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2022年08月12日
小規模流水発電の普及を
温暖化対策として再生可能エネルギーが普及しつつある。化石燃料のよる発電から再生可能エネルギーへの転換はもちろん重要なのだが、再生可能エネルギーと言えば太陽光発電、風力発電そして地熱発電ばかりが推進される。これらの発電方式は自然破壊をはじめとしてさまざまなデメリットも抱えている。再生可能エネルギーであれば何でもいいということにはならない。
これまで日本では発電というと大型の発電施設をつくるという発想になっていたようだが、これは補助金が関わっていることが大きいのだろう。たとえば大雪山国立公園では近年の規制緩和によって複数の事業者が地熱発電の資源調査などに手を付けようとしている。おそらく補助金によって事業者の負担はさほど大きくはならないと思われる。しかも、電気の場合、発電所建設やその維持にお金がかかったとしても、電気料金に上乗せすることができる。だから自然破壊などあまり考えもせずに事業者が手を上げるのだろう。
しかし、発電所というのは大型になればなるほどデメリットが大きくなる。大型の施設は自然破壊を伴うことが多く、全国で反対運動が起きている。風力発電の大型風車は低周波音による健康被害が懸念されるし、バードストライクもある。地熱発電も、井戸(生産井)から取り出す地熱流体は次第に減少するために次々と井戸を掘り続けなければならない。地球温暖化という環境問題の解決のために環境破壊をするのでは本末転倒だ。
私は以前から、発電は小規模でいいからできる限り地産地消のような形にすべきだと考えていた。以前、北欧を旅行したときヨーテボリからストックホルムまで列車で移動したのだが、緩やかに波打つ緑の大地に湖が点々としたのどかな光景が続いていて、川が全くというほどないことに気づいた。日本は山国であり雨量も多く川が至る所にある。水田地帯では用水路が流れている。日本はなんと水が豊かな国だろうと改めて実感した。至る所に流れている水を利用した小規模発電を普及させることができれば、ほとんど自然破壊を伴わずに発電ができる。
そして、先日、すでに水道管を利用したマイクロ水力発電が進められていることを知った。以下の記事でその仕組みが説明されている。
水道管と用水路が「発電所」に(日経ビジネス)
水道管や下水道利用なら都会でも発電ができる。大規模な発電施設にばかり頼るのではなく、自然破壊をほとんど伴わない流水を利用した地産地消の小規模発電をもっと普及させるべきだと思う。
これまで日本では発電というと大型の発電施設をつくるという発想になっていたようだが、これは補助金が関わっていることが大きいのだろう。たとえば大雪山国立公園では近年の規制緩和によって複数の事業者が地熱発電の資源調査などに手を付けようとしている。おそらく補助金によって事業者の負担はさほど大きくはならないと思われる。しかも、電気の場合、発電所建設やその維持にお金がかかったとしても、電気料金に上乗せすることができる。だから自然破壊などあまり考えもせずに事業者が手を上げるのだろう。
しかし、発電所というのは大型になればなるほどデメリットが大きくなる。大型の施設は自然破壊を伴うことが多く、全国で反対運動が起きている。風力発電の大型風車は低周波音による健康被害が懸念されるし、バードストライクもある。地熱発電も、井戸(生産井)から取り出す地熱流体は次第に減少するために次々と井戸を掘り続けなければならない。地球温暖化という環境問題の解決のために環境破壊をするのでは本末転倒だ。
私は以前から、発電は小規模でいいからできる限り地産地消のような形にすべきだと考えていた。以前、北欧を旅行したときヨーテボリからストックホルムまで列車で移動したのだが、緩やかに波打つ緑の大地に湖が点々としたのどかな光景が続いていて、川が全くというほどないことに気づいた。日本は山国であり雨量も多く川が至る所にある。水田地帯では用水路が流れている。日本はなんと水が豊かな国だろうと改めて実感した。至る所に流れている水を利用した小規模発電を普及させることができれば、ほとんど自然破壊を伴わずに発電ができる。
そして、先日、すでに水道管を利用したマイクロ水力発電が進められていることを知った。以下の記事でその仕組みが説明されている。
水道管と用水路が「発電所」に(日経ビジネス)
水道管や下水道利用なら都会でも発電ができる。大規模な発電施設にばかり頼るのではなく、自然破壊をほとんど伴わない流水を利用した地産地消の小規模発電をもっと普及させるべきだと思う。
タグ :マイクロ水力発電
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Posted by 松田まゆみ at 20:45│Comments(4)
│環境問題
この記事へのコメント
いやあ、日経ビジネス記事を読んで、一種の感動を味わいましたよ。まったく固定観念から解き放たれた発想!
発電=大規模施設、が不要というか無用というか、そういう時代の到来を願います。
国はくだらん無駄遣いをやめ、こういう種類の開発に資金を投下すべきですね。生きている国民のためにこそ、国の資金を遣うべきです。
発電=大規模施設、が不要というか無用というか、そういう時代の到来を願います。
国はくだらん無駄遣いをやめ、こういう種類の開発に資金を投下すべきですね。生きている国民のためにこそ、国の資金を遣うべきです。
Posted by izukun at 2022年08月13日 06:46
izukun さん
これだけで電力がすべて賄えるというわけにはいかないでしょうけれど、あちこちを流れている水のエネルギーを使わない手はないでしょうね。
結局、水道管にしても下水道にしても公共施設なので自治体がその気になればできるわけです。川や用水路は水利権などの権利関係が面倒ではあるようですが、それも本気でやろうと思えばクリアできないことではないでしょう。国や自治体が本気度を出せば流水は優れたエネルギー源になるでしょう。
ところが現実は大規模な発電施設にばかり補助金を出すので、電力会社をはじめとした事業者が群がって自然破壊を繰り広げています。地球環境のことを考えて再生可能エネルギー開発をしているというより、補助金に群がっているだけのように見えてしまいます。政官民の癒着が根底にあるのでしょう。
これだけで電力がすべて賄えるというわけにはいかないでしょうけれど、あちこちを流れている水のエネルギーを使わない手はないでしょうね。
結局、水道管にしても下水道にしても公共施設なので自治体がその気になればできるわけです。川や用水路は水利権などの権利関係が面倒ではあるようですが、それも本気でやろうと思えばクリアできないことではないでしょう。国や自治体が本気度を出せば流水は優れたエネルギー源になるでしょう。
ところが現実は大規模な発電施設にばかり補助金を出すので、電力会社をはじめとした事業者が群がって自然破壊を繰り広げています。地球環境のことを考えて再生可能エネルギー開発をしているというより、補助金に群がっているだけのように見えてしまいます。政官民の癒着が根底にあるのでしょう。
Posted by 松田まゆみ
at 2022年08月13日 21:13

うちの辺りは山も海も徒歩で行ける田舎ですが
近年その土地でソーラー発電の業者がのさばってます…。
冬なんて意味無いのに山も切り崩しまくり。
反対運動なんて田舎の人数で意味も無く勝手に進められております…。
北欧旅行のお話知りたいなぁ!!
その頃は虫は好きだったんですか?
近年その土地でソーラー発電の業者がのさばってます…。
冬なんて意味無いのに山も切り崩しまくり。
反対運動なんて田舎の人数で意味も無く勝手に進められております…。
北欧旅行のお話知りたいなぁ!!
その頃は虫は好きだったんですか?
Posted by mana at 2022年08月24日 23:46
manaさん
ソーラー発電も風力発電もそれ自体は否定しないのですが、地域住民や自然保護団体の反対を押し切り自然破壊をしてまでやるのはやはり不適切でしょう。近年は羽根のない風力発電なども開発されているようですので、環境への影響が少ないものを普及してほしいと思います。。
北欧旅行の話ですが、2008年5月25日~31日および6月7日に記事にしています。コメントではリンクを貼れないので(さぽろぐはそのような仕様になっているようです)、もしよかったらサイドバーの「過去記事」のところから辿ってみてください。虫は子どもの頃から好きでしたよ~。
ソーラー発電も風力発電もそれ自体は否定しないのですが、地域住民や自然保護団体の反対を押し切り自然破壊をしてまでやるのはやはり不適切でしょう。近年は羽根のない風力発電なども開発されているようですので、環境への影響が少ないものを普及してほしいと思います。。
北欧旅行の話ですが、2008年5月25日~31日および6月7日に記事にしています。コメントではリンクを貼れないので(さぽろぐはそのような仕様になっているようです)、もしよかったらサイドバーの「過去記事」のところから辿ってみてください。虫は子どもの頃から好きでしたよ~。
Posted by 松田まゆみ
at 2022年08月25日 11:01

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