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鬼蜘蛛の網の片隅から › 環境問題 › あふれるペットボトル対策

2009年02月06日

あふれるペットボトル対策

 昨日のNHKクローズアップ現代では、リサイクルができずに溜まってしまったペットボトルの問題を取り上げていました。これまでは回収されたペットボトルの多くが中国に買い取られて綿などにリサイクルされ、衣類やぬいぐるみの中綿などに利用されて輸出されていました。ところが世界的な経済危機でリサイクル商品が売れなくなり、ペットボトルが中国の国内でもダブついてきているとのこと。また、リサイクルでつくった綿よりも石油からつくった綿のほうが品質がよいのだそうです。このために日本のペットボトルは売れなくなり、山積にされているそうです。

 リサイクルを中国に頼っていたツケがまわってきたということです。番組ではその解決策のひとつとしてペットボトルからペットボトルを再生する技術が開発されていることを紹介していました。

 しかし私はこの番組を見て、ハタと考えてしまいました。廃棄されるペットボトルを減らすには、リサイクルする方法とペットボトルそのものを減らす方法があるはずです。しかし、ここではペットボトルを減らすという方策についてはなんら触れないのです。

 昨年の春に北欧に旅行したのですが、北欧では日本のように多くの種類のペットボトル飲料がありません。清涼飲料の自動販売機などというものもほとんど見かけないのです。それに比べて日本はどうでしょうか? コンビニにはありとあらゆるペットボトル入り飲料が並び、自動販売機はいたるところにあります。自販機はかなりの電力を使って地球温暖化に貢献しているでしょう。また、最近では会議などでもお茶を淹れるのではなくペットボトル飲料をそのまま出すことも多いようですね。

 ペットボトル飲料が生活に浸透し、私達はそれをほとんど抵抗なく受け入れることでペットボトル文化ができあがってしまいましたが、まずはここから見直すべきでしょう。

 つまり、メーカーには「リターナブル容器の利用」、消費者には「自分で携帯用ポットなどにお茶を入れて持ち歩く」という呼びかけをすべきではないでしょうか? ちょっと前まではそれが当たり前でした。そういえば瓶入りのビールなんかも、すっかり見かけなくなりましたね。

 国民に節約だとか節電をよびかけるなら、使い捨て容器に入った物を買わないことも呼びかけるべきです。NHKはメーカーから反発されるようなことは言えないのでしょうか。


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Posted by 松田まゆみ at 13:14│Comments(3)環境問題
この記事へのコメント
全くその通りです。
レジ袋が最近悪者にされています。そこで、あちこちからエコバックがいくつもサービスとしてくれたりしたり、我が家には数個たまってしまった。
こんないエコバックをつくるなら、いくつレジ袋ができるだろうと思ったりする。
燃費のいい車に代えてエコ、断熱の利いた住宅にするとエコ・・・
なんかへん。
車を買い替えない方がよほどエコ、住宅は建て替えない方がよほどエコ、少なくとも深夜放送をNHKが辞めるのうがよほどエコ。
なんかへんな時代です。
Posted by そりゃないよ獣医さん at 2009年02月07日 15:21
おばんです. 松田さんもそりゃないよ獣医さんも、
論点のはじまりから結論までが実にスムーズ、明瞭簡潔!
そして納得です.
ペットボトル文化、リサイクル社会の前に、
リサイクルしなくて済む世の中にもどせばいい
納得でございます.
私は手ポット持ちですが、ペットボトルも持ち帰って麦茶を
入れ替えて数度は使っています.

おかしなことに乗せられてシステムが変わったら丸投げしか
できない この国の政治家が失業者を量産しているんですから
消費者も形あるものを使い切る事が大切のようですね.

そんな情緒のある時代に、もう少し住まいしていたかったものです.
Posted by こるとれーんtone at 2009年02月07日 18:04
獣医様

同感です。自動車も家も、頑丈につくって使えるまで使うほうがよほど環境への負荷が少ないはず。もっと物を大切にすべきです。テレビ局は環境問題を口にするなら、まずは深夜放送をやめてほしいですね。

こるとれーんtone様

自分でお茶を入れて持ち歩いたほうがずっと経済的なのに、多くの人がすぐにペットボトル飲料を買ってしまうのですよね。お茶をいれたり麦茶をつくるのなんて、たいした手間もかからないのに、と思ってしまいます。
Posted by 松田まゆみ at 2009年02月08日 08:45
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