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鬼蜘蛛の網の片隅から › 政治・社会 › 表現の自由の危機

2008年04月05日

表現の自由の危機

 東京と大阪の映画館で「靖国」の上映が相次いで中止されたとのことですが、映画館はどうしちゃったのでしょうか?

 街宣車による抗議活動などで迷惑がかかるとの話がありますが、その対策を考えようともせずいとも簡単に上映中止という判断をしてしまうとは情けないとしかいいようがありません。映画館が「表現の自由」に自ら蓋をしてしまう行為です。こういうときに果敢に立ち向かうことこそ表現を大切にする人たちに求められているのではないでしょうか?

 お客さんへの迷惑を理由に、暴力に抵抗することもなく中止を決め込んでしまうなどということが当たり前になってしまったら、もはや「表現の自由」などはお題目だけということになります。どこの映画館も「右に倣え」というのであれば、あいた口がふさがりません。

 内容が反日的という声もあるようですが、仮にそうだとしてなぜそれがいけないのでしょうか? 日本が外国人の目からどのように捉えられているのかを知ることは、とても意味のあることではありませんか?

 そもそも、この映画の製作には文化庁所管の日本芸術文化振興会から750万円の助成金が出ていることから、自民党の稲田朋美議員が文化庁に要請して国会議員に対して試写会が行われたとして批判されています。手続きを経て出されている助成金に、国会議員が異議を申し立てることこそおかしいのであり、これはまるで国会議員による検閲ではありませんか。こうした議員の行動に、なんだか戦前のような空気を感じてしまいます。

 街宣車が押しかけるような映画なら、なおさら見たくなってしまうのですけれど、そう思うのは私だけではないでしょう。

 とにかく、今回の上映中止事件にはこの国の表現の自由の危機を感じてしまいます。


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Posted by 松田まゆみ at 16:35│Comments(2)政治・社会
この記事へのコメント
松田さん、こんにちは。

全く同感です。

このニュースを聞いて正直驚きました。

映画館は、自分達が「なにかを伝える役目」という社会的責任を放棄し、
興行の為だけの商業主義が優先する下衆な機関に成り下がったと思います。

○○が街宣で妨害しようとも、「表現の自由」「社会的役割」を果たして欲しいものです。
Posted by まっつん at 2008年04月05日 16:59
まっつん様

特定の映画館だけが中止したのではなく、連鎖的に中止になっているようで、それもどうなのかと思ってしまいます。

こんな国もなかなかないのではないでしょうか。なにもかも、後退していくようで末恐ろしいですね。
Posted by 松田まゆみ at 2008年04月06日 21:46
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