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鬼蜘蛛おばさんの疑問箱 › 環境問題 › 「とかち・市民『環境交流会』」の矛盾

2010年11月01日

「とかち・市民『環境交流会』」の矛盾

 30日(土)は、帯広市のとかちプラザで毎年行われている「とかち・市民『環境交流会』」に行ってきました。このイベントは、帯広環境保全推進会議と帯広市が主催しているものです。開催・募集要項によると、「『環境』というキーワードのもとに、子供たち、市民(諸団体)、企業、行政などが集まる場です。多くの参加者や来場者が、発表や展示、講演会を通した意見交換や仲間づくりなどにより、環境に対する認識を新たにし、幅広い市民の環境活動への参加につなげていくことを目的とします」となっています。

 土曜と日曜の二日間、とかちプラザ一階で市民団体や企業の展示が行われ、隣接した会場では活動報告や提案発表のほか講演会などの企画があります。

 久しぶりに参加して、まず一番に感じたのは、展示スペースでの企業のブースの多さです。下の写真をご覧ください。「のぼり」が立っているのが企業のブースです。




 たしか、以前はこんなに企業がのさばっていなかったと思うのですが、今年は展示スペースの三分の二くらいが企業で占められていました。太陽光発電のパネルを扱っている会社や、LEDなどの照明を扱っている会社のほか、北海道電力などのブースがあり、まるで環境産業の宣伝の場のようになっています。

 主催者である「帯広環境保全推進会議」は事業者なども会員になっているのですが、「市民『環境交流会』」と謳っているイベントに企業が群がっている光景はなんとも異様です。

 私の関わっている十勝自然保護協会は、「大雪山国立公園の富村ダムでおきている自然保護上の問題」というテーマで、活動報告とパネル展示の両方に参加しました。この富村ダムというのは大雪山国立公園の山奥に北海道電力が造った発電用のダムです。十勝川源流部原生自然環境保全地域のすぐ近くにダムを造り、自然に負荷を与える堆砂除去作業を強行する北電を批判する内容です。ところが、その北電を批判するパネル展示の向かいは、何と北海道電力帯広支店のブースになっているのですから、笑い話です。




 ところで、十勝自然保護協会のブースの近くにいたら、「こんにちは」と声をかけられました。声をかけた方のお顔を見ても、どなたなのか思い出せずキョトンとしていると、「そろそろどうですか?」とたたみ掛けてきます。よく見ると北電のブースの隣は、京セラの太陽光発電のブースです。それで、人の顔をろくに覚えない私は、太陽光発電を執拗に勧誘した京セラのセールスマンのことをようやく思い出しました。




 結局、京セラは顧客に不利な説明はほとんどせず、きわめていい加減な勧誘をしたのです。その経緯については以下の記事をお読みください。

太陽光発電の勧誘と問題点
太陽光発電と環境産業

 この記事で書いているように、京セラは私が念押しした「何年で元がとれるのか」という試算をせず誤魔化すような説明をしました。こんな企業と契約する気などさらさらないので、私の頭から京セラの太陽光発電のことなどとっくに消え去っていました。私のことを覚えていて声をかけてきたセールスマン、私がネット上で批判記事を書いていることもご存知なかったとみえます。

 行政が環境問題の啓発活動をするのはいいのですが、所詮、環境を謳っている企業にとって「環境」はあくまでも宣伝のための看板でしかなく、自分たちの利益が優先なのです。そういう企業と、純粋に環境保全や自然保護に取り組んでいる市民団体を一緒にして展示をすることに無理があり、矛盾が生じてしまうのです。

 市民のための環境交流会ならば、企業が幅を利かせるような展示は何とかしてほしいものです。もっとも企業のブースが目立ってきたのは、市民団体の参加が減っていることが関係しているのかもしれません。たしかに、来場者を見ていても、このイベントを目的にきている市民はほとんどいないようで大半が関係者のように感じられました。関係者ばかりでは、目的もほとんど達せられないでしょう。
    



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Posted by 松田まゆみ at 15:17│Comments(6)環境問題
この記事へのコメント
お久しぶりです。
ホント行政主導のイベントなんてこんなものですよね。
2年前?サミットがあった年ですか、札幌ドームで環境総合展というのがありましたが、バブル期のイベントと大差ないような大消費イベントという気がしました。
エコと付けばなんでも許されるような、太陽光発電も良い例ですが、エコポイントやエコカー減税などのように本当に環境に良いのか、経済的であるのか、第三者機関がしっかり調査して欲しいですよね。
私がそういったものをやりたいくらいです(^^
Posted by BEM at 2010年11月01日 19:07
BEM様

こんにちは。

今日の北海道新聞夕刊の十勝版に、このイベントの記事が出ていたのですが、企業のブースは「エコシティ帯広2010」のものなのだそうです。「エコシティ」は、環境に配慮した製品を扱う18の企業・団体が自社の取り組みを紹介する展示とのこと。

でも、「エコシティ」と「市民交流会」が同じ会場で混然と展示をしているので、来場者には、二つの企画の同時開催だということがまったくわかりません。

ここまで企業が入り込んでしまうと、なんとも白けてしまいます。啓発活動が企業の宣伝の場と化しているのですから。やはり、行政のやることはこの程度かと思わざるをえません。
Posted by 松田まゆみ at 2010年11月01日 20:44
松田 様

またまた書かせていただきます。イワン雲帝です。

札幌でも毎年この手の環境○○○○といった、まあ確かに行政主導のイベントがあります。ご存じだと思います。

私の所属している会社は従業員数十人の小さな土建会社ですので、○○○電力のように単独でブースを出すわけにはいきません。

しかし、主催者から何とか出展してくれと要請され、○○業協会と言った感じで、同業者数十社でブースを出したことがあります。私は広報担当で、来場者相手に業界のアピールにあたりました。

企業が多くなる理由、お分かりでしょうか。

企業は環境だろうと何だろうと利潤追求の種にします。今すぐに利潤に結びつかなくても、結びつけようとして努力します。

ですから、宣伝には費用をかけますし、費用をかけられないような弱小企業や弱小団体でも、何とかアピールをしようとして努力します。それが集客につながるのだと思います。

主催者としては、なるべく多くの人に来てもらいたいと思うのでしょう。ですから集客力のある企業の参加を求めるのだと思います。

これに対して、市民団体や非営利団体だけでは数が少なくて、また、はっきり言ってこれらの団体はアピールが下手です。

これでは主催者も困るでしょう。

「企業が多くて白ける」と言うのであれば、市民団体や非営利団体は、企業に負けない宣伝力を付けなければならないでしょう。いかが思われますでしょうか。
Posted by イワン雲帝 at 2010年11月01日 22:39
イワン雲帝様

こんにちは。

市民団体は主催者の応募に応えて参加申し込みをしているのです。集客力のなさを市民団体のせいにしてしまうのはちょっとお門違いだと思います。主催者のアピールが問われるのではないでしょうか。

それと、主催者のセンスの問題もあります。企業の宣伝めいたことをしたいのなら、市民団体の発表と分けてやるべきでしょう。企業と混在した展示をやっていれば、市民団体もだんだん参加しなくなるのではないでしょうか。
Posted by 松田まゆみ at 2010年11月02日 10:55
松田 様

ご返答ありがとうございます。イワン雲帝です。

しかしながら主催者を責めるのは酷というものでしょう。
この場合の主催者は帯広市ですよね。

帯広市は行政機関ですから、市民団体だけに顔を向けた展示は立場上できないでしょう。
応募すれば市民団体でも企業でも参加できると言うだけで、帯広市としては精一杯だと思いますよ。

北海道電力を批判している十勝自然保護協会の向かいに、北海道電力のブースを配置するなど、なかなか主催者は良いセンスをしていると思います。

それとも北海道電力がこの位置を望んだのでしょうか。
だとすれば北海道電力もなかなかやるものです。自分の仕事に自信を持っているのでしょう。

これで市民団体の参加が減ってゆくのであれば、端的に言ってしまうと「淘汰」です。
私が宣伝の技術が必要だと言っているのは、淘汰されないための手段だと思っております。
Posted by イワン at 2010年11月02日 22:00
イワン雲帝様

主催者は帯広市と帯広環境保全推進会議です。ただし、BEMさんへの返事に書いたように、企業のブースは「エコシティ帯広2010」の企画であり、「市民環境交流会」とは別だったようです。ところが、主催者の違う二つの企画による展示が、ひとつの会場でごっちゃになって展示をしていたということです。

会場である「とかちブラザ」は帯広市の施設です。行政が、こういう不明瞭な展示をするのはどうなのかな、と思います。もっとも、「北海道電力を批判している十勝自然保護協会の向かいに、北海道電力のブースを配置するなど、なかなか主催者は良いセンスをしていると思います。」という見方もたしかにありますね。

なお、市民団体が講演会などを企画して参加者があまり集まらなければ、市民団体の宣伝力が問われることになります。主催者は、もっとアピールに力を入れてもいいのではないでしょうか。宣伝しても人が来ないのであれば、それは企画にも問題があるのかもしれません。また、市民団体の参加が減っているのは、このイベントに関する市民団体の側の関心が薄れたということもあるかもしれません。

私自身、こんなに企業が出しゃばるようになれば、正直いって嫌気がさすところもあります。
Posted by 松田まゆみ at 2010年11月03日 11:25
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