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鬼蜘蛛の網の片隅から › 昆虫 › ナミスジフユナミシャクの大発生

2015年06月18日

ナミスジフユナミシャクの大発生

 6月の初旬頃だったと思うが、道路脇のヤマモミジの並木の中に葉がほとんどついていない木があるのが目についた。どうも虫による食害らしい。何年か前にマイマイガが大発生して丸坊主にされた木があったが、マイマイガではなさそうだ。

 そういえば、わが家の庭のイタヤカエデに緑色の尺取り虫がついていたが、丸坊主にした犯人はあれと同じだろうかとふと頭をよぎった。

 今月中旬のこと、道北に向かう道中でダケカンバもかなり食害にあっていることに気がついた。

ナミスジフユナミシャクの大発生



 中には8割から9割くらいの葉を食べられてしまっている木もあり、注意をしていれば遠目にもよく分かる。ダケカンバだけではなくナナカマドも食べられている。食害されている木に近寄ってよく見ると、やはりイタヤカエデを食べていたのと同じ尺取り虫だ。小さな幼虫なのに高木を丸坊主にしてしまうくらい葉を食べるのだから、大発生しているのだろう。

ナミスジフユナミシャクの大発生



 これほどの食害をするのは何の幼虫なのかと調べてみると、ナミスジフユナミシャクというフユシャクの一種らしい。フユシャクというのは他の昆虫がほとんど見られなくなる初冬に成虫が出現するシャクガの仲間で、雌は翅が退化していて飛べない。初冬の夜に車で外出したときに、ヒラヒラと薄茶色の蛾がライトに映し出されることがしばしばあるが、あれがフユシャクの雄だ。

 以下のブログによると、どうやら北海道では昨年からフユシャク類の密度が高かったらしい。

フユシャク類の"大発生" (原 拓史blog)

 ナミスジフユナミシャクもマイマイガと同様にいろいろな木を食害するようだが、特に被害が酷いのはダケカンバのようで、シラカンバはほとんど食べられていない。今年の初冬はフユシャクの成虫も例年より多いだろう。成虫は以下を参照していただきたい。

ナミスジフユナミシャク(こんちゅう探偵団)


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Posted by 松田まゆみ at 11:49│Comments(2)昆虫
この記事へのコメント
こんにちは。お久し振りです、松田まゆみ さん。(^^)
マイマイガの大量発生が過去にありましたね。住宅街の壁と
云わず電柱にもガの卵が植え付けられていました。自転車に
乗って公園内を走っていると、木の枝からぶら下がった蛾の
幼虫とぶつかりそうになったり、木陰で涼んでいたらそこら
中の葉がマイマイガの幼虫だらけで焦ったことがあります。
シャクトリムシなら刺さない?ので、かわいくも見えますが
木々の葉が食べ尽くされると被害が甚大ですね。きっとこれ
らは地球温暖化の一因なのでしょうか。人間がもっと真剣に
対策をとらねばなりませんね・・・。
Posted by 北の旅烏北の旅烏 at 2015年06月18日 12:16
旅烏さん、こんにちは。サイクリングにいい季節になりましたね。

被害にあっているダケカンバの中には、こんなに食べられて枯れないのだろうかと思ってしまうほど酷いものもありました。

昆虫がときどき大量発生するのは昔から知られていますが、近年の大量発生に人間活動が関係しているのかはなんとも分かりません。でも、関係している事例もありそうな気はします。

これだけ人間が自然を改変し、気候まで変えているのですから、目に見えないところでいろいろな悪影響を与えているでしょうね。
Posted by 松田まゆみ松田まゆみ at 2015年06月18日 14:18
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