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鬼蜘蛛の網の片隅から › 外来種 › ニセアカシア植栽の諸問題

2010年10月15日

ニセアカシア植栽の諸問題

 先日、「札幌市のニセアカシア植樹の撤回を求める署名活動のお知らせ」という記事を書きましたが、この問題に関連し、ニセアカシア(ハリエンジュ)についていくつかの情報をいただきましたので、紹介させていただきます。

1.ハリエンジュハベリマキタマバエの問題
 ニセアカシアにつくハリエンジュハベリマキタマバエという外来種の害虫が本州から入り込み、数年で全道に広がってしまったそうです。ニセアカシアと同じ、北米原産とのこと。このハエはニセアカシアの葉の縁を巻いて虫こぶをつくり、幼虫がその中で成長します。このハエがつくと多くの葉が変形・変色または脱落するとのことですので、景観上の問題も生じるでしょう。また、札幌市では被害木の下の道路に多数の幼虫が落下してうごめき、飲食店のある道路沿いの街路樹などは不快害虫として問題になったそうですから、街路樹として植えた場合、通行人にウジ虫が降りかかることになるでしょう。

 詳しくは以下を参照してください。

最近、北海道で樹木被害が確認された外国からの侵入害虫(光珠内季報)

2.樹木の毒性
 ニセアカシアには植物全体にシアナミドという毒性物質が含まれているそうです。シアナミドは植物・昆虫・微生物の生育阻害活性があるとのことで、生態系への影響が懸念されます。

 詳しくは以下を参照してください。
要注意外来植物ハリエンジュにもシアナミドが含まれる

3.風倒に弱い
 ニセアカシアは強風で倒れやすい、枝が折れやすい、寿命が短い、刺があるという特徴があります。街路樹が風倒被害にあえば、通行人や車への影響も大です。ですから、街路樹として適している樹木とは思えません。

 どうして、いまどき要注意外来植物でさまざまな問題のある樹木を街路樹にしようなどという計画が持ち上がるのでしょうか? 時代錯誤としか思えない計画です。
    


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Posted by 松田まゆみ at 16:25│Comments(0)外来種
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