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2013年06月09日
居辺川の現状(その1)
帯広建設管理部が居辺川で大規模な砂防事業をやるとのことなので、現場を見に行ってきた。居辺川は利別川を経て十勝川に注ぐ砂礫川原をもつ河川だ。帯広建設管理部の説明によると中流部の下居辺あたりで河床低下が生じているとのことだったので、下流から上流に向かって川の様子を見ることにした。
下の写真は下流部の常盤旭橋からの光景だ。ここは部分的に護岸がなされてはいるが、それほど浸食されていない。
常盤旭橋の上流にある更正橋あたりに来ると河床が低下してきており、護岸ブロックの下部が崩壊している。
さらに上流の下居辺大橋では浸食が進んで左岸は護岸工事がなされている。
下居辺大橋の上流側は峡谷状になっている。
その上流の睦橋では浸食によって河岸のコンクリートの基部がえぐられている。河床は砂利が流され基盤が剥き出しになっている。
さらに上流の、道の駅「しほろ温泉」のあたりも浸食が進み、高さ5メートルほどの崖が出現していた。
河床低下により護岸ブロックが崩れ落ちてしまったらしく、川の中には壊れた護岸ブロックが無残に散乱し、支流は滝のようになって注いでいる。
この崖のすぐ上流には石を組んで造った帯工がある。左岸は石を積んで護岸している。河床低下を抑えるための対処療法のようだ。
その上の居辺橋(居辺川には「居辺橋」という名の橋が二つもあるのだが、下流の居辺橋)から川を覗いて、なるほどと思った。橋の下流側には落差工が設置されていたのだ。
居辺橋から下流の浸食の原因が浮かび上がってきた。ひとつは川の直線化だ。かつては居辺川はもっと蛇行をしていたのだが、蛇行部をショートカットして直線化してしまった。曲がりながら流れている川を直線化すると、河床勾配が急になって流速が早まり浸食が加速されるのだ。
もうひとつは落差工だ。落差工の部分では流速が弱まるため、上流側に砂利が溜まる。そのために下流部に砂礫が供給されなくなり河床低下の要因となる。
人間が川を改造したことが下流部の河床低下の最大の原因だ。
(つづく)
下の写真は下流部の常盤旭橋からの光景だ。ここは部分的に護岸がなされてはいるが、それほど浸食されていない。
常盤旭橋の上流にある更正橋あたりに来ると河床が低下してきており、護岸ブロックの下部が崩壊している。
さらに上流の下居辺大橋では浸食が進んで左岸は護岸工事がなされている。
下居辺大橋の上流側は峡谷状になっている。
その上流の睦橋では浸食によって河岸のコンクリートの基部がえぐられている。河床は砂利が流され基盤が剥き出しになっている。
さらに上流の、道の駅「しほろ温泉」のあたりも浸食が進み、高さ5メートルほどの崖が出現していた。
河床低下により護岸ブロックが崩れ落ちてしまったらしく、川の中には壊れた護岸ブロックが無残に散乱し、支流は滝のようになって注いでいる。
この崖のすぐ上流には石を組んで造った帯工がある。左岸は石を積んで護岸している。河床低下を抑えるための対処療法のようだ。
その上の居辺橋(居辺川には「居辺橋」という名の橋が二つもあるのだが、下流の居辺橋)から川を覗いて、なるほどと思った。橋の下流側には落差工が設置されていたのだ。
居辺橋から下流の浸食の原因が浮かび上がってきた。ひとつは川の直線化だ。かつては居辺川はもっと蛇行をしていたのだが、蛇行部をショートカットして直線化してしまった。曲がりながら流れている川を直線化すると、河床勾配が急になって流速が早まり浸食が加速されるのだ。
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(つづく)
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Posted by 松田まゆみ at 22:27│Comments(0)
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