったなら非常識というほかない。

昭恵夫人とともに責任を負わねばならないのは秘書の上司だ。上司には部下の監督責任があるし、出張命令を出すのも上司なのだから、出張が適切かどうかの判断を下すのは上司の仕事だ。「部下が勝手にやった」などというのなら上司としての責任放棄であり上司として失格だ。

安倍首相をはじめ官邸の人たちも、夫人付の公務員が昭恵さんの私的活動にまで駆り出されていることは分かっていただろうし、それを黙認していたならやはり大きな責任がある。夫人付秘書の責任を考えるなら、彼女たち個人より彼女を使っていた人たちの責任の方が遥かに重いと私は思う。

昭恵夫人こそまず公私混同について認め、秘書や国民に謝罪する立場ではないか。自分のために働いてきた彼女たちを守るというのが昭恵夫人の取るべき行動だろう。ところが、公私混同が明らかになってからというもの、自分の非を認めるどころかどこかに雲隠れしてしまったようだ。

「総理夫人の私的活動に随行する」という公務員として不適切な行為をさせたり、それを許容したり黙認した者こそ大きな責任を負わねばならない。部下を守るべき立場の者が、あろうことに部下だけに責任を押しつけるのであれば、責任放棄であり人権侵害でありパワハラではないか。

今や、巷には自己責任論が溢れている。もちろん個人が判断したことの結果責任は本人が負わねばならない。しかし、上下関係が明瞭な組織においては、すべての判断が個人にあるわけではないし、すべての責任が末端の個人に帰結するわけではない。

森友学園問題も同じで、複雑に絡み合った利害関係の中で関わった人々それぞれに責任があると思うが、強い権限を持っている者ほど責任は重い。ところが、責任ある立場の官僚はだれ一人責任をとろうとはせず、籠池氏にすべての責任を押しつけようと躍起になっている。

何でも自己責任で終わらせてしまえば、より大きな責任を負っている人を見逃し、責任の小さい者だけに罪を押しつけることになりかねない。物事を大局的に捉えず、自己責任ばかりに目を向けると人権侵害に加担することになる。森友問題は広い視野で見ないと、本質を見誤ってしまう。
  


Posted by 松田まゆみ at 14:35Comments(0)政治・社会

2017年04月09日

森友学園問題で明らかになった右翼による政治の私物化

 森友学園問題は今年2月9日の国有地の8億円の値引き発覚報道から始まった。本来なら国有地という国民の財産がなぜ破格の値段で売却されたのかという疑惑を解明しなければならないはずだ。ところが、この問題はどうやら安倍政権にとってきわめて不都合なことのようだったらしく、2カ月たった今も疑惑はなにひとつ解明されないまま幕引きしようと必死になっている。

 どうやらこの森友学園問題は、安倍1強体制をつくりあげ改憲に向けてとんとん拍子に進んできた安倍政権にとって想定外の地雷だったらしい。学校法人森友学園理事長の籠池氏の教育方針に共鳴し懇意にしていた安倍首相夫妻だが、疑惑が発覚し、籠池氏が「安倍首相から100万円の寄付をもらった」との話しを暴露した途端、籠池氏を潰しにかかった。

 3月23日の籠池氏の証人喚問では、疑惑解明などそっちのけで籠池氏を偽証罪で告発するための追及の場と化した。さらに同志だったはずの日本会議も、籠池氏はすでに会員ではないと切り捨てた。籠池氏を利用して瑞穂の国記念小学院の開校を推し進めてきた人たちが、一斉に手のひらを返してしまったのだ。籠池氏の思想には100%賛同しないが、彼らの裏切りには唖然とさせられる。利益が一致するときは利用するが、不利益になれば簡単に切り捨てる。彼らは信頼関係で結びついているわけではない。籠池氏はそれを身にしみて理解しただろう。

 安倍首相は国会で「私や妻が(売却に)関係したということになれば、首相も国会議員も辞める」と言った。籠池氏と昭恵夫人付職員のファックスや手紙という証拠からは、安倍首相夫妻は土地の売買に関与していたとしか考えられないのに、「ゼロ回答」「公務ではない」と言い張ってシラを切り続けている。安倍首相が頑なに否定して支離滅裂な言い訳をすればするほど、反旗を翻した籠池氏側は徹底抗戦の姿勢を見せて泥沼化しているように見える。

 森友学園に関する公文書がすべて廃棄されたとは思えないのだが、国は「ない」と言って何も出さない。ここまでして隠すのは、安倍首相の政治生命がかかっているからに他ならない。

 その後、昭恵夫人に関してはいろいろな話しが飛び交っている。昭恵夫人は、政府による便宜供与の疑惑がもたれている加計学園が経営するこども園でも名誉園長を務めている。また、公務員の秘書を選挙運動に連れ回したり、私的な活動や旅行にまで同行させたというのだから、公私混同には呆れるばかりだ。たとえ法的責任がないとしても、道義的責任は免れないだろう。

 ところが政府は疑惑解明を拒み続け、その理由が完全に論理破綻しているのに誰も辞職をせずに平然としている。民主党政権時代、鉢呂経済産業省(当時)は「死の街」発言で辞任に追い込まれたが、森友学園事件では関係する公人は誰ひとり責任をとっていない。そして、疑惑をうやむやにしたまま共謀罪の成立に向けて突っ走っている。こうなるとすでに独裁政治というほかない。

 そもそも森友学園問題の発端は国有地の8億円の値引きだったが、本質はそこではない。アッキード事件とも呼ばれるようになった首相夫人も絡むこの事件の本質は、安倍首相の思想信条がまさに極右のそれと同じであり、日本の政治が日本会議をはじめとした極右団体に乗っ取られ安倍首相夫妻に私物化されているという現実だ。

 菅野完氏の「日本会議の研究」を読んだ人ならば、森友学園事件によって、この国の政治がすでに右翼に牛耳られており、民主主義などもはや「死に体」であることをはっきりと感じたと思う。

 ところが、おそらく多くの国民はそこまでの危機感を持っていないのではないかと思う。なぜなら、マスコミは8億円の値引き問題や100万円の寄付、安倍首相の言い訳は報じても、森友学園の瑞穂の國記念小學院の開校を後押ししていた右翼団体のことはほとんど報じないからだ。新聞の森友学園に関する記事にも「日本会議」とか「極右」という言葉がほとんど出てこない。日本のマスコミにとって「極右」とか「日本会議」という言葉はタブーになっているのだろう。これではネットで情報をチェックしている一部の人にしかこの問題の深刻さが分からないだろう。

 安倍1強政権とは結局のところ、自民党の議員が自分のポストや政治家生命を最優先して安倍首相に媚びへつらいイエスマンになっているゆえの産物だ。彼らにとって大事なのは国民ではなく自分の利益でしかない。安倍首相は信頼によって支持されているわけでは決してない。このような政権は、足元を掬われたときにいつまで持ちこたえられるのだろうか。

 おそらく多くの日本人は戦前・戦中のような国に戻りたいとも思っていないし、米国の戦争に協力するといっても自衛隊が軍隊になって協力するくらいにしか思っていないだろう。しかし安倍首相が目指しているのは国民から主権を奪い、国のために命を差し出すことを強要する国だ。森友学園問題がこのままうやむやにされ安倍1強政権がまかり通るなら、この国は一気に極右の独裁政権になり、国民から自由が奪われる日はそう遠くないと思う。

 私は日本人の最大の欠点は「空気を読んで波風を立てない」ことだと思っている。これが美徳であるかのように思っている人もいるようだ。しかし、言い替えるならば「自分の利益のために見て見ぬふりをする」ことだ。つまりは主体性がなく自己中であるということであり、安倍1強体制を支えている今の自民党の国会議員と何ら変わらない。日本が真の民主主義国家になれるか、あるいは極右の独裁国家へと落ちていくかは、国民が「空気を読んで波風を立てない」生き方を捨て、主体性を持てるかどうかにかかっていると思う。
  


Posted by 松田まゆみ at 20:27Comments(0)政治・社会