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2012年12月13日

地震で不等沈下し爆発でボロボロになった福一4号機の危険性

 岩上安身さんが11日の夜に以下の連続ツイートを流した。

村田光平元駐スイス大使から、先ほどメールで驚くべき情報が届けられた。福島第一原発4号機の使用済み核燃料を貯蔵したプールのコンクリートがボロボロに痛んできており、冷却水を送るポンプが故障し、秘かに復旧作業をしているという。村田氏ご本人に電話で確認の上、以下、全文を明らかにする。

続き2。以下、村田元駐スイス大使からのメール全文公開。「岩上安身様 9日に寄せられた下記の情報をお届けいたします。(9日に寄せられた情報)「4号機だが…、何日か前から、燃料貯蔵プールに冷却水を送るポンプが故障ぎみだったが、ついに昨日、故障してしまった、と。…

続き3「 …そのため緊急招集がかけられ、作業員が懸命にポンプの交換作業をしているが、あと2~3日はかかるそうだ。(臨時の作業員が南の方から[夜間も]ヘリで運ばれてきている、と。)…」

続き4「…上の作業員の話では、4号機の燃料貯蔵プールを補強したコンクリートがボロボロに傷んできていて、「危険な状態」になっているそうだ」(ここまでが9日に村田光平元駐スイス大使に寄せられたという情報の引用。以下は村田元大使から私宛のメール)…

続き5「…『東北エンタープライズ』の名嘉会長に電話したところ故障の事実を認めました。復旧に2,3日もかからないのではないかとの意見でした。4号機の冷却装置は故障中との情報を大島賢三原子力規制委員に伝えたところ9日5時すぎより東電が現地に確認したと して…」

続き6 「…状況は十分コントロールされているとの報告がありました。本11日午後、名嘉会長及び大島規制委員と連絡を取り4号機冷却装置の故障の復旧を確認いたしました。なぜ報道されなかったのか、地元への通報の有無を含め問題が残されました。…」

続き7 「…また、大手企業の元幹部の次のような見解は傾聴に値します。『心配していた事態が起こったようですね。ポンプの故障だけならまだ愁眉を開けるかもしれませんが、4号機の支持基盤が目に見えない所で毀損していると事態は深刻になりそうです。…」

続き8 「……M≒8の余震が起こる可能性も指摘されているので、この問題は官民ともしっかりフォローしてもらいたいと思います。昨今敦賀原発の活断層と絡んで、休炉・廃炉さえすれば問題が解決するかのごとき論調が、政治家やメディアの間で出回っているので、余計心配になります。…」

続き9 「……ご活躍をお祈り致します。村田光平」。このメールを受け取ったあと、村田元大使に電話してお話をうかがった。以下、村田元大使の話。「この情報は、各全国紙の編集局長各氏、NHKの編集局長ら、主要なマスコミのキーパーソンにはみんな送ったのですが、すべて黙殺です。…」

続き10 「…どこのマスコミも報じない。驚きました。まだ、原子力独裁は続いているのですね。福島県庁の災害本部の課長にも電話しましたが、4号機プールの冷却水ポンプ故障の件は知らない様子でした。地元福島への通報はなされていないようです。メールは全文公開してくださって結構です」

続き11 ということで、 緊急だが、明日、村田光平元大使にインタビューを行うことにした。時間は5時から、蓮池透さんのインタビューのあと、ch1で。明日は昼からインタビュー三連打。その後、ニッポンダンディー。


 で、予告通り12日の夕方5時から村田氏へのインタビューがあった。予定では岩上さんがインタビューする予定だったのだが、岩上さんが体調を崩したためにスタッフの佐々木さんがインタビューをした。村田さんの話しは、おおよそ以下のような内容だった。

・東北エンタープライズの会長は、4号機プールの水温は毎時0.5度上がるので60度になりまでは3、4日かかるが、すぐ直るだろうとの話しだった。9日現在故障していたが、11日に復旧した。福島県の職員が何も知らされていないのは驚き。地元への警告がなかったのは問題。

・現場ではたびたび故障が起こっていて故障が慣れっこになっており、すぐに直ると楽観視しているが、今の事故処理体制は適切ではない。お金、人員の面で限界になっている。世界の安全保障問題なのに、予算面などで最大限の事故処理対応がなされていない。

・福島第一原発の1号機から6号機に14225本の燃料があり、世界の破局につながる。これ以上東電に任せておけない。

・名前は言えないが、福島第一原発の現場の信頼おける人がいつも私に情報を提供してくれる。

・アー二―・ガンダーセン氏は、8月に、4号機の燃料の3分の2は今からでも燃料が取り出せるので、それだけでもすぐに取り出すべきだと言った。東電は燃料の3分の2は破損していないことを確認している。

・地盤が劣化していることが問題で、廃炉にしても解決しない。4号機は不等沈下している。

・4号機が倒壊したらジルコニウム火災が生じる。ジルコニウム火災は水をかけても防げないが、何も対応ができていない。
・東電は、12日に冷却装置の故障はなかったと発表している。私はマスコミに情報を流したが、報道しなかった。原子力ムラの影響が大きく残っているためではないか。

・日本未来の党の嘉田さんは本物だと思う。嘉田さんの脱原発はスローガンではない。

・父性文化ではなく、母性文化が潮流にならなければならない。父性文化は必ず戦争に至る。

・大飯原発は安全が確認されていない限り動かしてはならないのに動かしてしまった。「イロハ」の「イ」も分かっていない。国民が声を上げないことに落胆している。原子力規制庁は大飯原発を停止しなければならない。規制庁の信頼が問われる。


 コンクリートが大きなダメージを受けているのは間違いない。地震によって福一の地盤が沈下していることは、院長先生こと小野俊一医師が2011年5月16日に指摘している。そのうえ4号機は建屋がボロボロになる大きな爆発をしている。均一ではない地盤沈下で建屋がガタガタになったうえ、爆発でさらにもろくなっているのだ。プールを支えるコンクリートがボロボロだという情報は何ら不思議ではない。

福島原発で地盤沈下(院長の独り言)

 4号機の倒壊の恐れについては以前からアー二―・ガンダーセン氏が警告を発しているが、日本のマスコミは無視を続けている。東電は建屋を補強してはいるが、あの程度の補強ではとても大きな地震には耐えられないだろう。なぜ基盤からコンクリートで固めるなどの強固な補強をしないのか・・・。地震直後からアウターライズ地震が懸念されているというのに、私には理解しがたい。

 現場にいるある人物が村田さんに情報を提供しているとのことだが、おそらくその方は4号機の危機的状況を大変懸念し、マスコミが無視を決め込む中でなんとか多くの人に実態を知らせたいとの想いから情報を流しているのだろう。村田氏が岩上氏に連絡をとりインタビューに応じて話しをするということからも、村田氏は情報提供している人は現場のそれなりの責任者であり、村田氏と強い信頼関係にあるのだと思う。

 ちなみに、村田氏はスイス大使をしていた時、原発の危険性を訴えるフランスやドイツの科学者の報告書を当時経産相だった甘利明氏に渡したところ、甘利氏は村田大使の首を取ってしまったそうだ。以下参照。

自民党・甘利明を落選させるためのデモ「右から考える脱原発集会」(放射能メモ)

 さらに、原発訴訟で甘利氏は「日本なんてどうなったっていい」と発言したそうだ。それが本心なんだろう。

【原発訴訟】甘利元経産相「日本なんてどうなったっていい」(原発事故は東電が招いた人災)

 東電が故障を公にせずに秘密裏に対処し、マスコミも今回の情報を流さないことからも、パニックを理由に事実を伝えないという東電やマスコミの体質は、今でもまったく変わっていないことがよく分かる。もし福一が手をつけられない状況になっても、この国では恐らく真実がすぐに伝えられることはないだろう。

 今回の件で、原発作業員のハッピー氏に質問をしている人がいるが、休日の故障についてハッピー氏がどこまで真実を知っているのか疑問だし、たとえ真実を知っていても守秘義務から本当のことは答えない可能性が高いのではなかろうか。ハッピー氏はこの故障について知らないそうだが、知らないからといって故障がなかったということにはならない。彼はマスコミが報じたことに関しては呟くのだが、マスコミが報じていないことはまず呟かない。また、福一の危険性についてもあまり語らない。

 今回の故障は7日の地震と関係しているとしか思えないが、あの程度の地震ですぐにトラブルが発生するのなら、より大きな地震が起きたなら手がつけられないことになりかねない。福一は今も綱渡り状態だ。ところが日本人の多くはマスコミ報道を信じ、原発事故はもう収束したと思い込んでいるのだろう。

 国が国民の命を守ってくれるなどとは、決して思ってはならない。東電も政府も自己保身しか考えていない。なんだか壮大な罠にはめられている気がしてならない。


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Posted by 松田まゆみ at 11:58│Comments(0)原子力発電
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