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鬼蜘蛛おばさんの疑問箱 › 河川・ダム › 美蔓貯水池の欺瞞(5)

2009年11月08日

美蔓貯水池の欺瞞(5)

前回の記事

 前回の記事では地元自治体が受益者負担を肩代わりすることについて触れましたが、6日付けの北海道新聞帯広・十勝版に地元4町の負担金が約17億円にのぼることが報じられていました。支線用水・排水路整備などの道営事業の負担金も10億円以上になるようです。過疎化が進みただでさえ財政難の地方の町がこのような負担をする以上、住民に納得のいく説明が必要なのではないでしょうか。

自然保護団体を無視して着工した開発局

 開発局帯広開発建設部と十勝自然保護協会の話し合いは2005年6月から始められましたが、この間、私たちはマスコミを同席させるよう何度も求めました。しかし、開建は頑として認めませんでした。また、開建が当初計画や計画変更について隠していたこと、建設場所選定をめぐる嘘の説明、費用の不透明さなどを追求すると、話し合いを求めても速やかに応じなくなり、待たされてばかりでした。まるで引き延ばし作戦です。

 そして2008年8月、私たちになにも知らせないまま貯水池の工事を始めていたのです。たまたま近くを通りかかったときに、貯水池の工事現場を見つけて発覚しました。表面的にはさも誠実に対応している素振りを見せながら、一方ではどんどん事業を進めていたわけです。私たちは開建のこうした態度に見切りをつけ、2009年2月23日の10回目の話し合いを最後に開建との面談を打ち切り、3月12日に計画を白紙に戻して再検討するように求める文書を手渡しました。この申入れについては13日の北海道新聞でも報道されました。

 しかし開建は私たちの疑問に明確に答えないまま工事を続けています。取水堰から貯水池を結ぶ約15キロの導水管工事は、岩田地崎建設によって5億8千万円で落札され、来年から本格的な工事が始まる予定です。

 こんな横暴なやり方を黙って見ているわけにはいきません。十勝自然保護協会だけではなく、「ナキウサギふぁんくらぶ」や「日本森林生態系保護ネットワーク」「ザ・フォレストレンジャーズ」も計画の凍結を求めて声をあげました。これまでに、開発局や農水相に以下のような文書を発送しています。

美蔓地区国営かんがい排水事業の凍結についての申し入れ

美蔓地区国営かんがい排水事業の即時中止・凍結についての申し入れ

つづく


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この記事へのコメント
これは、あからさまな仕事造りですね。
わざとらしい河川破壊としかいえません。
十勝本流の水を 貯水しているダムがあるのですから、管理の垣根をこえて利用したらいいだけです。それを指導できない高橋道政は二枚舌もいいところ、本流ダム銀座は堆砂まみれでなんですから、本流のわきにでも灌漑しなさいーと言ってやりたい。  これ以上支流群を破壊することは許されない。  遠くの支流の破壊にこだわるのは予算が高くつくから。 あきれたものだ開発局! とぎれちぎれの然別の本流の水でもつかえるぞ! これ以上、水なし川をつくるんじゃない。
松田さん、感情的になってしまいすいません。
これは完全凍結しかありません。 
Posted by plastic.tears at 2009年11月08日 18:42
plastic.tears様

まず、本当にかんがいが必要なのかという点があります。かんがいによって作物の収量が増え農家に増収をもたらすとしても、それを税金で負担すべきかどうか、費用対効果はどうなのか、という問題があります。

どうしても水が必要だというのなら、地下水の利用なども検討してみるべきでしょう。鹿追町は井戸を掘ったことで水不足はほぼ解消したと聞いています。

ダムや頭首工の建設場所としてペンケニコロを選定した経緯も理由も不透明かつ不可解です。開建はナキウサギ生息地の破壊になることを知っていたのですから。

このように考えていくと、やはり「必要性」があって計画されたというより、建設すること自体が目的だったのではないかと思わざるを得ません。
Posted by 松田まゆみ at 2009年11月09日 13:59
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