さぽろぐ

  日記・一般  |  その他北海道

新規登録ログインヘルプ


鬼蜘蛛おばさんの疑問箱 › 原子力発電 › 総務省の不可解な要請は何を意味するのか?

2011年04月09日

総務省の不可解な要請は何を意味するのか?

 総務省は6日に、電気通信事業者関係団体に対し東日本大震災に関わるインターネット上の流言飛語について、各団体所属の電気通信事業者等が表現の自由に配慮しつつ適切に対応するよう、周知及び必要な措置を講じることを要請した。以下が報道資料と要請文だ。

東日本大震災に係るインターネット上の流言飛語への適切な対応に関する電気通信事業関係団内に対する要請(報道資料)

東日本大震災に関わるインターネット上の流言飛語への適切な対応に関する要請

 この要請文はタイトルと中身に矛盾が生じている。タイトルではあくまでも地震に関わる流言飛語に対して適切な措置を講じるようにとの要請だ。つまり、被災者を混乱させるようなデマ情報の掲示板などへの書き込みに対しては削除を求めるなどの対処をせよという意味だ。ところが要請文の後半をよく読むと、意味合いがやや異なる。

 要請文の後半では「インターネット上の地震等に関連する情報であって法令や公序良俗に反すると判断するものを自主的に削除することを含め、貴団体所属の電気通信事業者等に、表現の自由にも配慮しつつ『インターネット上の違法な情報への対応に関するガイドライン』や約款に基づき、適切な対応をおとりいただくよう御周知いただくとともに、貴団体においても必要な措置を講じてくださいますようお願い申し上げます」となっていて、流言飛語だけを対象にしているとは読みとれない。というか、「流言飛語」が「法令や公序良俗に反するもの」に置き換わっているのだ。

 デマ(流言飛語)だけではなく、「法令や公序良俗に反すると判断するものを自主的に削除することも含め・・・」というのはどういう意味だろう? だいいち、流言飛語(すなわちデマ)か事実あるいは事実に基づく推測なのか、公序良俗に反するかどうか、あるいは合法か違法かなどといった判断を、プロバイダーができるのだろうか。だから、「不安を煽るような意見や動画は削除要請するように」というお達しとしか私には思えない。

 今、マスコミでは原発事故の真相を速やかに知ることはほとんどできないと私は思っているし、信頼できる情報を提供しているのは主としてYouTubeやUstream、ホームページやブログなどのインターネットツールだと思っている。しかし総務省の要請文を読んで、まさか流言飛語にかこつけて、事実を知らせているサイトまで監視し、言論統制をしようという思惑でもあるのか・・・と悪寒のようなものを感じるのだ。

 現に、反原発ソング「ずっとウソだった」を歌った斉藤和義さんの動画が削除された。その理由としてビクターが「当社として作品で出したものではなく、意図しない形でアップされたため、削除を依頼した」そうだ(以下の記事参照)。なんだか意味不明の理由だ。この歌詞に何の問題があるのだろう。この程度のことなら多くの人がネットで発言しているし、当然表現の自由の範疇だ。ビクターの削除依頼の陰には、無言の圧力を感じざるを得ない。

反原発ソング「ずっとウソだった」斉藤和義の動画アップ後なぜか削除

 私は地震が起こって以来、もっぱら原発事故について書いてきた。これは日本だけではなく世界にとってきわめて深刻で重大な問題だからだ。「不安を煽っている」と批判されようと、書かずにいられない。今ほど多くの人が真実を知り、自分で考え判断し、行動せねばならないときはない。

 万一、今回の事故について主としてインターネットで解説している後藤政志さんや田中三彦さん、小倉志郎さん、小出裕章さんなどの技術者や科学者の動画などまで削除を求められるようなことがあったら、あるいは彼らの解説を紹介している私のような市民に対しプロバイダーから削除要請などがくるようになったら、日本ももう終わりだと思う。

 そんなことは絶対にさせないよう、ツイッターでもフェイスブックでもいいから(私は今のところツイッターもフェイスブックも関わっていないけど)一人ひとりが声を挙げねばならないだろう。何万人もの人がインターネットで声を挙げたなら、いくらプロバイダーとてそのすべてに削除要請することなどできないのではなかろうか。もっとも国によってインターネットそのものが規制されてしまえばどうしようもないが・・・。

 地震も津波も火山噴火も怖いが、一部の人間の邪な意図による支配、統制ほど恐ろしいものはない。


あなたにおススメの記事


同じカテゴリー(原子力発電)の記事画像
巨大噴火の国に生きる日本人
家庭菜園の収穫と原発事故
同じカテゴリー(原子力発電)の記事
 破局噴火と原発 (2017-12-16 15:02)
 福島の原発事故による被ばくで健康被害は生じないと断定できるのか? (2017-11-27 23:20)
 原発は地震・津波対策をすればいいというものではない (2017-03-10 20:42)
 5年前に関東を襲った放射能プルームを忘れてはならない (2016-03-17 06:43)
 原発事故から5年経ち思うこと (2016-03-11 11:48)
 小野昌弘氏の放射能恐怖に関する連載記事についての感想 (2016-01-09 21:47)

この記事へのコメント
松田 様

こんにちわ、今日は仕事も休みなので昼間から書いております。イワン雲帝です。

以前のコメントで「政府の本音は言論統制をかけたいところでしょう」と書きましたが、やっと動き始めたようです。それにしても民主党政府は動きが悪い、自民党政府であればもっと早く規制に乗り出したでしょうし、もし、社民党や共産党政府でしたら、もっと徹底的に行ったかもしれません。

大災害時の「流言飛語」がどのような結果を生み出したかというのは関東大震災の教訓なはずです。「デマに惑わされないようにしよう」と呼びかけるACの広告は当然と言って良いでしょう。

もちろん「流言飛語」も言論の自由です。「デマを飛ばす自由」も有りかと思います。

ですが、大災害時にはデマを飛ばさないようにしなければならない。従って一時的に「言論の自由を制限する」、為政者としては当然の結論です。「○○党の政府だから」と言うのではなく「政府」だからそのように動くのだと思います。

>「不安を煽るような意見や動画は削除要請するように」というお達しとしか私には思えない=私もそのとおりだと思います。そうするのが行政の役目だと思います。

しかし関東大震災の時代ならばともかく、インターネットの時代はそうは簡単には統制できません。そこのところの感覚が政府は古いと言えば、そのとおりでしょう。

ですから遠慮はいりません。「政府の発表は嘘ばっかり」「政府の発表よりインターネット上の情報の方が信頼できる」と主張し続ければ良い事です。
当然、政府側は「インターネット上のデマに惑わされないように」と宣伝、規制して来ます。これも当たり前の事です。
そしてこれが21世紀の戦いなのかもしれません。
Posted by イワン雲帝 at 2011年04月09日 11:25
松田さん、こんにちは 此れは言論統制ですよね.
ついに日本も野蛮な指導者支配化にある国家の仲間入りを果たしてしまった
という事でしょうか.

でも私たちは困るんです. 本当の情報が無くては困るんです
家族や大切な同胞達を守るために 救うために本当のことを知りたいんです.

私にとって流言飛語に近い印象、混乱を呼ぶ物とは 東電や原子力安全委員会及び国家の情報、遅れる対応です.
彼らの報道に不信を感じた人たちが...真実の情報を知りたいという行き先を規制されたらと思うと
やりきれません. 国家組織は、目の前にやらなければならないことが山積みだというのに
なんてくだらない事に時を労しているんでしょう 情けない!!!
Posted by こるとれーんtone at 2011年04月09日 17:12
こるとれーんtone様

私も、言論統制に近いんじゃないかと感じています。

おっしゃるとおり、東電や原子力安全・保安院などの情報隠ぺいのほうがよほど問題です。正確な情報を速やかに出さないからこそ、不安や憶測を呼ぶのです。こんな緊急時にまで必要な情報を出さない、パニックを恐れて安心情報ばかり流すことこそ罪です。

この国に住んでいることがこれほど情けないと思ったことはありません。
Posted by 松田まゆみ at 2011年04月09日 17:23
松田さま

おっしゃるとおりです!! 
Posted by さゆちゃん at 2011年04月22日 22:10
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
総務省の不可解な要請は何を意味するのか?
    コメント(4)