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2016年01月03日

リテラシーが求められる時代

 新しい年を迎えたが、もうここ何年も新年にあたっての感慨はないし、とても楽しい気分にはなれない。ただ、昨年一年を無事に過ごせたことを感謝するとともに、来る年に自分は何ができるのだろうかと考えてしまう。

 とりわけ福島の原発事故以来ずっと重たい気持ちを引きずっているし、心の奥底にいいようのない不安が貼りついている。何の不安かといえば、戦争への道にすでに片足を踏み出していること、被ばくによる健康被害の顕在化と被ばく隠しが始まるであろうこと、再び大地震や大津波あるいは火山噴火などの自然災害に襲われる懸念(再度の原発事故の可能性も含む)、ますます格差が拡大するであろうこと、いつまで自由な言論ができるかわからないこと・・・などなど。

 以下の獣医さんの記事が、今の危険な状況を端的に指摘している。

今年ほど右に傾いた年はない(そりゃおかしいぜ第三章)

 獣医さんも記しているが、政府は武器製造や開発、輸出を目指し、国立大学が軍事研究にまで手を出す始末だ。つまり科学者に軍事研究をさせて軍事に動員するということだ。戦争への学者の利用であり、こうしたやり方から間違いなく戦争へと誘導する御用学者が生まれるだろう。きわめて恐ろしい事態だ。

 国は科学者まで利用して軍需産業に力を入れ、強引に戦争法を通して戦争へと邁進している。平和憲法はすでに形骸化してしまったうえに、この夏の参院選で改憲を目論んでいる。再び巨大地震が迫っているという予測をしている人たちがいる中で、国民の声を無視して地震大国、火山大国で原発を再稼働させる様は、もはや狂気としかいいようがない。TPPも公約違反。マイナンバーで国民を管理。もう支離滅裂の状況だ。

 それにも関わらず、多くの人が政治に無関心だ。若者たちの多くはスマホから離れられない生活を送っているが、大半はゲームやSNSにうつつを抜かしているという。この情報化時代に、真実を知るための情報収集をするならわかるが、どうやら政治には関わりたくない若者が大半らしい。

 国が集団的自衛権を行使できるようにしたところで、自分には関係がないとでも思っているのだろうか。あれだけ自民党が公約違反をしておきながら、未だに「長年政権を握ってきた自民党がいちばん安心」などと思っている人も多いように見受けられる。これほど危険な状況なのに危機感が希薄で、保身ばかり考えている人があまりに多いと思わざるをえない。

 今年は原発事故から5年目になるが、チェルノブイリの原発事故の経験からも、子どもの甲状腺がんの多発をはじめとした被ばくによる健康被害がいよいよ明確になってくるだろう。政府が事故の過小評価に必死になり汚染地に住民を戻す政策を展開し、未だに誰も原発事故の責任をとらないという状況からも、これから被ばく隠しが行われるのは目に見えている。

 おそらく被ばく隠しに御用学者が跋扈するだろう。首都圏も汚染されてしまった以上、被ばくによる健康被害は関東圏でも明確に現れるに違いない(実際にはすでに現れているとは思うが)。そんな中で首都圏に住む人たちは正常性バイアスに捉われ、御用学者の振りまく安全説に頼ってしまう可能性がある。否、問題は御用学者だけではない。放射能安全説を振りまいたニセ科学批判の人たちや、それに準ずる発言をしている科学者の言説は汚染地に住む人たちに安心感を与える。こうして汚染地の住民がエートスに取り込まれ、原子力ロビーに牛耳られてしまうことこそ警戒せねばならない。エートスについては以下を参照していただきたい。

<エトス・プロジェクト>を通して国際原子力ロビーは何を目指しているのか?/その1 
<エートス・プロジェクト>を通して国際原子力ロビーは何を目指しているのか? その2 
<エトス・プロジェクト>を通して国際原子力ロビーは何を目指しているのか? その3 
<エトス・プロジェクト>を通して国際原子力ロビーは何を目指しているのか? その4 

 今の日本の状況は、すでに浸水がはじまっている沈みかかった船だと思う。ともあれ、悲観していたところでどうにもならないのも事実だ。ならば、自分でしっかりと情報の取捨選択をし、できる限り真実に近い信頼できる情報を広め、間違った言説を指摘することが多少なりとも多くの人の幸福に結びつくのではなかろうか。もちろん一人の人間ができるのは微々たることでしかない。しかし、ただ悲観して何もしないのは状況の悪化に加担するだけだと思う。

 ネット上にはいい加減な情報やデタラメな情報、あるいは荒唐無稽な陰謀論や誹謗中傷が溢れているが、地道に真実を追求しようとしている言論もある。一方で、政府に都合の悪い情報の信用を落とそうと操作する人もいる。そんな混沌とした状況の中で、何が虚偽であり何が事実なのか、また何が真実に近いのかを見極めるリテラシーがこれほど求められる時代もないだろう。


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