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鬼蜘蛛の網の片隅から › 環境問題 › 銭函海岸の風力発電計画を考える(その10)

2010年10月04日

銭函海岸の風力発電計画を考える(その10)

 前回の記事から少し間があいてしまいましたが、この間、いろいろ動きがありました。まず、「銭函風力開発」は手稲区の山口団地に最も近い風車5基の建設を撤回しました。この団地は建設が計画されていた風車から1.1~1.5キロメートルほどのところにあります。つまり、この範囲で健康被害が発生することを認めたともいえるでしょう。

 もちろんこれで問題が解決されたわけではありません。残りの15基の建設予定地の近くには工業団地があり、1万数千人の人たちが働いているのです。これらの方たちに健康被害が発生しないとは限りません。また、砂丘の自然破壊という問題もそのままです。

 その後、「銭函風力開発」は、9月10日より小樽・札幌・石狩の3市でアセスメント報告書の縦覧を始めました。この縦覧、「撮影禁止」「複写禁止」「コピーは1枚40円」「一冊買うなら1万500円でコピーは禁止」などという制約をつけているそうです。

 さて、5基の撤回をもとに山口団地の住民から了解を得るためでしょう、9月23日に山口団地以外の住民は入場させないことを条件に説明会を開きました。この説明会の様子については以下の北方ジャーナルのサイトで報告されています。「銭函風力開発」というのは日本風力開発(JWD)の子会社で社長だけしかいない会社なのですが、この社長が体調不良との理由で、親会社の社員しか来なかったそうです。札幌市は健康被害の不安が払しょくできないとして、さらに説明会の開催を要請したとのこと。強引に建設を進めようとする事業者に不満の声が上がるのは当然のことでしょう。

【小樽市銭函風力発電計画】手稲区住民への説明会

 そして、10月5日に小樽市で住民説明会を開くことになりました。この小樽市民への説明会については10月1日発行の小樽市広報で告知されたとのことですが、ぎりぎりまで知らせないことに意図的なものを感じます。時間と場所は以下のとおり。

とき:10月5日午後6時より
ところ:小樽市経済センタービル7階(小樽駅を出てすぐの国道5号線を札幌方向に100メートルほど歩いて右側。旧・日専連ビル)(小樽市稲穂2-22-1)

 以下の北方ジャーナルの記事も参考になります。

【小樽市銭函風力発電計画】10月5日に小樽市で住民説明会
隣町の風力発電所は大丈夫か専門家会議、開かれる


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Posted by 松田まゆみ at 14:25│Comments(0)環境問題
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