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鬼蜘蛛おばさんの疑問箱 › 政治・社会 › 怒りが止まらない

2016年12月01日

怒りが止まらない

 怒ったところで、不平不満を言ったところで何も解決しないのは百も承知だ。でも、やはりこのところずっと怒りの気持ちが収まらない。もちろん安倍政権の暴政に、だ。

 秘密保護法や安保法制の強行採決で安倍政権が何をしようとしているのかは一目瞭然だ。公文書の情報開示をしても黒塗りだらけ。そして、つい先日は南スーダンでの自衛隊の駆けつけ警護で平和憲法をないがしろにした。権力に都合の悪いことは国民に知らせず、戦争をする国づくりに血道を上げている。そして事態は安倍首相の思うように進んでいる。

 マイナンバーカードの導入は国家権力が国民を監視し、管理することにある。国民がマイナンバーカードを持つかどうかは自由だとしていたのに、一年そこそこで健康保険証と兼用にして強制的に持たせようとか、図書館の利用カードとして使えるようにしようと画策している。個人の資産や思想まで国が監視するというのがマイナンバー制度。ゆくゆくは徴兵に利用しようと考えているのかもしれない。

 今や、労働者の4割が非正規雇用となり、子どもの6人に1人が貧困だというのだから、ただごとではない。こうしたことを改善するどころか、さらに残業代ゼロ法案やら年金カット法案という国民の不利になる法案ばかりを強行に推し進める。そして今度は医療費の負担増。年金だけでは生活が苦しい高齢者が大勢いるというのに、支給額が減らされた上に医療費が増えたらどんなことになるのかは想像に難くない。

 非正規雇用でカツカツの生活を強いられている若者は結婚どころではないし、厚生年金に加入できない人も多い。一方で国民年金の保険料は増え続けてきた。国民年金の未納率は4割を超えるという。今の若い人たちが高齢者になったときには年金をもらえない人が続出するだろうけれど、生活保護等で十分な対応がなされるとは思えない。こんな状態なのに、国民から集めた年金をアベノミクスのために株に投資して大損をしているとのだから目も当てられない。明らかに国の失策であるにも関わらず、すべて国民に背負わせるというのだから、どれほど国民を馬鹿にしているのかと怒りがこみ上げてくる。

 正社員であっても残業やパワハラが常態化し、過労死や自殺が後を絶たない。大企業は内部留保を溜めこむ一方で労基法違反が蔓延し、働くことが命がけになってきている。どうみても異常だ。

 福祉政策も改悪の一方で、特養は申し込んでも何年も待たされる。親の介護のために仕事を辞めざるを得ず、貧困や鬱に陥る人もいる。共働きであっても保育園に子どもを預けることすらままならない。

 「いじめ」があっても学校が積極的に解決に取り組むことをほとんどせず、発覚したら学校や教育委員会は責任逃ればかり。だから子ども達は自分が標的にされないよう空気を読み、波風を立てないことに必死になる。授業は相変わらず詰め込み教育で、自ら考える力をつけさせようとはしない。自民党政権はこうして「抗わない人間」「考えない人間」をつくりだしてきた。日本人はただでさえ協調性を重視する傾向が強いから、教育を利用して主体性のない人間をつくるのはたやすいに違いない。

 今年は熊本に続いて鳥取で大地震があり、つい先日も福島沖で大きな地震があった。火山活動も活発化している。日本は再び大地震や火山噴火に襲われることは間違いないのに、原発再稼働に躍起になっている。さんざん原発の安全神話を吹聴しておきながら、ひとたび福島のような大事故が起きれば、その処理費用や賠償費用は国民に押しつける。詐欺師同然だ。

 公約など全く守らず、数の論理で庶民を苦しめる悪法をどんどん成立させている。こうして庶民にばかり負担を押しつけながら、オリンピックや海外へのばら撒き、米国への思いやり予算などには湯水のごとくお金を使う。これのどこが先進国なのか。

 もはや自分たちの生存が脅かされている状態なのに、日本人は驚くほどおとなしい。なぜ黙っているのか、なぜ選挙にも行かず無関心でいられる人がそれなりにいるのか、私は不思議でならない。

 世論調査によると内閣支持率が60パーセントになったそうだ。安倍首相とトランプ氏との会談が支持率上昇につながったのだろう。私はテレビを見ていないが、どうやらテレビではあの会談で安倍首相をかなり持ちあげていたらしい。トランプ氏にとっては、どこまでも米国追従の安倍首相の訪問は「カモがネギをしょってきた」としか見ていないだろうに、マスコミを通すと逆の評価になるらしい。危機感のない人は簡単にマスコミに操られてしまう。

 日本人は意思表示をせず行動力がないのかといえば、必ずしもそうではない。政治とは関係のないこと、たとえばアイドルグループSMAPの存続を求める署名活動では、1カ月ちょっとで37万筆が集まったという。よさこいソーランのようなお祭り騒ぎは大好きな人も多い。しかし、こと政治に係ることになると途端に白けてしまう。要は、自分が楽しいことに対しては関わるが、自分が不利になるかもしれないような面倒なことには関わりたくないのだ。政治や社会問題に対しては主体性が著しく欠けている。

 もうずいぶん前から、ひたすら米国の顔色をうかがい従うだけの日本政府に心底嫌気がさしていたが、3.11の後にはそれが明瞭な怒りや危機感になりずっと気持ちが晴れない。自民党は、表現の自由をも制約したいという意向だ。今はこうやって書きたいことを書けるが、それができなくなる日もそう遠い将来のことではないのかもしれない。

 今ほど「抗う」「変える」という決意が必要なときはないだろう。しかし、日本人は極めて従順で変化を嫌う国民のように見える。「やっぱり政権を任せられるのは自民党しかない」という人がそうだ。3年間の民主党政権に絶望したという人は多い。しかし、国の無策を棚に上げ、そのツケをすべて国民に押しつける自民党政権がより良いとでも思っているのだろうか? 結局のところ、現政権に不満を抱きながらもあの政党もダメ、この政党もダメと悪いところばかりあげつらうことで、反逆や変化を避けているのではないか?

 辺見庸氏が2002年刊の「永遠の不服従のために」のあとがきにこんなことを書いている。

人間(とその意識)の集団化、服従、沈黙、傍観、無関心(その集積と連なり)こそが、人間個体がときに発現する個体の残虐性より、言葉の心の意味で数十万倍も非人間的であることは、過去のいくつもの戦争と大量殺戮が証明している。暗愚に満ちたこの時代の流れに唯々諾々と従うのは、おそらく、非人間的な組織犯罪に等しいのだ。戦争の時代には大いに反逆するにしくはない。その行動がときに穏当を欠くのもやむをえないだろう。必要ならば、物理的にも国家に抵抗すべきである。たがしかし、もしそうした勇気がなければ、次善の策として、日常的な服従のプロセスから離脱することだ。つまり、ああでもないこうでもないと異議や愚痴を並べて、いつまでものらりくらりと服従を拒むことである。弱虫は弱虫なりに、小心者は小心者なりに、根源の問いをぶつぶつと発し、権力の指示にだらだらとどこまでも従わないこと。激越な反逆だけではなく、いわば「だらしのない抵抗」の方法だってあるはずではないか。

 この本が書かれて十数年が経過した今、更に事態は悪化した。日本はもう平時ではなく、戦争へと片足を踏み出している。辺見氏の言う「異議や愚痴を並べて、いつまでものらりくらりと服従を拒む」というだらしのない抵抗すらしなかった結果、今では暴政のなすがままだ。

 政治に無関心な人たち、あるいはマスコミに踊らされてしまう人たちが、日本の危機的状況を察知して本気で抗わない限り、この国はどこまでも堕ちていくのだろう。そして騙されたと気づいたときは、いくらあがいてもどうにもならない状況になっている。こんな国にしてしまった責任は今の私たち大人にあるのだけれど、そう思うとあまりに切なく虚しく、やるせない。

 それでも私は口を塞がれるまで言いたいことを言い、暴政を批判しようと思う。


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この記事へのコメント
おっしゃるとおりです。
テレビニュースにはちょいちょいこの顔があらわれるので、最近はネットニュースだけで済ませています。

やがて、ネット上の発言さえも中国式に規制されることになるのでしょう。

 >それでも私は口を塞がれるまで言いたいことを言い、暴政を批判しようと思う。

こころあるひとびとが、鬼蜘蛛ねえさんの決意の如く、自らを鼓舞せざるを得なくなる状況がすぐそこに来ていると感じます。
Posted by izukun at 2016年12月01日 18:16
izukunさん、コメントありがとうございます。
このところの立て続けの法律改悪と強行採決には、心底頭にきます。
私はもう先がそれほど長くはないでしょうからまだ諦めがつくとしても、これからの若者たちのことを考えると何とも心が痛みます。
あとどれくらい生きられるのか分かりませんが、言いたいことも言わずにあの世に行くのはまっぴらごめんです。
Posted by 松田まゆみ松田まゆみ at 2016年12月01日 22:23
大共感です。なぜ、安部政権の支持率が50%もあるのか、不思議で仕方がありません。←日本の七不思議の一つ。
Posted by 久しぶりのα=ピーマン頭 at 2016年12月07日 18:53
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