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2008年06月11日

スピリチュアルと共同出版

 昨日のNHK「クローズアップ現代」は、「過熱・スピリチュアルブーム」でした。かつては若い人たちに人気のあった占いが今は30代や40代の人たちにまで広がっていて、悪質な業者に大金をつぎ込んでしまった被害者も多いとか・・・。

 現状に行き詰ったり不安を抱えている人たちに安心感や希望を与えるというのですが、効果があるとは到底思えない占いなどに高額な費用を請求する騙しともいえる商法がまかり通っているのです。孤独感や不安感を利用した詐欺的商法でしょう。

 占いほどバカバカしいものはないと思っている私にとっては、こういう世界を信じ込んでしまう人たちが多い、というか増えている現象に寒気を覚えてしまいます。経験の少ない若者だけではなく、いい年をした大人までが霊的なものに頼ってしまう・・・。これだけ科学が発達した現代社会で。

 そうした背景には、誰にも不安や悩みを相談できない人間関係やそれを生み出した病んだ社会の姿が映し出されているようです。

 大槻義彦さんは江原啓之氏を批判していますが、当然でしょうね。
http://www.j-cast.com/2008/02/10016502.html

 で、この番組を見ていて思い出したのが、血液型の本です。なにやら文芸社の「B型自分の説明書」がずいぶん売れているようですけれど、いまだに血液型と性格の相関性を信じている人、あるいは信じたい人、興味がある人がいかに大勢いるかということでしょう。血液型ってそんなに面白いんでしょうか? 私には「それがどうしたの?」としか思えないんですけれど。

 「『B型自分の説明書』、買っているのはどんな人たち?」によると、はじめは共同出版(流通出版)で1000部の出版だったようです。こんな風に共同出版本がヒットすると、「共同出版でもヒットするチャンスがある」という文芸社の宣伝になるのでしょうね。「A型」とか「AB型」の本も出版され、文芸社にとっては追い風でしょう。

 作品をそれなりに評価し、もしかしたらヒットするかもしれないという期待感を抱かせて流通出版に勧誘する手法もスピリチュアルに似ているように思います。でも、著者に請求した費用について何ら説明できない会社なんですけどね。印税タイプは倉庫保管料も販売の費用も文芸社持ちということなのですが、信じられますか? 文芸社が自社の商品を発行して売上金も得る契約なのに、出版委託金?販売委託金? 協力金とか分担金というべきでしょうに・・・。

 草思社の支援や血液型本のヒットで文芸社の社名は広まったかもしれませんが、被害者が出ないことを願いたいですね。


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Posted by 松田まゆみ at 17:39│Comments(1)共同出版・自費出版
この記事へのコメント
血液型の本が文芸社で売れているらしい。私は血液型など全く興味がない。しかし世間の人、特に女は血液型や正座占いなどに興味を持つ。女性週刊誌には、みな血液型や正座占いがのっている。しかし、血液型と性格には全く関係がないという事は統計によって完全に証明されているのである。人間の様々な性格は、量の問題であって多かれ少なかれ誰でも持っているものなのである。「素直な性格」といえば、誰にだって素直な面は量の過多の問題で持っている。だから、「素直な性格」と言われれば、ああそうか、と思ってしまうのである。

そして血液型の本が売れているのは、宣伝効果以外の何物でもない。はじめわりと売れた本を「ベストセラー」と名づければ、これほど効果のある宣伝はない。本を読む人でも本などあまり読まない人でも、ベストセラーとなっているほどの本はどんなものだろうと、ベストセラーという言葉に対する興味から本を買ってみようという気になるだろう。かくてベストセラーの本は、ベストセラーという最高の宣伝効果によって、ますます売れていくのである。
一種の洗脳でもある。B型の人の性格をもっともらしく、その人の心をくすぐるように書いておけば、B型の人は自分がいい性格をもったような心地いい気分になれる。そして人間の性格というものは、量の過多の問題であるから、無難な事を書いておけば、はずれるということはないのである。
文芸社への投稿作品に対する誉め殺しと同じである。
Posted by α at 2009年02月17日 20:21
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