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鬼蜘蛛の網の片隅から › 植物 › 青い小花が涼しげなチシマセンブリ

2014年09月21日

青い小花が涼しげなチシマセンブリ

 十勝の海岸ではチシマセンブリが見られる。チシマセンブリは4弁の青い小さな花を咲かせる愛らしい植物だ。ところが、場所によってずいぶん感じが異なる。下の写真は浜大樹のチシマセンブリ。花の色は水色で、花も草丈も10センチくらいしかない。確か、然別火山群の東ヌプカウシヌプリで見たチシマセンブリも、こんな感じだった。
青い小花が涼しげなチシマセンブリ


 こちらは十勝太や豊北原生花園のチシマセンブリ。花は大きく紫がかった青色で、草丈も20センチ前後ある。
青い小花が涼しげなチシマセンブリ


青い小花が涼しげなチシマセンブリ


 地理的に大きく離れているわけではないのに、場所によってこれほどにまで形態が異なっている植物はそれほど多くないのではなかろうか。知らなかったら別種だと勘違いしそうだ。

 こうした違いは生育場所の環境からくるのだろうか? 見た目には同じような環境としか思えないのだが、ここまで形態が違うのはちょっと不思議だ。

 豊北原生花園にはガンコウランの広大な生育地があり、コケモモやハナゴケなどもある。なんだか高山に来たような気分になる。
青い小花が涼しげなチシマセンブリ


 しかし残念ながら、盗掘をする人がいる。下の写真のように、ガンコウランの群落の中に植物を掘り取ったと思われる穴がポッカリと開いていた。
青い小花が涼しげなチシマセンブリ



 一部の植物愛好家による盗掘だと思うのだが、私はこういう人たちが真の植物愛好家だとは思わない。単なる山野草マニアで、所有欲が強い自己中の人間だ。ほんとうの植物愛好家ならありのままの自然を大切にするし、生物多様性の保全に逆行したり、絶滅に加担するような行為はしないに違いない。


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Posted by 松田まゆみ at 16:17│Comments(2)植物
この記事へのコメント
 この季節は、チシマセンブリが美しいですね。花弁の形は、細いアイスの棒のようなものもあれば菱形もあり、色も濃いものから白花まで多様ですね。しかし花弁は4枚のものだけでした。センブリは4、5枚、アケボノソウでも8枚という例もあるようです。

 襟裳岬の売店で10月末ごろ、枯れたチシマセンブリを鉢植えにして売っていました。たぶん盗掘したものでしょう。二年草と知らずに売っているのか、それとも知っているけれど売りつけるのか。
Posted by 中尾吉清 at 2014年09月22日 12:05
中尾さん

たしかに花弁の形にも変異がありますね。花弁の数の変異は遺伝的なものではなく突然変異でしょうから、それほど多くはないのでしょう。

襟裳岬はしばらく行っていませんが、チシマセンブリまで販売しているのですか。山野草の販売はときどき見かけますが、野生の植物を鉢植えにして売るという行為に後ろめたさを感じないのだろうかと思ってしまいます。
Posted by 松田まゆみ松田まゆみ at 2014年09月22日 14:50
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