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2014年06月14日

利便性追及は人類を滅ぼす

 ジャーナリストの黒薮哲哉さんの以下の記事を読んで、現代の人類の置かれている状況はかなり深刻であることを実感した。

水草にLEDを照射し続けたところ4ヵ月で真っ黒に変色した 安全性に問題はないのか? (MEDIA KOKUSYO)

水槽でLEDの照射を4カ月続けたところ熱帯魚に腫瘍が、高度経済成長の時代にタブーになった奇形植物の研究(MEDIA KOKUSYO)

 それで気になって調べたところ、以下のような記事も見つかった。

LED電球から国際基準の許容値を超えた電磁波が出ていた~住宅時事
(ハウスネットギャラ氏― フルリフォーム)

LED照明器具の電磁波の健康被害の波紋(白木正四郎のブログ)

 原発事故の影響もあり、近年は家電販売店の照明器具売場はLEDが圧倒的多数になってきている。節電のためにと従来の蛍光灯や白熱灯からLEDに買い替えた人も多いだろう。しかし、LEDからの電磁波は健康被害を生じさせる可能性があるというのだ。LEDの安全性について特に疑問を持っていなかっただけに、ちょっとショッキングだ。

 この数十年の間に、私たちの生活環境は激変した。家電製品は驚くほど増え、ほとんどの家庭に電子レンジがある。パソコンや携帯電話・スマートフォンの所有が当たり前になり、いつでもどこでもネットに接続できるようになった。速さを追い求めた新幹線は北海道にも触手を伸ばしている。しかし、これらは皆電磁波を出す。日本ではもはや人工的な電磁波が届かない場所を探すのは至難の業ではなかろうか。

 もちろん電磁波だけではない。大気汚染や農薬、環境ホルモン、食品添加物、さまざまな製品に含まれる化学物質、ダイオキシン、放射能、さらに化石燃料の大量消費による地球温暖化。その上、医者に行けば必ずといっていいほど処方される薬。病院に行けばすぐに検査の名のもとにエックス線で被曝させる。

 私の父は薬剤師だったが、しばしば「薬は毒」と言い、医者からもらった薬を全部飲んでいたら寿命が縮まると言っていた。しかし、大量の薬を処方され朝・昼・晩と欠かさず飲んでいる人も多い。現代人の生活は化学物質や電磁波、放射能などに日常的にさらされ、それは日増しに増えている。

 考えてみれば、私の子どもの頃はアトピーなどのアレルギーを持つ子どものことなど聞いたことがなかったし、花粉症も化学物質過敏症などもなかった。たった5、60年ほど前の話しだ。しかし、これほどにまで化学物質や電磁波に晒され続けたなら、過敏症になるのはむしろ当然の反応なのだろう。

 利便性を追求してきた結果、さまざまな健康被害が生じてきている。もちろん、その影響は人間だけに留まらない。人間のばら撒く科学物質や電磁波は自然界の生物にもさまざまな悪影響を与えているはずだ。そして、それはめぐりめぐって必ず人間に戻ってくる。地球の生物にとってヒトほど迷惑な存在はないだろう。

 ところが、これだけ健康被害が明らかになりつつあるのに、業界から広告費をもらっているマスコミはそれらの弊害についてほとんど報道しない。その陰には巨大な利権構造がある。そして、利権構造に直接関わっていない私たちの多くも、利便性ゆえに化学物質や電化製品の恩恵から抜け出すことができない。しかし、これを放置したなら、人類はそう遠くない将来に自滅するのではなかろうか。

 個人でできることもいろいろある。薬などは自分の意思でかなり減らせるはずだ。日常生活においても化学物質が添加されていない商品を選ぶことは可能だ。電子レンジも必需品ではない。携帯電話も電磁波の弱いものを選んだり、使い方の工夫で電磁波の影響を軽減することくらいはできる。まずは一人ひとりがやれることをやっていくべきだろう。

 しかし、それだけではとてもこの負の連鎖から抜け出すことはできないだろう。私たちは目先の利益よりも将来の子ども達や地球環境のことを真剣に考えて行動するよう発想を転換するしかないだろうし、そのためには政治を変えていくことが必要だ。そして政治を変えるのは私たち市民一人ひとりの意思に関わっている。

 一人ひとりが「個人の利便性」「個人の利益」に固執した考えをしている限り、今の流れを止めることはできないだろう。事実を知ったらツイッターでもフェイスブックでもブログでもいいし、口コミでもいいからそれを広め、化学物質や電磁波の害から身を守るよう行動することが何より大切だと思う。

 しかし、エゴの塊であるヒトという生物に、果たして地球を守ることができるものだろうか。


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Posted by 松田まゆみ at 16:23│Comments(2)環境問題政治・社会
この記事へのコメント
久しぶりです。

支援転載して置きます。
「 http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20130826/299183/ 」
出典
電機業界では不可避の「ブルーライト問題」、医師やデバイス研究者を集めた国際会議が開催 - ディスプレイ - Tech-On!

1.カメラ機能への影響
人間の網膜のうち、焦点を当てて見るのに寄与している部分の直径はわずか0.35mmほどで、その上にある直径1.5~2mmの黄斑部にルティンと呼ばれる物質が存在する。
ルティンはブルーライトの波長を遮断し、網膜を保護して視力を守る役割を果たしているという。

そこへブルーライトが過度に当たると、黄斑部が損傷を受けて老人性黄斑変性を発病する可能性がある。

2.時計機能への影響
ブルーライトはもともと人間に欠かせない光だという。
陽が昇ってブルーライトにさらされることで人間は覚醒して行動し、陽が沈んでブルーライトが消えると体内のメラトニンが減って睡眠へ誘導される。


ここから、「ひで」の対策です。

1.スマホは、「有機EL液晶(サムスン等)」をメインに使う。
また、スマホは長時間耳にあてない(ハンズフリー推薦)

2.PCのLEDバックライト機種は、色のガンマ設定で、
青色を絞り、黄色がかった色に設定する。

3.電子レンジは、専門外の問題なので書きませんが、
私は、電子レンジは使わない方を選択しています。
Posted by ひで at 2014年06月16日 14:17
ひでさん、興味深い情報ありがとうございました。

私はスマホは持っていませんが、携帯電話はイヤホンマイクを利用しています。またパソコンを使用するときは、ブルーライトカットのメガネを使用。

電子レンジはときどき使いますが、なるべく使わないようにはしています。

とりあえず、それくらいの対策は誰にでもできることですね。
Posted by 松田まゆみ松田まゆみ at 2014年06月16日 21:12
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