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鬼蜘蛛の網の片隅から › メディア › 堀潤氏の辞職に見るマスメディアの体質

2013年03月19日

堀潤氏の辞職に見るマスメディアの体質

 NHKのアナウンサー堀潤氏の辞職がネットで話題になっている。ジャーナリストの津田大介氏がツイッターで報じたのだ。詳しくは以下を。

堀潤アナ NHKに辞表提出情報(ざまあみやがれい!)

堀潤NHK辞表提出 退職確定 津田大介は本人からの依頼でツイート(ざまあみやがれい!)

 堀潤さんはNHKのニュース番組「Bizスポ」を担当していたアナウンサーだが、昨年の3月末に番組を離れることを機にNHK公式のツイッターアカウントを閉鎖したことが話題になっていた。

NHK、堀潤アナのTwitterアカウントを閉鎖へ メディア関係者から失望の声(ITmedeiaニュース)

 堀さんは2012年3月末でNHKとしてのツイッターを閉鎖し、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校に客員研究員として留学した。その後、個人のアカウントhttps://twitter.com/8bit_HORIJUNでツイッターを再開した。今年の4月からはNHKに復職し、「きょうの料理」を担当することになっていたとのこと。

 しかし先日、原発事故の事実をきちんと伝えなかったことをツイッターで謝罪し、3月11日に「僕らアナウンサーに『個人では色々思いはあるだろうけど、公の場では意見を言わないように』と局は求めます」と明かした。

NHK堀潤アナ「原発事故の事実をきちんと伝えられず、心から謝罪します」 (J castテレビウオッチ)

堀さんの2013年3月10日および11日のツイートは以下。

https://twitter.com/8bit_HORIJUN/status/310985898982510592
震災から2年。原発事故発生のあの日私たちNHKはSPEEDIの存在を知りながら「精度の信頼性に欠ける」とした文部科学省の方針に沿って、自らデータを報道することを取りやめた。国民の生命、財産を守る公共放送の役割を果たさなかった。私たちの不作為を徹底的に反省し謝罪しなければならない。


https://twitter.com/8bit_HORIJUN/status/310987566151262208
パニックを抑え社会の均衡を保つための判断であったとしても、統制された情報によって福島県をはじめとした近隣住民の皆さんへ長年に渡る不安を与えた事実を正面から受け止め、償いを続けそれだけに市民に寄り添った報道を徹底しなければいけない。僕は頭を下げながら一生この原発事故の取材を続ける。


https://twitter.com/8bit_HORIJUN/status/310990899876360193
自らあの日ニューススタジオにいながらそうした事実をきちんと伝えられなかったことに対し、心から謝罪します。福島の皆さん。取材でそれまで沢山お世話になっていたにも関わらず、役にたてなくて本当に申し訳ありませんでした。


https://twitter.com/8bit_HORIJUN/status/310992303072366592
反原発だと思想的にレッテルを貼る人がいますが僕はそうは思いません。取材をすればするほど原発の安全対策が不十分であることがわかります。事故が起きた時の交通インフラや避難誘導の仕組みも今は不十分です。徹底的にこの問題と向き合い課題解決に知恵を絞らなければ世界の何処かでまた犠牲出ます。


https://twitter.com/8bit_HORIJUN/status/310994573713358848
僕がUCLAで作った映画が局内で大問題になり、ロスで米国市民の皆さんが企画した上映会も中止に追い込まれました。「反原発と言われるものは困る」と指摘を受けましたが、事故が起きたことによる不条理な現状を描いているに過ぎません。市民が共有し未来に活かさなくてはならないものです。


https://twitter.com/8bit_HORIJUN/status/310995627226058752
米国市民からは突然の上映中止の通達に「日本ではこれが日常なのか?」と怒りを通り越して驚き理解ができないという声が上がっています。僕が学生の時に研究し太平洋戦争下の状況と本質は変わりません。公共メディアは誰のものか?知る権利を有する市民のものです。表現の自由を有する市民のものです。


https://twitter.com/8bit_HORIJUN/status/310996948557643776
メディアに関わる一人一人がそれらの権利を常に最優先に掲げ、発信に努めなければなりません。あの日犠牲になり、そして今も情報が届かなかったことで不安と向き合う日々を過ごしている皆さんのことを想い。亡くなった方々への哀悼の意を示し、黙祷を捧げます。


https://twitter.com/8bit_HORIJUN/status/311043281607876608
僕らアナウンサーに「個人では色々思いはあるだろうけど、公の場では意見を言わないように」と局は求めます。


 一連のツイートから、彼の葛藤が伝わってくる。アメリカでつくった映画がNHK局内で大問題になり、ロスで米国市民の皆さんが企画した上映会も中止に追い込まれたという。そして復職してからの担当が「きょうの料理」だというのだから、どう考えても左遷人事だ。

 原発問題について本当のことを発信したいと思っている職員に対するNHKの姿勢がよく分かる事例だ。もっともこれはNHKに限らない。つまり、どこのマスコミであっても、職員は知り得ている情報を公にしないように指示されているということだ。そのようなお達しを破ったなら、左遷その他の懲罰が待ち受けている。だから、職を失いたくない人は黙らざるを得ない。以下の地方紙の記者の事例も、NHKと何ら変わらない。

http://alisonn003.blog56.fc2.com/blog-entry-360.html 
(独りファシズムVer.0.1)

 メディアは、福島の除染など無意味なことがよく分かっているし、東北の子どもたちの被ばくが累積していることも百も承知なのだ。しかし、そんなことは情報を統合すれば誰だって理解できるのだから、わざわざ記事にするまでもない、というスタンスらしい。報道しないことに対する開き直りだろう。

 新聞記者は本当のことを知っていても書かないし書けないのだ。お上の顔色を伺わなければならない日本のマスコミは、決して国民の方を向いていない。記者は自分の生活を守るために本当のことに口をつぐむ。本当のことを言いたいなら辞職するしかないというのが現実なのだろう。もちろん、これはマスコミだけの話しではない。私たちすべてが問われている問題でもある。

 いずれにしても、マスコミ報道を鵜呑みにしてはいけない。今までマスコミ報道にどれだけ騙されてきたか、私たちは嫌と言うほど経験してきたではないか。原発問題だって、東電や政府の嘘や隠蔽が後になってからどんどん出てきた。活断層の上に原発を建てていたという驚愕の事実も、大事故を起こしてようやく国民の知るところとなった。

 安倍首相がTPP交渉への参加を表明した以上、「日本の農業を守る」とか「国民皆保険を守る」などいう言葉を真に受けるほうが間違いだ。先のオバマ大統領との会談も、茶番劇だったのだから。でも、こういうことをマスコミは伝えない。

【拡散希望】オバマ大統領には何の交渉権限もない 日米首脳会談の想像を絶する茶番劇(街の弁護士日記)

 マスコミの報道を信じていたら、殺されかねない。この国を牛耳っている人たちやマスコミ人の大半は、国民の命より自分の利益の方がはるかに大事なのだから。



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