さぽろぐ

日記・一般  |その他北海道

ログインヘルプ


鬼蜘蛛の網の片隅から › 原子力発電 › 再度、菊池誠さんの野呂美加さん批判とEM菌について

2012年01月23日

再度、菊池誠さんの野呂美加さん批判とEM菌について

 菊池誠さんの野呂美加さん批判については以下の記事にも書いているが、この記事で私が最も言いたかったのは、菊池さんが野呂さんの提唱している放射能対策について何ら具体的理由も示さずに「効果がない」と断言したり、東京で被曝によって鼻血や下痢の症状が出ることはあり得ないと断言していることだ。これはとても科学者として責任ある発言とは思えない。

菊池誠さんの野呂美加さん批判は科学的か?

 私は菊池氏の「ニセ科学批判」自体を批判するつもりはない。世の中には効能や効果がよく分からない健康食品などがいろいろ出回っており、私も基本的にはそのようなものは信じていない。だから、効能もたいしてないのに高価な商品を売り付ける詐欺的商法に注意喚起することはまっとうだと思う。しかし、菊池氏の放射能や被曝に関わる発言はあまりにいい加減でお粗末としか思えない。

 最近になって、また「野呂美加さんと『チェルノブイリへのかけはし』についてもう少しだけ」という記事を書いているが、相変わらず「野呂さんが言っていることや書いていることは基本的におかしい、まあだいたいはでたらめと言っても過言ではないだろう・・・」と、根拠も示さずおよそ科学者とは思えない書き方をしている。野呂さんを貶めているも同然だ。

 飯山一郎氏が盛んに勧めているのが「米のとぎ汁乳酸菌」である。菊池誠氏やお仲間たちはこれも否定しているのだが、以下のような実験結果がある。

乳酸菌噴霧で玄米の放射能が4分の1に減った (吉岡英介氏のホームページ)

 乳酸菌をスプレーした玄米の放射能はスプレーしていない玄米の4分の1になったというのだ。たった一度の実験結果でしかないが、乳酸菌が放射性物質の低減に役立っている可能性を示唆している。現代の科学では解明されていないからといって、安易に否定すべきではないだろう。

 野呂美加さんが推奨しているEM菌も菊池氏は効果がないと断言する。ツイッターでEM菌の効果について書かれていたものを見た記憶があるが、EM菌についてはどの程度研究や実験が行われており、効果があるという結果が出ているのだろうか? そう思っていたら、以下のtogetterを見つけた。まとめ部分だけではなくコメントも参考になる。

EM菌(有用微生物群)と丸山ワクチンの経緯が似てくる可能性

 このまとめを作られた@Ani2525さんによると、菌がカリウムと勘違いをしてセシウムを取り込むと、人体ではセシウムやカリウムではなく菌が入ってきたと思い、体内に蓄積されないという理論があるようだ。

 また生命体はストロンチウムもカルシウムと勘違いし、カルシウムが好きな菌がストロンチウムを食べるが、人体ではそれを菌と認識する・・・そういうことのようだ。確かバズビー氏も似たようなことを言っていた。バズビー氏は、ストロンチウムを取り込ませないためにカルシウムの摂取が有効なのだと。

 EM菌にはいろいろなタイプがあり、納豆菌、酵母菌、乳酸菌などが入っているという。ならば、飯山一郎氏の提唱する乳酸菌が効果があるというのも頷けるし、味噌なども同じことが言えるだろう。

 またキノコのことにも触れられていて興味深かった。原発事故の当初から、キノコは放射性物質を取り込みやすいことが報じられていたが、キノコはセシウムを吸着しやすい菌類なのだ。菌類が放射能に対して特別な力を持っているというのではなく、単にカリウムと間違えてセシウムを取り込んだり、カルシウムと間違えてストロンチウムを取り込む・・・。こう考えると、なるほどと思えてくる。

 もちろんこれはまだ仮説であり実験途上のようだし、メカニズムも明確になっていない。また、このような情報があるからといって、私は被曝した方たちにEM菌を飲みなさいとか、乳酸菌を利用しなさいと推奨するつもりはない。その判断は各自でやっていただきたい。

 私が言いたいのは、冒頭に書いたように菊池氏のように何の根拠も示さずに「効果がない」と断言するのは不適切であるということだ。現在の科学で証明できないからといって科学者が「根拠がないデマ」と断言し、菊池誠氏を信じる人たちがそれを拡散させている状況はどうかと思う。@Ani2525さんのtogetterにも菊池誠氏の関係者と思われる方たちが誹謗中傷コメントを入れたようだ(削除されているが)。どうしてそこまでムキになって批判や攻撃をするのだろう。実に大人げない。


【1月25日追記】
「さつき」さんから吉岡さんの実験を引用するのは不適切との指摘があり、該当部分に消し線を入れました。詳しくは「さつき」さんのコメントをお読みください。



あなたにおススメの記事


同じカテゴリー(原子力発電)の記事画像
巨大噴火の国に生きる日本人
家庭菜園の収穫と原発事故
同じカテゴリー(原子力発電)の記事
 震災から14年に思うこと (2025-03-11 11:19)
 大地震に警戒を (2024-01-04 16:13)
 二つの大罪 (2023-08-24 13:40)
 汚染水を海に流すという犯罪 (2023-08-14 10:21)
 原発事故から10年 (2021-03-11 23:15)
 被ばくによる健康被害を「風評」にしてしまう人たちを信じてよいのか (2019-04-19 09:57)

Posted by 松田まゆみ at 23:31│Comments(17)原子力発電
この記事へのコメント
松田さん、聞き捨てならないことが書いてあるのでコメントします。

>飯山一郎氏が盛んに勧めているのが「米のとぎ汁乳酸菌」である。菊池誠氏やお仲間たちはこれも否定しているのだが、以下のような実験結果がある。

吉岡さんの「乳酸菌噴霧で玄米の放射能が4分の1に減った」というページに書かれていることは、とうてい「実験」などと言える代物ではありません。少なくとも科学的な実験は、その実験の詳細を詳しく記録して、それを公表する際には、第三者が同じように再現できるようにその詳細を明らかにするものです。そうでなければ、これを第三者が応用する際には、結果が再現されないばかりか、危害が及ぶ場合さえあるでしょう。一番危惧されるのは、実際に汚染されている玄米を、この方法で「除染」して常食してしまうことです。放射線測定器を持っていない人は、確かめようがありません。信じてしまえば、安心して食べてしまうでしょう。そうは思いませんか?

もちろん、その結果そのものを全て否定しようというのではありません。玄米中のカリウムは糠に濃集しますから、そこに乳酸を多量にかければ溶け出して、酸に洗われた玄米の放射能が減ることはありえることです。なにしろ、その「実験」の詳細が示されていないので、どれくらいの量を「スプレー」したのかわかりませんが、否定も肯定もできないのは科学的な実験とは言えません。

セシウムはカリウムと同じようにに振る舞うので、セシウムにも効果があるかもしれません。そうしたことをはっきりさせるには、玄米中を染み渡ってしたたり落ちた「米のとぎ汁乳酸菌」にカリウムやセシウムが溶け込んでいるかどうかを調べれば、簡単にわかることです。なぜそうしないのでしょうか? もしそうだったら、わざわざ「米のとぎ汁乳酸菌」をかけて不味くなった玄米を食べるより、最初から脱穀して食べれば良いことになってしまい、この「妙薬」が売れなくなってしまうからではないでしょうか。

吉岡さんとしては、上記のような可能性を示唆することはまずないでしょう。吉岡さんは次のように書いています。

>飯山氏は、乳酸菌と併存する光合成菌が放射性元素を取り込んで、それを「つついて」放射能を出させて、そのエネルギーを食べてしまい、放射性元素は放射能を失って無害化する、と言っています。無害化して放射能がなくなれば測定から消えるわけで、これは飯山説を支持する測定結果です。

放射性元素が放射能を失って無害化することはありません。放射壊変するか、中性子捕獲をして他の元素に変わる以外は、絶対にそういうことはありません。

吉岡さんのトップページにリンクされている「核の崩壊定数は定数か」というページで、「このデータが正しければ、それは核の崩壊定数が変化したことを意味しています。」として、玄米の放射能が4分の1になり得ることの根拠として、過去にそのことを実証した実験があることを述べ、論文を引用しています。しかし、そこにリンクされている論文、例えば、郷農さんの「超高圧下の原子核崩壊定数変化」を読むと 過去の実験は再現できなかったと書かれています。
で、その過去の実験ですが、10 GPa (ギガパスカル)の超高圧下で7Beの壊変定数の変化をしらべるものですが、その結果は、圧力Pをkilobarで表したときに、Δλ/λ= (4.87E-5)P - (5.9E-8)P^2というものです。1 GPa = 10 kilobarですから、その変化がいかに小さなものかがおわかりと思います。とても、「放射能を無害化する」などといえる代物ではありません。
これは、吉岡さんが常習とする、科学を装った詐欺の手口です。菊地さんは、吉岡さんとの長い「付き合い」から、そのことを良く理解している筈です。

どうか、加害に荷担することだけはないよう、よくよくお考えになって下さい。このままでは、実際に被害者が出かねません。
Posted by さつき at 2012年01月25日 00:02
さつき様

ご指摘ありがとうございました。吉岡さんに関する記述には消し線を入れました。

私が吉岡さんの記事を入れたのは、米のとぎ汁乳酸菌の噴霧によって放射能が低下したという事例があるということを紹介するのが目的であり、吉岡さんや飯山さんの説が正しいとは考えていません。ご指摘のように、放射性元素が放射能を失って無害化することがあるとは私も思っていませんし、それはあり得ないと思います。菊池さんもそういう視点から「放射能に効くものはない」と言っているのだと理解しています。記事で紹介している@Ani2525さんも、菌によって放射性物質が無くなる訳ではないとはっきり言っています。

また、この実験によって、乳酸菌をスプレーした玄米を食べる人が出てくるのではないかとのご指摘ですが、この記事を読んでそのような食べ方をする方が出るという発想は私にはありませんでした。しかし、言われてみれば確かにそういう可能性はあります。米の放射性物質を少しでも減らしたいなら精米して食べるべきだと思います。

なお、飯山氏は米のとぎ汁乳酸菌のつくり方を提示して自分でつくることを勧めているのであり、売って儲ける、といった類のものではないと思います。
Posted by 松田まゆみ at 2012年01月25日 10:49
松田さん、
私の不躾なコメントをご理解いただきありがとうございます。
飯山さんが儲けのためでないことは、後で調べてわかりました。
この点は私の誤解でした。
飯山さん、松田さん、私のコメントを読まれた皆様におわび申し上げます。

私も他がどうか良く調べていませんが、薬事法違反に近いことは、いろいろあるような気がします。

私達は、これまで散々薬害に苦しめられてきたはずです。
薬を開発して売り出す際には、綿密な臨床試験を何年もかけて繰り返し、その効能と副作用を厳しくチェックすることが義務づけられています。「サプリ」と称して、その厳しいチェックを免れつつ、実質的には薬効をほのめかして売るというような例はいくらでもあります。
二度と同じような薬害を繰り返さないためには、私達自身が、薬事法の意味を良く理解する必要があると思います。
Posted by さつき at 2012年01月25日 21:26
さつき様

不躾なコメントとはまったく思っておりません。丁寧なご指摘に感謝しています。

おっしゃる通り、健康食品やサプリなどの中にはかなり問題なものが含まれている可能性がありますし、菊池さんをはじめとした「ニセ科学批判」の方たちがそのような商品に敏感になり注意喚起するのはよく分かります。私も、健康食品などと言われるものに関してはまったくといっていいほど関心がありません。「体験談」が紹介されて、いかにも効能があるかのように紹介している商品はとりわけ怪しいと感じています。

ただ、「ニセ科学批判」の方たちは、悪質健康食品商法に警戒する意識が強いがために、被ばくへの対処法に関しても「はじめに否定ありき」という感をぬぐえません。

ビタミンやペクチンなどについては、以下のサイトからリンクされている「低線量内部被ばくから子どもを守るために」(崎山比早子監修)という冊子の7ページ目「セシウムの排泄(はいせつ)、汚染された食品の調理法」も参考にしていただけたらと思います。ベラルーシで使用されたビタペクトについてのデータが示されています。ペクチンのほかに、ヨウ素、カリウム、鉄分などの摂取も勧めています。
http://nanohana.me/?page_id=146

この冊子の元になっている報告は以下のものです。
http://chernobyl25.blogspot.com/2011/07/13.html

影響力のある科学者である以上、わからないことは「わからない」とか、せめて「○○の理由により効果がある可能性は低いと思う」といった慎重な書き方をすべきだと思います。福島の事故で多くの人が被曝してしまった今、科学者が放射能対策など効果がなくデタラメだと喧伝することは弊害になりかねません。チェルノブイリの経験を活かすべきです。
Posted by 松田まゆみ at 2012年01月25日 23:20
一点だけ付け加えさせて下さい。

>体験談」が紹介されて、いかにも効能があるかのように紹介している商品はとりわけ怪しいと感じています。

菊地さんが野呂さんを一番批判されている論点がまさにこのことです。
菊地さんが引用された野呂美加さんと中西研二さんとの対談記事
http://joy-healing.jp/readings/special/20.html
の中にある、下記の部分はどうでしょう。中西さんは「奇跡の水」を販売されてるようです。
こんなものに騙されるようでは、私達は何度でも原発村に騙されるでしょう。

>野呂 ・・・
>・・・
>長岡式酵素玄米のすごいところは、有機ゲルマニウムや酵素源を発生させていることです。釜の中で原子転換させて、あるはずのない物質が生まれているんですよ。これは絶対すごい。娘のアレルギーもそれで良くなったのかと納得し、これはみんなに知ってもらいたいと思いました。

>中西 やっぱり酵素玄米が放射能のような毒素を消してくれるんですね。

>野呂 そうでしょうね。波動が高いものだと、放射能の負のエネルギーを原子転換させることができるようなんです。EM菌を発見・普及されている比嘉先生は「放射能のような強いエネルギーの中で増殖する微生物がある」とおっしゃっていました。実際、ベラルーシで比嘉先生のEMXを使いましたが、効果があったんですよ。

>中西 え!EMで効果があったんですか?

>野呂 汚染地でEMX を飲んで、体内の放射能値がゼロになった人もいます。かなり放射能汚染のひどいところにEM菌を撒いて2、3年後に計測したら、蒔いたところだけ放射能反応が感知されませんでした。
Posted by さつき at 2012年01月26日 00:06
さつき様

ご指摘のあった野呂さんの発言については、私も疑問に思いました。また野呂さんがホメオパシーのことに言及しているのも賛同しかねます。ですので「菊池誠さんの野呂美加さん批判は科学的か?」の中で「彼女の勧める対策のなかには非科学的なものや、あまり効果がないものなどが含まれているかもしれない。」と書いています。野呂さんの発言を全面的に支持しているわけではありません。

中西さんの「奇跡の水」については確かに怪しいです。ただし、野呂さんが中西さんと対談した内容と、「奇跡の水」は直接関係ありません(中西さんと対談すること自体が適切かどうかは別として)。奇跡の水の批判と野呂さん批判は別々にすべきでしょう。

酵素玄米の効果については私はわからないので言及していません。「チェルノブイリへのかけはし」のHPでも確かに長岡式酵素玄米について触れられており「酵素や有機ゲルマニウムなどが増加し・・・」となっています。また、被ばくをすると体内の酵素を大量に消費すること、酵素が消化を助け抵抗力をつけること、酵素が損傷したDNAの修復に必要であるとの説明があります。この説明に不適切な部分があるのなら、科学者には科学的な視点から具体的に問題点を指摘してもらいたいと思います。
http://www.kakehashi.or.jp/?p=2286

菊池さんの2回目の野呂さん批判の中では、そういう具体的説明をしてほしかったのでがっかりしました。

彼女の発言の中にいくつか間違いや不適切な部分があったからといって、「野呂さんが言っていることや書いていることは基本的におかしい、まあだいたいはでたらめと言っても過言ではないだろう・・・」とまで言えるでしょうか。それを読んだ人は野呂さんの発言自体をほとんど信じなくなる可能性があります。特定の科学者の発言が影響して、野呂さん自体を否定してしまうことになりかねません。

しかし、彼女はベラルーシに何回も行って現地の情報、健康被害などについてよくご存知です。そうした情報や体験を基にした発言まで否定すべきではありません。彼女を批判するなら根拠をきちんと明示してほしいと思います。私があえて菊池さん批判をする理由はこのようなことです。
Posted by 松田まゆみ at 2012年01月26日 11:58
何度もすみません。これを最後にします。

>私が言いたいのは、冒頭に書いたように菊池氏のように何の根拠も示さずに「効果がない」と断言するのは不適切であるということだ。現在の科学で証明できないからといって科学者が「根拠がないデマ」と断言し、菊池誠氏を信じる人たちがそれを拡散させている状況はどうかと思う。

私も、菊地さんは説明不足だという気はしますが、あそこは、ブログ記事本文では問題提起のように菊地さんの想いを書いて、細かなことはコメント欄で議論されるというスタイルのようです。

また、「それを拡散させている」のは、「菊地誠氏を信じる人たち」ではなく、それぞれに、専門の立場から個々の主張を支持しているのだと思います。

私が薬事法のことを持ち出したのは、こと人の健康にかかわることで、何かの原因を主張したり、それへの薬効を主張して他人に勧める者には、個人的な体験を超えた科学的な根拠を明らかにする大きな責任があるということを言いたいためでした。

菊地さんも、(鼻血や下痢に)いろいろな原因の可能性があるときに、経験主義的に短絡して誤った対策を広めれば、却って危険であると警告されている訳です。

最後に、バスビー氏についてはこんな情報もあって、少し慎重に対応した方がよいでしょう。
http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-January/014309.html
Posted by さつき at 2012年01月26日 22:09
さつき様

ご指摘のように、菊池さんのブログ記事に対してコメントで議論されているというのは存じています。そのコメントはお読みになられましたか?

菊池さんの意見を支持する「ニセ科学批判」の方たちが賛同コメントを入れるほか、菊池さんに対して批判的な意見があると、菊池さんを信じていると思われる方たちが一斉に菊池さんの擁護をし、批判者を徹底的に叩いて追い出すという基本的構図があります。記事の内容については菊池さんに責任があるのに、議論は一対一ではありません。片瀬さんは菊池さんのブログにもしばしば賛同コメントをして説明役を買っています。菊池さんを支持する人たちによって、菊池さんが守られているのです。

菊池さんはご自身に好意的なコメントは批判者を誹謗中傷するような暴言コメントでも残していますし、とても対等な意見交換ができる場ではありません。所詮、コメント欄というのは管理人の土俵なのです。だいたい、数百ものコメントが書き込まれたらそれを端から読む気もしません。菊池さん自身もコメント管理ができなくなり一時コメントを中止していました。

私はあのコメント欄を見て、コメントは議論する場ではないとつくづく思いました。記事に対して意見があるなら、反論や批判の記事を書くべきです。それが対等な言論です。また、私は実名で記事を書いている人への批判記事は基本的に実名で書くべきだという考えです。ですので、私は菊池さんの記事にはコメントせず、独自に記事を書いています。

菊池さんとともに「ニセ科学批判」をしている片瀬久美子さん、野尻美穂子さん、天羽優子さんなどは確かにブログやツイッターでご自身の意見を公表されていますが、基本的には菊池さんと意見はあまり変わらないようでほぼ横並びです。それぞれ専門の立場があるとは言っても気持ち悪いくらい同調していて、連帯を感じさせます。そして、それ以外に匿名の菊池さん支持者が多数います。その方たちは匿名で菊池さんや片瀬さんの主張を拡散させているように私には見えます。

バズビー氏とCBFCのことについては私も知っています。バズビー氏はCBFCとの関わりを絶っています。理由は以下に説明されています。
http://fukusima-sokai.blogspot.com/2012/01/blog-post_04.html

CBFCについては私は詳しく知りませんが、私はバズビー氏が利用されたのではないかと考えています。

またCBFCは菊池誠さん、野尻美穂子さん、天羽優子さんなどに対して裁判を起こすと言っています。私はどっちもどっちだという思いがあり、どちらも支持しませんし静観しています。
http://www.cbfcf.org/裁判-御用学者発言撤回訴訟/
http://www.cbfcf.org/刑事告発-損害賠償対象者/
Posted by 松田まゆみ at 2012年01月26日 23:59
上記コメントの野尻美穂子さんは野尻美保子さんの誤りでした。訂正します。また、片瀬久美子さんはペンネームとのことです(ツイッターのプロフィールにそう書かれています)。
Posted by 松田まゆみ at 2012年01月27日 11:11
吉岡英介です。たまたま通りかかりました。
「さつき」という人に反論します。

>とうてい「実験」などと言える代物ではありません。

これは科学的な知識のない小さな企業の会長さん(70歳くらい)が、乳酸菌の話に大変興味を持って、自分で乳酸菌を作り、自分の商売道具である玄米(お弁当屋さんです)に乳酸菌をふりかけてみた結果を紹介したものです。測定結果自体は公的機関によるものですから間違いないでしょう。つまり「玄米に乳酸菌を振りかけたら放射能が減った」という現象が起きたわけです。

>信じてしまえば、安心して食べてしまうでしょう。そうは思いませんか?

乳酸菌を振りかけた玄米など食べられません。この人は、乳酸菌溶液が強い臭いと強い酸味を持つという「現実」を知らないようです。そしてこの人は一般大衆は馬鹿だと思っているようです。

>どれくらいの量を「スプレー」したのかわかりません。

これはよくある、科学者ぶった常套的な言いがかりで、どのくらいスプレーしたか分らないなら、いろいろやってみたらどう? という簡単な話です。それが世間の常識です。
しかしこの手の人々は、自分でやってみようとなどとはハナから思っていませんから、高みからいろいろと言いがかりをつけるのです。「何でオレがやらなきゃいけないんだ?」などと開き直って、自分ではけっしてやりません。
しかし、自分で何かを探している人にとっては、この会長さんの実験はすごい情報だと思います。
また、「信じられない」のなら、批判する前にむしろ自分でやってみるべきで、やるための情報は私が紹介した中に十分にあります。

>玄米中に染み渡ってしたたり落ちた「米のとぎ汁乳酸菌」

常識的に考えて「したたり落ちる」ほどはかけなかったでしょうね。この会長さんが科学者なら、さらにいろいろと条件を変えて実験を進めるでしょうが、普通の人はそんなことはしません。やってみたらこうなった、誰かもっと調べてくれ、ということです。

>この「妙薬」が売れなくなってしまうからではないでしょうか。

偏見のかたまりですね。物事がこういうふうにしか見えないのは菊池ら「ニセ科学批判者」やその取り巻きに共通のメンタリティです。

>放射性元素が放射能を失って無害化することはありません。放射壊変するか、中性子捕獲をして他の元素に変わる以外は、絶対にそういうことはありません。

ですから、他の元素に変わるのかも、と言っています。

「電子捕獲」という現象があります。軌道電子が核に取り込まれて核が崩壊する現象です。生物が直接、核にアクセスできるとは思えませんが、バクテリアが何らかの電磁気的な刺激を放射し(手のヒラから赤外線が出ているのも生物的電磁気放射です)、軌道電子にゆらぎが起きて核に取り込まれ、それが核の壊変をうながし、何年もかかる確率的な現象(半減期30年とか)を一瞬にして起こしてしまう(確率100%とか)・・・・という可能性は「絶対にない」のか?

会長さんの実験にそれを解く端緒がありそうです。

そもそも、崩壊の確率って何で決まっているの?という核物理の根本的な話です。それは人類には未知なのですから、「絶対にない」などとはとても言えないはずです。
それなのに、それを平気で言うのが「ニセ科学批判者」やその取り巻きの特質です。思考が浅いのですね。「教科書にそんなこと書いてない」などと平気で言う人がいるので驚きます。

飯山さんは「ある種のバクテリアは放射線のエネルギーを利用して生きている」と言っています。利用するとは取り込んで食べるということで、エネルギーを食べれば放射能はなくなり、原子は変わります。太古の昔の生命誕生の歴史にかんがみて示唆に富む洞察です。飯山さんはこれを「生物学的原子変換」と呼んで、既成概念にこり固まっている人を挑発しています。

>その変化がいかに小さなものかがおわかりと思います。とても、「放射能を無害化する」などといえる代物ではありません。

無害化する、というのは乳酸菌についての話です。40年前の京大での実験はそういう話ではありませんし、何かを無害化するなどという発想もありませんし、実験で放射能が無害化したなどとは言っていません。「さつき」という人はわざと捻じ曲げています。
また、郷農さんは高圧の実験だけをしていますが、私たちは他にも重力場や強電場や超伝導状態での崩壊定数の変化を見ました。結果はポジティブで論文にもなりましたが、いずれもきわめて微小な変化でした。しかし変化はするということです。崩壊定数は厳密な定数ではないということです。

物理的なやり方では難しくても、生物的なアプローチには崩壊定数を大きく変化させる可能性がありそうです。会長さんの実験はその可能性を示唆しています。類似の実験結果もかなりあるようです。
「そうは思わない」というのは自由ですが、それがこれまでの常識だから、教科書にそう書いてあるから、というだけでは科学的な考え方ではありません。まず、眼前の事実を見るべきです。

>これは、吉岡さんが常習とする、科学を装った詐欺の手口です。菊地さんは、吉岡さんとの長い「付き合い」から、そのことを良く理解している筈です。

人を常習詐欺とまで言いますか?

変化は微小だったと書いているのに、それをわざと捻じ曲げて、常習の詐欺の手口だとは、まったくむちゃくちゃな言いがかりです。表に出ろ、と言いたいですね。

かつて「ニセ科学批判者」らと議論したのは、彼らがまともに調べようともせず、大学の権威をかざし、零細企業の単なる無知や間違いであっても、司直によらずに「故意による詐欺」と決めつけてインターネットでさらし者にして、それが詐欺師から大衆を守るための正義であり、そのためには善意の零細企業が巻き添えになってもいいんだ、という彼らのファッショ的なやり方に対する批判でした。「さつき」という人が私を平気で詐欺師と呼ぶのもファッショの一例です。しかも匿名です。彼らはインターネットにタムロして、自分は傷つかずに勝手な裁判をやっているのです。

それも、彼らの主張が科学的に正しいならまだしも、彼らが間違っていることも多々あるのですから、ずいぶんとひどい話です。

その1つが磁気で水は変わるという話です。

水分子同士の電磁気的な結合(水素結合)が磁気によって変化するのは物理的に当然で、変化しないという方に無理があります。磁気によって水の状態は変化します。世界的な論文も出ています。有名なのはカルシウムの析出結晶の形が変わるという2000年のダブリン大学の実験です。そして起きた変化の減衰時間は200時間以上と報告しています。我々の実験では700時間くらいでした。鐘をゴーンとついて余韻が何分も続くのと同じです。日本磁気科学会は2009年に「水の磁気処理は有用である」と発表しています。

菊池は、そういう事実を知りもせず、調べようともせず、「磁気で水は変わらない」と月刊誌「論座」で断言し、磁気で水は変化すると言う者をすべて詐欺師呼ばわりしています。
彼らの論点は「磁気で水が変わってもそれは一瞬で、磁場をなくせばすぐに元に戻る」というものですが、「すぐに」などという物理用語はありません。何秒、何分、何時間、何日、と言わなければなりませんし、それを言うためにはそれを観察して調べなければなりません。それが科学です。

しかし彼らはそれをせずに「すぐに」と言い、「すぐ」っていうのはね、うーんナノセックかな、などと勝手に言い、なぜなら水分子のブラウン運動だからだ、などと言います。

実に非科学的な連中です。調べろよ。

なぜ彼らがインターネットにかじりついて日々そういう「つまらんこと」をしているのかと考えると、二流大学の教員であること、国立の大学であること、専門分野でさしたる業績がないこと、などが共通項として浮かび上がります。
反対側を考えれば明らかですが、たとえば、ips細胞で有名な京大の山中教授などは、そういうことはしないわけです。忙しいし、学問に熱中しているからです。それが真の科学者ですね。
Posted by 吉岡英介 at 2012年03月27日 13:04
吉岡英介様

コメントありがとうございました。

私が吉岡さんの記事を紹介したのは、実験結果が乳酸菌の効果を考える上で参考になる事例であると思ったからです。

また、吉岡さんの記事に取り消し線を入れたのは、実験の詳細が明らかではなく「さつき」さんの指摘に同意すべき点があったからです。

私が書いた記事内容に直接関わるご意見ですので、お二人がこのコメント欄で議論されることは構いませんが、お二人ともご自分のサイトをお持ちですのでそれぞれのサイトで自論を主張なさったほうが適切ではないかと思います。
Posted by 松田まゆみ at 2012年03月27日 14:13
松田様

ご迷惑をおかけします。

吉岡英介様

私への批判読みました。
まず、「吉岡さんが常習とする、科学を装った詐欺の手口です」と書いた事については、撤回し、謝罪いたします。
大変、申し訳ありませんでした。

ただ、吉岡様の上記コメントとウェブサイトに書かれている内容のほとんどについて、私自身、批判的な視点を持っています。
また、この場で私が言いたかったことの主な論点は、「ニセ科学批判」ではありません。
そうした諸々のことをここに書くと、松田さんに迷惑をおかけすることになりますので、私のブログの方に記事を投稿しようと思います。
そちらでご批判いただきたいと思いますが、少しお時間を下さい。
Posted by さつき at 2012年03月27日 21:25
さつき様

まじめな意見交換や議論は意味があることですし、コメント欄をオープンにしている以上、反論があるのも当然ですので、お二人のコメントに関して私は迷惑とは思っていません。
Posted by 松田まゆみ at 2012年03月27日 22:04
やっぱりこちらでもお知らせしときます。
ちょっと前のことになりますが、吉岡さんへの反論のエントリーをあげました。
http://blogs.yahoo.co.jp/satsuki_327/39605462.html
Posted by さつき at 2012年04月10日 00:19
さつき様

反論記事を読ませていただきました。
お二人の議論に関しては、読者の皆さまの判断におまかせしたいと思います。
Posted by 松田まゆみ at 2012年04月10日 15:40
当地ではEMによる放射能低下実験は効果がなかったです。なぜ比嘉元教授は何時も大げさなことを言うのでしょう?
Posted by ベラルーシの方から at 2012年09月11日 18:57
ベラルーシの方から様

コメントありがとうございました。

お名前にリンクされているブログ記事は、私も以前拝読しておりました。保養活動をされている団体についても、いろいろな話があるようですね。

おっしゃる通り、EM菌の効果に関しては不明のことが多くて現時点では明確なことは何とも言えないと考えています。

日本に保養にきたベラルーシの子供たちへの投与試験で効果があったとされていますが、これも条件が異なりますので、福島の事故で被ばくした人たちにそのままあてはめることはできないと思います。

なお、光合成菌による放射性核種の除去の研究があり、菌類が放射性物質の除去に活用できる可能性はあると思います。菌類の作用について、頭から否定してしまうのはいかがなものかと思います。

http://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/8903/8903_tokushu_1(1).pdf


今後の検証を待ちたいと思います。
Posted by 松田まゆみ at 2012年09月11日 23:17
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
再度、菊池誠さんの野呂美加さん批判とEM菌について
    コメント(17)