さぽろぐ

日記・一般  |その他北海道

ログインヘルプ


鬼蜘蛛の網の片隅から › 河川・ダム › 自然保護 › ダムで壊される戸蔦別川

2022年08月19日

ダムで壊される戸蔦別川

 日高山脈を源として十勝川に合流する札内川。その札内川の支流の一つに戸蔦別川がある。戸蔦別川には砂防工事の名目でいくつもの砂防ダムや床固工が作られているが、今も巨大な砂防ダムが建設されている。

 その砂防ダムなどの構造物について問題提起しているホームページがある。

戸蔦別川

 戸蔦別川がどんな状況になっているのか、一部引用しよう。

開発局直轄事業による1970年代の砂防堰堤建設計画立案以来、わずか40kmの戸蔦別川には既に7基の砂防ダム・堰堤、15基の床固工そして2基の流木止め工が造られ、今後更に2基の堰堤、7基の床固工そして5号堰堤の嵩上げが計画され、さらに幅178mの流木止め工が5号堰堤下流位置に予定されています。
今後の3号、9号の堰堤は現在建設中の4号堰堤と同レベルとされています。


 川を横断する巨大な砂防ダム。異様な光景としか言いようがない。それが上流から下流までいくつも造られている。一連の工事を進めている北海道開発局は、とにかく堰を造ることによって川からの土石の流出を止めたいらしい。そもそも川というのはしばしば氾濫するものだ。そのたびに川は山から土石を下流に運ぶ。太古からそれを繰り返している。洪水による人的被害を減らすことは必要だが、人は完全に水の流れをコントロールすることなどできないし、できると思っているのなら思い上がりだろう。災害防止は川をコントロールするという方法だけに頼るべきではないだろう。

 川は絶えず土石を下流に運んでいる。それを人工構造物でせき止めて土砂の流れを遮断すれば、必ず下流に影響を及ぼすことになる。下流に土砂が供給されなくなり、川底にあった土砂が流されて岩盤が露出したり河床が削られて低下してしまう。堤防の下部が洗われたり橋げたの基礎がむき出しになってしまうこともある。

 海への土砂の供給が減れば、海岸浸食が起きる。それを防ぐためにコンクリート製の消波ブロックを大量に並べたり、護岸工事を行って自然の海岸線が消えていくことになる。もちろん魚の遡上にも影響がある。そうした悪影響を考えるなら、やはりダムで土砂を止めてしまってはいけないのだ。

 もちろん開発局は土砂の流下を止めたら下流部でどんなことが生じるのか分かっている。それにも関わらず、川をコントロールしようとダムを造り続け、川の自然を壊し続けている。このホームページでも指摘されているが、その裏には政官民の癒着による利権構造があるのだろう。


あなたにおススメの記事


同じカテゴリー(河川・ダム)の記事画像
居辺川の現状(その2)
居辺川の現状(その1)
業界関係者も公述した十勝川水系河川整備計画公聴会
思いつきのような河畔林伐採は中止すべき
十勝川の河畔林伐採は意味があるのか?
これが音更川の堤防洗掘現場だ!
同じカテゴリー(河川・ダム)の記事
 集中豪雨による人的被害は防げる (2018-07-11 23:03)
 札内川「礫河原」再生事業を受け売りで正当化する報道への疑問 (2015-12-21 15:14)
 異常気象で危険が増大している首都圏 (2014-09-17 22:15)
 居辺川の現状(その2) (2013-06-10 21:41)
 居辺川の現状(その1) (2013-06-09 22:27)
 川を荒らす農地の排水事業 (2013-05-29 16:17)

※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
ダムで壊される戸蔦別川
    コメント(0)