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鬼蜘蛛おばさんの疑問箱 › 河川・ダム › 劣化するテトラポット

2009年07月03日

劣化するテトラポット

 今年はイソコモリグモの生息調査のために北海道の海岸を見てまわりましたが、日本の海岸がいかにテトラポットで囲まれているかということを改めて実感しました。浸食の烈しいところは、まさにテトラポットで埋め尽くされています。そのテトラポットに使われているコンクリートの量たるや、凄まじいものです。

 しかし、コンクリートとて永遠に形を保っているわけではありません。この写真のように、波に打ち砕かれてボロボロになってしまったものも見受けられます。コンクリートの質にもよるのでしょうけれど、何年でこんな状態になるのでしょうか? 砂丘が発達した場所ではしばしば砂の採取が行なわれていますが、海岸の塩分が含まれた砂をコンクリートに使用したなら、その寿命も短いはずです。


劣化するテトラポット

 コンクリートの寿命はおよそ100年といわれていますから、今はしっかりしているテトラポットもいつまでもそのままというわけではありません。ボロボロになってしまったら、また新しいものを設置しなければならないでしょう。この国はそれを永遠に続けるのでしょうか? コンクリートでできた堰やダムも寿命というものがあるはずです。いずれ寿命がきたときに、どうするつもりなのでしょうか?

 ダムが土砂を止めてしまうために海岸の浸食が進み、大量のコンクリートが投入されています。最近ではダムの堆砂が進み、溜まった土砂を毎年のように浚渫してダンプで運び出しているところもあります。たぶんダムがある限り、ずっと続けなければならないでしょう。堆砂問題はこれからますます深刻になっていくはずです。ダムがあることで、悪循環にはまり込んでいます。

 川をとりまく生態系の破壊、堆砂問題、コンクリートの寿命などなど・・・先のことを見据えるなら、もうダムを造る時代ではないはずです。そして、これからは壊してしまった川を少しずつ本来の川の姿に戻していくことを選択すべきです。ボロボロになったテトラポットはそんなことを語っているように見えました。


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この記事へのコメント
こんばんは、なるほど 真実は海岸に転がっていましたか.
堆砂 .. なんとも無駄な現実を造り出すのでしょうね.
開発って道民の為に創造する機関でなかったでしょうか.
[無駄]を創造され続けても .. もはや 機関って呼べませんね!!-_-;.
Posted by こるとれーんtone at 2009年07月04日 00:51
こるとれーんtone様

海岸の浸食は酷い状態です。日本の国土面積はずいぶん小さくなったのではないでしょうか。そして、テトラポットを並べはじめます。
場所によっては堆砂や浸食の対策が始められていますが、対処療法的なことしかできませんから永遠に続けなければならないでしょう。そんなことに、またお金を使うのです。だったら、ダムを撤去するこ、とを考えるべきだと思うのですが。
Posted by 松田まゆみ at 2009年07月04日 05:51
高架橋のコンクリの塩分含有と耐久性・劣化の問題は、安全性の見地からマスコミで取り上げられることがありますが、こういう人目のつかないところで使われているものはまさに盲点となってしまっていますね。
土建屋さん&役人は、わざとコンクリの寿命を縮めたりして将来の仕事の種を蒔いているのではないか・・そんなふうにも勘繰ってしまいます。。
Posted by kkneko at 2009年07月04日 16:54
100年保つはずのコンクリートがあちこちで残骸となっています。
私の場合は橋の橋脚に目が行きます。
先日、当別ダムの上流では既存の橋の横に新設中の橋脚が建設されていました。現在使っている橋もまだまだ使えそうなのに、とその帰り道。
新設中の反対側には以前使っていた橋の橋脚がまだ残っていました。

こんな風景が日本のいたるところにあるのではないかと想像してしまいました。
本来の川の姿に戻していくことには賛成ですが、これを開発局にやらす訳にはいかないと思います。
彼らにその能力があるとは思えません。
Posted by BEM at 2009年07月06日 00:51
kkneko様

海岸砂丘で砂を掘っている光景をずいぶん見ましたが、こんな所の砂をコンクリートに使ったら・・・と、とても気になりました。先のことや人命など何も考えていないのでしょうか。おっしゃる通り、もしかしたら意図的にこんな砂を使っているのでないかと勘ぐりたくもなりますね。

BEM様

本来の川の姿に戻すといっても、やり方が問題ですよね。利権に絡んだ組織が関わると、大規模に無駄な工事をしたり、さらに自然を破壊したりしかねません。釧路川でも標津川でも、蛇行復元が自然破壊になるとして反対されています。「自然復元」を掲げる一方で相変わらずダムを造り続ける開発局には、確かに能力がないでしょう。
Posted by 松田まゆみ at 2009年07月06日 06:30
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