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2008年01月05日
地球危機とメディアの危機
テレビはほとんど見ないほうですが、昨日は古館伊知郎氏の司会による「地球危機2008」を見ました。
地球温暖化による海水面の上昇で移住を迫られている島の人々、氷河湖決壊による洪水の危機にさらされているヒマラヤの村々、膨大な輸送コストをかけて輸入されているコンビニ弁当の食材、熱帯林の破壊で棲みかを追われたオラウータン、取り返しがつかない状態になっているという北極圏の氷の融解、餌不足に陥っているホッキョクグマ、油田開発で伝統的な生活を奪われオイルマネーに頼るイヌイット、ウミイグアナとリクイグアナの交雑が生じているガラパゴス諸島・・・。
そして、日本でもアフリカマイマイやイエシロアリなどの外来種が定着し、東京湾では満潮時に船が橋げたを通過できなくなってきているという現実。
地球温暖化がもたらすさまざまな影響については、ここ数年の間にさまざまなメディアが伝えてきましたのでだいたいのことは知っていましたが、それでも映像として突きつけられるとやはり衝撃的です。
ボルネオでは国立公園でも伐採が行われていてリポーターが驚いていましたが、日本の国立公園が伐採でボロボロになっていることはご存知ないようでした(違法行為だけが問題なのか? 参照)
この番組で強調していたのは、私たち先進国の人々の豊かで便利な生活が、温暖化効果ガスを放出していない人々の暮らしを脅かしているということ。
この現実を目の当たりにし、それでは私たちは何をすべきなのか?
こうした問題提起の後に対策として持ち出されるのは必ずといいていいほど、個人の節約やリサイクルです。この番組でも白熱灯より蛍光灯、さらにLEDにしたほうが電力消費量が少ないなどという例を取り上げていました。石油利権の話しも出てきましたが、ほんのさわり程度。
で、具体的な提言はそこで終ってしまうのです。番組の間に流されているコマーシャルは環境への配慮を謳ったものばかり。そこに白々しさと空恐ろしさを感じざるをえません。
温暖化による影響が現実のものとなってきた今でも、テレビはグルメ番組やくだらないバラエティー番組の制作に巨額を投じ、企業は消費を煽って要りもしない商品の宣伝をしています。真夜中でも営業している商店があちこちにあります。そして人殺しのために大量のエネルギーを消費している国があり、日本はその手助けをしているのです。
富める人々は浪費をつづけ、生きることに精一杯の底辺の人々は、すでに最大限の節約を強いられています。そして貧困層の人たちこそ温暖化によるさまざまな影響に直にさらされているのです。
個人の節約やリサイクルはもちろん必要です。でも私たちのできること、やるべきことは、日常の節約やリサイクルだけなのでしょうか? メディアこそ本気で戦争や無駄な公共事業、自然破壊の現実を知らせ、それを止めるために一人ひとりがどうしたらいいかを示し、働きかけなければならないのではないでしょうか? 地球の危機を伝え、先進国の人たちに責任があることを伝えながら、その対策を個人の節約やリサイクルに導くだけの提言はどう考えても意図的であり、あまりにもお粗末ではありませんか?
地球温暖化による海水面の上昇で移住を迫られている島の人々、氷河湖決壊による洪水の危機にさらされているヒマラヤの村々、膨大な輸送コストをかけて輸入されているコンビニ弁当の食材、熱帯林の破壊で棲みかを追われたオラウータン、取り返しがつかない状態になっているという北極圏の氷の融解、餌不足に陥っているホッキョクグマ、油田開発で伝統的な生活を奪われオイルマネーに頼るイヌイット、ウミイグアナとリクイグアナの交雑が生じているガラパゴス諸島・・・。
そして、日本でもアフリカマイマイやイエシロアリなどの外来種が定着し、東京湾では満潮時に船が橋げたを通過できなくなってきているという現実。
地球温暖化がもたらすさまざまな影響については、ここ数年の間にさまざまなメディアが伝えてきましたのでだいたいのことは知っていましたが、それでも映像として突きつけられるとやはり衝撃的です。
ボルネオでは国立公園でも伐採が行われていてリポーターが驚いていましたが、日本の国立公園が伐採でボロボロになっていることはご存知ないようでした(違法行為だけが問題なのか? 参照)
この番組で強調していたのは、私たち先進国の人々の豊かで便利な生活が、温暖化効果ガスを放出していない人々の暮らしを脅かしているということ。
この現実を目の当たりにし、それでは私たちは何をすべきなのか?
こうした問題提起の後に対策として持ち出されるのは必ずといいていいほど、個人の節約やリサイクルです。この番組でも白熱灯より蛍光灯、さらにLEDにしたほうが電力消費量が少ないなどという例を取り上げていました。石油利権の話しも出てきましたが、ほんのさわり程度。
で、具体的な提言はそこで終ってしまうのです。番組の間に流されているコマーシャルは環境への配慮を謳ったものばかり。そこに白々しさと空恐ろしさを感じざるをえません。
温暖化による影響が現実のものとなってきた今でも、テレビはグルメ番組やくだらないバラエティー番組の制作に巨額を投じ、企業は消費を煽って要りもしない商品の宣伝をしています。真夜中でも営業している商店があちこちにあります。そして人殺しのために大量のエネルギーを消費している国があり、日本はその手助けをしているのです。
富める人々は浪費をつづけ、生きることに精一杯の底辺の人々は、すでに最大限の節約を強いられています。そして貧困層の人たちこそ温暖化によるさまざまな影響に直にさらされているのです。
個人の節約やリサイクルはもちろん必要です。でも私たちのできること、やるべきことは、日常の節約やリサイクルだけなのでしょうか? メディアこそ本気で戦争や無駄な公共事業、自然破壊の現実を知らせ、それを止めるために一人ひとりがどうしたらいいかを示し、働きかけなければならないのではないでしょうか? 地球の危機を伝え、先進国の人たちに責任があることを伝えながら、その対策を個人の節約やリサイクルに導くだけの提言はどう考えても意図的であり、あまりにもお粗末ではありませんか?
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gooブログで浮上した読者登録水増し疑惑(追記あり)
インターネットという凶器
ネットで他人を叩いたり嫌がらせをする人たちの心理
言論の責任とヘイト(憎悪)発言
言いがかりとしか思えないIWJへの削除要請
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Posted by 松田まゆみ at 11:52│Comments(5)
│メディア
この記事へのコメント
はじめまして、
まっつん(HN)といいます。
どこかのブログで紹介があったので訪問させていただきました。
この記事の番組、私も見ました。
私は趣味でアウトドアをする程度で、松田さんのように保全活動に参加したり記事で提言するほどの良識者ではありませんが、この番組の意図はなんだったのでしょうか?
地球の変化を伝えるのはいいとしても、国や企業に対する提案は何一つなかったと思います。
松田さんの仰るように個人のリサイクル止まりでは本当にお粗末でした。
いくつか記事を読ませて頂きました。
いい記事をお書きですね。
これからも頑張って下さい。
有難うございました。
まっつん(HN)といいます。
どこかのブログで紹介があったので訪問させていただきました。
この記事の番組、私も見ました。
私は趣味でアウトドアをする程度で、松田さんのように保全活動に参加したり記事で提言するほどの良識者ではありませんが、この番組の意図はなんだったのでしょうか?
地球の変化を伝えるのはいいとしても、国や企業に対する提案は何一つなかったと思います。
松田さんの仰るように個人のリサイクル止まりでは本当にお粗末でした。
いくつか記事を読ませて頂きました。
いい記事をお書きですね。
これからも頑張って下さい。
有難うございました。
Posted by まっつん at 2008年01月26日 17:59
まっつん 様
コメントありがとうございました。
まだまだ勉強不足ですし、日ごろ感じている疑問を綴っているだけですが、いろいろな方に読んでいただけて嬉しく思っています。
まっつんさんは子育て真っ最中のようですが、子供たちの未来のためにも、今の私たちの責任は重いのだと思います。
コメントありがとうございました。
まだまだ勉強不足ですし、日ごろ感じている疑問を綴っているだけですが、いろいろな方に読んでいただけて嬉しく思っています。
まっつんさんは子育て真っ最中のようですが、子供たちの未来のためにも、今の私たちの責任は重いのだと思います。
Posted by 松田まゆみ at 2008年01月26日 21:07
こんにちは。
森林、サンゴ礁、氷河、地下水、棚氷、生物種、漁獲量、一人当たりの耕地面積などが減少しています。
食料危機、石油枯渇、砂漠の拡大、海浜の大都市圏の水没なども、ほぼ回避不可能の様です。
このような世界を覚悟して、私達は生きてゆく事になるのでしょうね。(^^;;
森林、サンゴ礁、氷河、地下水、棚氷、生物種、漁獲量、一人当たりの耕地面積などが減少しています。
食料危機、石油枯渇、砂漠の拡大、海浜の大都市圏の水没なども、ほぼ回避不可能の様です。
このような世界を覚悟して、私達は生きてゆく事になるのでしょうね。(^^;;
Posted by 地下水 at 2008年10月22日 22:04
地下水 様
こんにちは。
残念ながら、私たちはいろいろな危機に取り囲まれてしまいましたね。本当にこれからどうなるのかと思うと、気持ちが沈みます。でも、少しでも希望をもってできることをしていかなければならないんでしょうね。自分たちの責任として・・・。
こんにちは。
残念ながら、私たちはいろいろな危機に取り囲まれてしまいましたね。本当にこれからどうなるのかと思うと、気持ちが沈みます。でも、少しでも希望をもってできることをしていかなければならないんでしょうね。自分たちの責任として・・・。
Posted by 松田まゆみ at 2008年10月23日 10:22
ツブラジイとスダジイを60粒ほどプランターに植えました。大きくなるかなぁ。
Posted by 地下水 at 2008年10月24日 22:33
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