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鬼蜘蛛おばさんの疑問箱 › 無脊椎動物 › 狩場山のブドウマイマイ

2013年07月11日

狩場山のブドウマイマイ

 2泊3日で道南の狩場山に行ってきた。十勝からだと登山口まで1日みなければならない。週間天気予報を見て日程を決めたのだが、目的地に近付くにつれ天気が怪しくなってきた。目指す狩場山は雲で覆われている。宿泊予定の賀老高原キャンプ場は小雨が降っていた。翌日も朝から雨が降っていて、どうにも山に登る気にはなれない。道路脇に車を止めて中で寝ていると、2台ほど登山口に向かう車が通り過ぎた。この天気でも登る人がいるらしい。

 日帰りの山ならこういう天気の日はまず登らない。雨具も靴も泥だらけになるし、景色も見えない。暑さに弱いので、雨具を着ての登山は極力避けたい。しかし、一日かけてやってきたこともあり、小雨になったころを見計らって登ることにした。

 賀老高原から登山口まではブナやダケカンバなどの広葉樹林が続いている。かなり大きなブナもあるが、針葉樹はたまにトドマツがあるくらいでほとんどない。アカハラやキビタキ、ツツドリ、コマドリなど、雨降りだというのによく鳴いている。登山口の標高は700メートルくらいだが、登り始めて間もなくするとブナは見られなくなる。ここは多雪地帯なのだが、ミズナラは雪の重みで垂直に伸びられず、幹が這うように伸びている。

 湿度100パーセントの雨の中、歩き始めて間もなく汗が噴き出し雨具の内側もびしょびしょだ。しかも山は霧に包まれ展望はまったくきかない。しばらくすると、登山道の脇にフギレオオバキスミレが花をつけていた。とてもスミレとは思えない形の大きな葉に鮮やかな黄色い花がよく目立つ。





 サンカヨウやシラネアオイも咲いている。マイヅルソウも花盛りで7月の山とは思えないのだが、それだけ雪解けが遅くて花が咲くのも遅いのだ。

 狩場山といえば真っ黒いブドウマイマイが有名だ。このカタツムリ、殻だけでなく体も真っ黒だ。これを見られただけでも狩場山にきた甲斐がある。マイマイは移動能力が低いため固有種や地域変異が多いのだが、なぜここのブドウマイマイはこれほど黒くなったのだろう? 地面の色と似ているために注意しないと踏みつけてしまいそうになるが、この色は隠蔽色なのだろうか?





 霧雨の中をだらだらと登っていると、しばらくして登山者が下山してきた。雪渓まで行って戻ってきたそうだ。前日の雨で雪渓の上の足跡が消えているし、霧で雪渓の先が見えないという。ハイマツ帯に出ると風も強くなり、雨が横殴りになってきて嫌な雰囲気だ。軽アイゼン持参のグループも登頂を断念して降りてきた。この天気では何も見えないし、お花畑はまだ雪の下・・・。軽アイゼンは持参してきたが、1200メートルほどの地点で引き返すことにした。どうやらこの山は雪渓が小さくなる7月下旬ないしは8月に登るのが良さそうだ。

 下山して賀老高原キャンプ場まできたら雨は上がっている。どうも山だけ雲がかかっているらしく、なんとも恨めしい。時間があったので、賀老の滝の見物にでかけることにした。キャンプ場から舗装された道を500メートルほど歩くと滝への遊歩道の入口があるのだが、川は深い谷の底でまったく見えない。滝を見る展望台に行くには、140メートルほど下らなければならない。道はウッドチップを敷き詰めて整備されているが、これだけ標高差のある滝見物コースもあまりないだろう。ところどころに見事なブナの大木があるが、ブナの純林というわけではない。





 しかし、宣伝に違わず高さも幅もある雄大な滝だった。





 賀老高原キャンプ場までの道は舗装道路になっているし、滝の周辺には遊歩道も整っている。島牧村はかなり整備にお金をかけたようだ。しかし、滝見物するだけでも1時間はかかる。これでは一般の観光客を呼び込むのは難しいだろう。地元が観光資源にしたいのは分かるが、こういう場所の整備はほどほどがいいように思えてならない。


  


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