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2010年09月29日
札幌市のニセアカシア植樹の撤回を求める署名活動のお知らせ
知人から、札幌市が駅前通りにニセアカシア100本を新たに植えるという計画に対し、ニセアカシアの植栽計画撤回と在来種の街路樹の採用を求める署名活動を行っているとの連絡をいただきました。
ニセアカシアといえば、要注意外来生物に指定されている樹木です。つまりできる限り駆除していくべき植物なのです。しかもニセアカシアは繁殖力が旺盛で、根萌芽といって地下茎をのばして増殖する性質を持っており、一度山野に入り込むと駆除するのが極めて困難になります。こんな厄介な植物なのですが、河川敷のほか道路の法面や山野にまで入り込んできています。ニセアカシアの白い花が咲く季節になると、河川敷や里山など広く侵入してしまっている様子がよく分かり、このような事態をかねてからとても懸念していました。
街路樹として植えるなら管理できるので問題ないと思われる方がいるかも知れません。しかし、道路付近にこぼれ落ちた種子は排雪作業によって河川敷などの雪堆積場に運ばれるなどし、あちこちに分散する可能性があります。要注意外来生物を新たに植えるなどということは生物多様性保全の面からみても止めるべきです。
以下に、署名活動をされている方たちによる説明文を転載して紹介します。
生物多様性にかかわる問題、ご存じですか?
要注意外来生物のニセアカシアが新たに約100本札幌駅前通りに植えられようとしています。
ニセアカシアは北米出身のマメ科の木です。脅威的な繁殖力を持つだけでなく、根から化学物質を出して他の植物の発芽を阻害する他感作用(アレロパシー)を持ちます。伐採しても根が残っていれば増殖します。環境省は「生態系に悪影響を及ぼしうる」外来生物の1つとしてニセアカシアを要注意外来生物に指定しています。2010年北海道の外来種リスト(北海道ブルーリスト)では「北海道の生態系等へ大きな影響を及ぼしており、防除対策の必要性について検討する外来種」のカテゴリーA2に区分されています。日本生態学会は「日本の外来種の中でも特に生態系や人間活動への影響が大きい生物」ということで「日本の侵略的外来種ワースト100」に挙げています。近年は世界各地、日本各地、道内各地で、行政、市民団体、個人による駆除がすすめられています。
札幌市と国交省は、『歴史性を重視する』という理由で2011年春、札幌駅前通りに約100本のニセアカシア(札幌市約80本・国交省の北海道開発局札幌開発建設部約20本)を新たに植えようと計画しています。
平成22年現在、札幌市にはすでに2万5322本のニセアカシアが街路樹として植えられています。この数は公園樹や緑化樹や庭木、山林に植えられたもの、山や川で自然に繁殖(逸出帰化)しているもの他を含みませんので、実際の数は計りしれません。街に植えられているニセアカシアの種子は排雪時、河川敷や郊外の雪堆積場へ運ばれます。そこから、他のルートで繁殖しているニセアカシアの種子とともに周辺や下流へ広がっている可能性が考えられます。
残念なことに、ニセアカシアはすでに豊平川のほぼ全域に見られます。川だけでなく、公園、放置された造成地、石狩湾新港やビーチ周辺、札幌市街地沿いの山々、雪堆積場周辺など、札幌近郊だけでもすでに繁茂している場所を挙げればキリがありません。それでも札幌市は「都心の街路樹として植えるものなので管理ができる」という説明をしています。
そこで、札幌や石狩の市民が集まり署名を行うこととなりました。札幌市と国交省(北海道開発局札幌開発建設部)にニセアカシアの植栽計画撤回と、在来種の街路樹採用を求めています。同時に、脅威的な繁殖力をもつ外来種の問題は札幌駅前通りだけではなく、全道・全国の生物多様性に関わるものです。環境省宛てにニセアカシアの特定外来生物指定を求める署名も用意し、全部で3連となりました。特定外来生物に指定された場合、その植物を新たに植えることはできません。たくさんの方にご賛同・ご署名・周知にご協力頂ければ幸いです。
署名にご協力いただける方は、以下のページから署名用紙をダウンロードしてプリントして下さいますよう、お願いいたします。
http://onigumo.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-13d8.html
*追記:署名活動は2010年11月15日をもって終了いたしました。
ニセアカシアといえば、要注意外来生物に指定されている樹木です。つまりできる限り駆除していくべき植物なのです。しかもニセアカシアは繁殖力が旺盛で、根萌芽といって地下茎をのばして増殖する性質を持っており、一度山野に入り込むと駆除するのが極めて困難になります。こんな厄介な植物なのですが、河川敷のほか道路の法面や山野にまで入り込んできています。ニセアカシアの白い花が咲く季節になると、河川敷や里山など広く侵入してしまっている様子がよく分かり、このような事態をかねてからとても懸念していました。
街路樹として植えるなら管理できるので問題ないと思われる方がいるかも知れません。しかし、道路付近にこぼれ落ちた種子は排雪作業によって河川敷などの雪堆積場に運ばれるなどし、あちこちに分散する可能性があります。要注意外来生物を新たに植えるなどということは生物多様性保全の面からみても止めるべきです。
以下に、署名活動をされている方たちによる説明文を転載して紹介します。
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生物多様性にかかわる問題、ご存じですか?
要注意外来生物のニセアカシアが新たに約100本札幌駅前通りに植えられようとしています。
ニセアカシアは北米出身のマメ科の木です。脅威的な繁殖力を持つだけでなく、根から化学物質を出して他の植物の発芽を阻害する他感作用(アレロパシー)を持ちます。伐採しても根が残っていれば増殖します。環境省は「生態系に悪影響を及ぼしうる」外来生物の1つとしてニセアカシアを要注意外来生物に指定しています。2010年北海道の外来種リスト(北海道ブルーリスト)では「北海道の生態系等へ大きな影響を及ぼしており、防除対策の必要性について検討する外来種」のカテゴリーA2に区分されています。日本生態学会は「日本の外来種の中でも特に生態系や人間活動への影響が大きい生物」ということで「日本の侵略的外来種ワースト100」に挙げています。近年は世界各地、日本各地、道内各地で、行政、市民団体、個人による駆除がすすめられています。
札幌市と国交省は、『歴史性を重視する』という理由で2011年春、札幌駅前通りに約100本のニセアカシア(札幌市約80本・国交省の北海道開発局札幌開発建設部約20本)を新たに植えようと計画しています。
平成22年現在、札幌市にはすでに2万5322本のニセアカシアが街路樹として植えられています。この数は公園樹や緑化樹や庭木、山林に植えられたもの、山や川で自然に繁殖(逸出帰化)しているもの他を含みませんので、実際の数は計りしれません。街に植えられているニセアカシアの種子は排雪時、河川敷や郊外の雪堆積場へ運ばれます。そこから、他のルートで繁殖しているニセアカシアの種子とともに周辺や下流へ広がっている可能性が考えられます。
残念なことに、ニセアカシアはすでに豊平川のほぼ全域に見られます。川だけでなく、公園、放置された造成地、石狩湾新港やビーチ周辺、札幌市街地沿いの山々、雪堆積場周辺など、札幌近郊だけでもすでに繁茂している場所を挙げればキリがありません。それでも札幌市は「都心の街路樹として植えるものなので管理ができる」という説明をしています。
そこで、札幌や石狩の市民が集まり署名を行うこととなりました。札幌市と国交省(北海道開発局札幌開発建設部)にニセアカシアの植栽計画撤回と、在来種の街路樹採用を求めています。同時に、脅威的な繁殖力をもつ外来種の問題は札幌駅前通りだけではなく、全道・全国の生物多様性に関わるものです。環境省宛てにニセアカシアの特定外来生物指定を求める署名も用意し、全部で3連となりました。特定外来生物に指定された場合、その植物を新たに植えることはできません。たくさんの方にご賛同・ご署名・周知にご協力頂ければ幸いです。
**********
署名にご協力いただける方は、以下のページから署名用紙をダウンロードしてプリントして下さいますよう、お願いいたします。
http://onigumo.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-13d8.html
*追記:署名活動は2010年11月15日をもって終了いたしました。
植物と一緒に運ばれるクモ
北海道でも確認されたセアカゴケグモ
松山湿原に侵入したセイヨウオオマルハナバチ
セイヨウオオマルハナバチの脅威
あまりにも情けない環境省
ついに十勝三股に侵入したセイヨウオオマルハナバチ
北海道でも確認されたセアカゴケグモ
松山湿原に侵入したセイヨウオオマルハナバチ
セイヨウオオマルハナバチの脅威
あまりにも情けない環境省
ついに十勝三股に侵入したセイヨウオオマルハナバチ
Posted by 松田まゆみ at 17:25│Comments(0)
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