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鬼蜘蛛の網の片隅から › 原子力発電 › 原発震災という現実

2011年04月27日

原発震災という現実

 福島第一原子力発電所の事故が人災であることは事故が起こった直後から指摘してきた。これについて的確に解説しているのが以下のJ-CASTニュースだ。

福島第一原発事故は二重の人災だった 日本共産党・吉井英勝衆院議員に聞く(上)

 地震による原発事故の危険が指摘されていたのに、無視を続けた政府と電力会社。菅首相は今になって「安全神話」は誤りだったと認めたが、大事故を起こしてからではどうしようもない。

 地震と原発事故が重なった場合、国が破滅することにもなりかねないと指摘してきたのが石橋克彦氏だ。石橋氏は大地震と原発事故が重なった災害を「原発震災」と称して警告していた。それが現実となってしまったのだ。

 以下は、地震と原発震災についての記事だが、今の日本はほんとうに恐ろしい状況に直面している。原発がとても安全などといえる代物ではないことは、今回の地震ではっきりした。福島第一原子力発電所だけに欠陥があったというわけではない。日本のどこの原発でも地震や津波で全電源が喪失したり原子炉が壊れたりする可能性があり得ることもはっきりした。福島の危機が去っていないうえに、もし大地震でさらに同じような原発事故が重なるようなことになれば、日本中が放射能汚染され逃げるところもない。日本滅亡といっても過言ではないだろう。地震大国に54基も原発が建っていることは、世界にとっても大きな脅威だ。日本は世界中から厳しく批判され相手にされなくなるに違いない。

現実味を帯びる首都圏壊滅の危険(1)-東北沖は茨城沖を通じて関東直下、東海にまで連動する

現実味を帯びる首都圏壊滅の危険(2)-首都圏直下地震が起きたら一体どんなことになるのか?

現実味を帯びる首都圏壊滅の危険(3)-もし浜岡原発が爆発したら?

 こんなことは本当に考えたくないのだが、原発震災が実際に起きた以上、日本人はこういうことも頭に入れて覚悟しておくべきかもしれない。

以下のYouTubeを見ていただきたい。活断層の上に原発を造っているのは、日本しかないのだ。

4/4原発直下に活断層“日本以外にない”新たな計画やめるべき 吉井議員が追求

 福島の事故を受けてドイツは脱原発に舵をきった。地震があまりない国ですら大規模なデモが起き、反原発の声が高まっている。ところが、福島の事故を目の当たりにしても日本政府は脱原発を表明しない。国民の多くも危機感がない。どこまで能天気なのだろう。

 東電も国も事故対応や保障で大変なことになっているのに、なぜ他の電力会社は原発廃止を真剣に考えないのだろう。事故のリスクを考えたら廃炉を選択するのが普通の思考だろう。廃炉の費用を気にしているのか、安全神話という過ちを認めたくないのか・・・とにかく正気とは思えない国に私たちは住んでいるのだ。


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Posted by 松田まゆみ at 21:34│Comments(5)原子力発電
この記事へのコメント
 残念ですが、この国は、広島、長崎、沖縄を見捨てた時点で滅びるしかないのでしょう。福島の現実が、まったく過去の反省なくくり返していることからも一目瞭然ではありませんか。
 バカは死ななきゃなおらないが道理なら、そのバカはまだマシですが、日本人のバカは死ぬ時にまで、「これって、ただのがんだよな」と思って死ぬのでしょうね。
 これは天啓ですよ。
 いま、無事にあるのは、試されている一時。
 しかし……
 あえていいましょう。9・11の時にも思ったことですが、俺は「助からない」と思った瞬間、自分の命に引き替えて思ってもいいなと思ったことですが……
 ザマを見ろと思いましたよ。
 広島の、長崎の、沖縄の、イラクの怨みがこれで晴らせると。
 屈折してますね。
 「福島のことを思えばそれはない」という突っ込みも無用でしょう、こうなれば。日本列島あげて福島を殺している発展途上において、俺を極論、暴論と批判するどんなことばがありましょうや。
 これ以上の地震のないことを祈りましょう。
 せめて福島のために……
Posted by 本間康二 at 2011年04月27日 22:50
 共産党の議員さんも含めて、過去にもこれまで何人かの「警告」がありました。しかし、この国の原発推進行政・電気行政は、揺るぎもしませんでした。彼らは、それほどスクラムが強く――キャンペーン、CM、面々と続いてきた天下り、財源、エネルギー教育(「電気新聞」という業界新聞をネットで見てみてください)あらゆるものを含めて――、パワフルなものです。それは、アメリカから最初に原発を買うという動きを見せた50年代60年代、そして大阪万博の栄光の裏でも続きました。
 そうした流れ、政治構造を見れば、今の政権だけを批判するのは、間違いではありませんが、片手落ちと言うことになりましょう。
 (その意味では、今回、民主の原発行政を批判して自民に投票した人たちは、問題の根が見えていない人たちなのかなと思います。)
Posted by ぎぼん at 2011年04月27日 23:43
 真田幸村の戦いを思い出しました。「敵は家康一人のみ!」
 俺はいま、政治家よりもマスコミよりもアホ国民よりも、反原発派・脱原発派の人々を批判したいですね。
 なにをやってるんですか、彼らは!
 広河さんはデイズの最新号で「いま停めなければ!」と絶叫してるらしいが(早く定購、取りに行かねば!)、だったらそのためなにをしているのか!
 短期決戦で決着をつけなきゃならないのは皆分かってるはずじゃないですか。
 東電まえに野菜を積み上げた人たちが、NHKの原発ドキュメント再放送を希望したのは、かなりの説得力でしたよ。俺は自衛隊を率いてNHKを乗っ取りたいくらいですよ。

●マスコミの一角を占拠すること

 それは無理だから、

●まず、タレント・芸能人に「クイズ100人に聞きました方式」で、「電気は足りている」「チェルノの子供たちの実態」を提示して、『あなたはそれでも原発が必要か否か』を問う、その結果を公表する(賛成派にはレッテル貼り)
●企業に、同様の公開質問状を送る
●その一方で「公共放送NHK」に「イエスかノー」かの選択を迫りつつ、『原発ドキュメント再放送』を求める

 という方法は無理かな。
 「いざ戦争!」という時、井上ひさしさん(九条)なら吉永小百合や加藤剛に呼びかけておなじ戦法を執ったと思うがどうか。
 バカな国民を相手にするならこれしかない!
 いますぐやらないでどうする。
 2チャンの最近の書き込み傾向を読んでないのか! ダラ洩れのあきらめ傾向に転じたらいっさいは無に帰すぞ!
Posted by 本間康二 at 2011年04月28日 10:33
 何度もすみません。
 松田さん、『恥多き人類の生存』に対する『人類の尊厳な共倒れ』(渡辺格)ということばを知ってますか?
 「子供を逃がせ」これは分かる。
 しかし、東京からも逃げた人を「裏切り者」と呼ぶ風潮を怒る武田先生には、「では逃げたくても逃げられない障害者のような人は陶太ですか?」と訊きたい。
 松田さんはどう思われますか?
Posted by 本間康二 at 2011年04月28日 12:25
本間康二様

こんにちは。いろいろご意見ありがとうございます。

もともと反原発の人たちに限らす、今回の事故で原発の恐ろしさに気づいた人は、自分のでできることを考えやっていくしかありません。脱原発の署名、デモの参加、ブログやツイッターでの発信、東電や政府への抗議・・・。個人個人ができることをやっていくしかないのではないでしょうか。私はまず事実を知り、意志表示をして周りの人に伝えることが一歩だと思います。そして、自分が可能な行動をしていくしかありません。

今回の事故で本当に頭にくるのは、このようなことになっていつも被害をこうむるのは社会的弱者だということです。お金持ちの人は海外でもどこにでも行けるでしょう。でも、高齢者、子ども、障害者、病人などは逃げたくても逃げられません。福島を見ていたら、そういう現実がよく分かります。これは原発事故に限らず、あらゆることでそうですね。

「お金」に目がくらんだ一部の人たちによって道理を封じ込めて造られた原発事故です。これまで推進してきた人たち、安全・安心だと主張してきた人たちこそ現場で作業にあったって欲しいと思います。汚染された野菜も買い取ってもらいたい。そして、弱者のために私財を投じて欲しい。それこそが責任の取り方であり、償いではないでしょうか。
Posted by 松田まゆみ at 2011年04月28日 13:53
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