大量に飛散したエゾマツ花粉
今年の春は本州でもスギ花粉が大量に飛んだそうだが、北海道でもエゾマツの花粉が大量に飛散した。
エゾマツは毎年花粉を飛ばすのだが、花粉の時期は洗濯物も外に干せない。その量は年によって違うのだが、多い年は車の上がうっすらと黄色になるほど飛んでくる。
今年はどうやら大当たりだ。少し前のことだが、朝、郵便受けから新聞を出すと、花粉がびっしりついてザラザラしていた。新聞も郵便物も外で花粉を払ってからでないと部屋の中が花粉だらけになってしまう。こんな年も珍しい。
飛散した花粉を実体顕微鏡で見てみたが、ほとんどがエゾマツ(トウヒ属)で、トドマツ(モミ属)も少しだけ混じっていた。花粉では種の区別はできないが、属の区別はできる。
黄砂が降ったときは雪が薄黄色に汚れるが、花粉の時期は地面がうっすらと白っぽくなることもある。昔は、大雪山国立公園の針葉樹林帯は今よりもずっとエゾマツの優先する森林だった。かつて営林署で働いていた人の話によると、花粉が大量に飛散した年は、まるできな粉をまぶしたようだったという。
下の写真が花をつけたエゾマツだ。花をびっしりつけているので赤茶けて見えるが、遠目には枝先が枯れているかのように見える。
これは、地面に溜まった花粉。雨で流れて集まったのだろうが、すごい量だ。
こちらは然別湖の湖畔に浮かぶ花粉。
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