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2013年07月25日

2013年バンダジェフスキー講演会の収支も闇の中(追記あり)

 昨日、「バンダジェフスキー講演プロジェクト」の会計をしていると名乗るY氏から私のブログ記事に関してメールがあった(そのメールはCCで木下黄太氏にも送信されている)。Y氏は「このメールは私の私信ですので、ネットに公開するのはお控ください」ということだった。役職名を名乗っているのに「私信」とはおかしな話だ。私はY氏の説明に対していくつか質問をし、メール非公開のことに関しては「私信を無断で公開することはしませんが、ネット上で公開している記事について異論や反論その他ご意見があるのなら、ネット上でやりましょう。私はそう提言しています。つまり、公開できる説明をしてください。それをブログに掲載しますので。」と返事をした。

 私の返信に対するY氏の返事は「公開できる説明」として返事があったものと理解できるので以下の返信をした。

まず確認ですが、私は公開での議論や説明を求めていますし、メールにおいても公開できる説明をしてくださいと依頼しました。あなたは団体の会計をなさっているのですから会計責任者として責任ある回答ですよね。今回および今後のメールでの説明は公開の対象とさせていただきたいと思います。


 ところが、このように書いた途端、公開するならこれ以上の返事はできないとのメールがきた。私は言いたいことがあるなら正々堂々と公開の場で意見交換しましょうといっているのに、「バンダジェフスキー講演会プロジェクト」は、公開での意見交換や議論はしたくないらしい。実に不可解なことである。

 メールでのやりとりそのものを公開することは控えたいが、会計という役職名を名乗ってのメールは私信とは言えないと思うし、私はメール非公開についての守秘義務もないので、必要に迫られれば(事実を知りたいという依頼があるなど)公開も検討したい。ここでは、Y氏とのやりとりで公益に係る重要なことがわかってきたので、その要点のみお知らせしたい。

 Y氏とは「バンダジェフスキー講演会プロジェクト」が非営利組織か否かというやりとりになったのだが、Y氏の説明によると「私たちは無報酬で財団の運営を行っています。仮に剰余金(利益)が生じても、それが役員(構成員)に分配されることはありません。」(私に対する返信より)とのことだ。この説明から、非営利の組織だと理解できる。非営利組織については以下参照。

非営利とは何ですか(NPOWEB)

 つまり、「バンダジェフスキー講演会プロジェクト」がチケット販売やDVD販売で利益を上げたなら、それは役員に配分してはならないことになる。今回も専門家セミナーでは一人2万円もの参加費をとっているし、一般対象の講演会も参加費(前売り1200円、当日1500円)を徴収している。経費を差し引いてもそれなりの収益があったものと推測される。

 「バンダジェフスキー講演会プロジェクト」は、講演会に係る事業が終了したなら、役割が終わるのだからいつ解散してもおかしくない。解散する非営利組織がある程度の財産を持っていたならいったいどうするつもりなのだろう? しかし、その事業で得られた収益金の額や、財産の処理方法は共催団体など外部には公開しないらしい。つまり闇の中だ。あくまでも仮定の話しだが、もし「バンダジェフスキー講演会プロジェクト」のメンバーで密かに分けてしまっても、誰もそれを確認することができないことになる。そのメンバーは木下黄太氏を含めたった3人とのこと。

 2012年の収支が公開されなかったことが問題となったため、今年は公開しなくてもいいような組織形態にしたということではなかろうか。

 はたして2万円もの高額な参加費を払った参加者、ボランティアで講演会開催に尽力した方たちは、非営利組織のそんな不透明の会計に納得できるのだろうか?

 私がこのようなことを書くと「中傷」だとか「攻撃」などという人がいるらしい。中傷だから名誉毀損になり犯罪だと言いたいのだろうか。たしかに事実であっても他人の社会的評価を低下させたら名誉毀損になる。しかし表現された事実が公共の利害に関する事実で、公益目的であり、真実の証明ができれば名誉毀損罪に問われない。

ネット上の表現における名誉毀損の必然性(弁護士紀藤正樹のLINK)

 2012年のバンダジェフスキー氏の講演会は「放射能防御プロジェクト」、2013年は「バンダジェフスキー講演会プロジェクト」という非営利組織が講演会を主催し、ネットでチケット販売を広く呼び掛けて高額な参加費を集めそれなりの利益を得ていると考えられるのに、その収支が不透明で残金の使途がわからない(不正な使われ方をする可能性も否定できない)、ということはきわめて公益性の高いことだ。

 私は脱原発で活動している人たちを攻撃するつもりはない。ただ、会計問題は公益性の高いことであり、このようなことを看過すべきではないと思っているだけだ。この件は当事者が公の場できちんと説明したり会計報告を公開すれば簡単に解決する話しなのに、頑なに拒否するのはなんとも不可解ではないか。

 脱原発運動で不透明なことが行われているのなら、脱原発運動全体の評価にも関わる。とりわけお金にまつわることが不透明というのは市民運動にとってマイナスだ。専門家などもお金によって容易に御用学者に豹変してしまうし、文化人も簡単に御用文化人になってしまう。だからこそ、市民活動はお金に関してクリア―であるべきだと思う。

 安易に「中傷」だとか「攻撃」などと言う前に、私が何を問題にしているのか、自分の頭で客観的に考えて判断してほしい。

【7月25日追記】
 木下黄太氏がようやく私のことをご自身のブログに書いた。しかし、関連記事にはリンクさせていないし、内容も私の記事に対する反論になっていない。

バンダジェフスキー博士から僕への感謝の私信。東京講演のDVD刊行計画と松田まゆみという人間の妨害。 (木下黄太のブログ)

 彼の発言には不正確な部分があるので説明しておきたいが、私は他団体が会計報告を開示する義務ないことは承知しているし、私に対して開示しろという主張もしていない。開示義務はないが、非営利組織であり開示することに問題があるとは思えないので、収益金の流用疑惑(2012年の講演会の)を晴らすために関係団体には公開すべきだと言っているだけだし、公の場できちんと議論をしましょうと言っているのだ。私の意見が「意味不明の中傷」なのだそうだが、意味不明の中傷か否かは読者の方が判断していただきたい。

また、大沼安史さんの電磁波攻撃に関する木下氏とのやりとりは以下の記事で説明している。真実は今も分からない。しかし木下氏は自分の意見が正しいと強く主張し、異なる意見をどうしても認めようとしなかった。違う意見を認めようとせず、自分の意見を押し付けようとすること自体、思想・良心の侵害であると私は思う。

大沼安史さんへの電磁波攻撃は妄想、精神病か?!

 また、私のことを「『自分と他人との境界』が無い人で、相手をしても無駄です。無視しましょう」と評定しているが、何を根拠にこういう判断をするのかまったく不明である。これこそ中傷だと思う。

 なお、会計担当者のY氏から私にメールがなければ、この記事も書くことはなかったことを断っておく。


【関連記事】
マスコミが伝えない奇形の事実(追記あり)
木下黄太氏の見識を問う
木下黄太氏への公開書簡
説明責任を放棄して恫喝する木下黄太氏


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Posted by 松田まゆみ at 11:30│Comments(14)原子力発電
この記事へのコメント
脱原発で活動している人たちを攻撃

残念ですが私にもそう見えてしまいます
Posted by やえこ at 2013年07月25日 15:41
やえこさん

そうですか。私の真意がつたわらないのなら残念です。

あなたは、不透明な会計問題について木下氏らが公の場で説明しようとしないことを、何も疑問に思わないのでしょうか。

もし瓦礫の焼却に関わって不透明な経理が行われていてもどうでもいいのですか? 原発推進に関わる不透明な経理はおかしいと思っても、仲間内の運動の経理の不透明さに目をつむるのは不適切だと私は思います。そういう曖昧性が、不正をはびこらせ一因になると私は考えていますので。 
Posted by 松田まゆみ松田まゆみ at 2013年07月25日 16:24
バンダジェフスキー博士の講演に実際行ってきた者です。

会は2時間の枠でしたが、白熱して結局2時間半まで延長。
博士の盛りだくさんの説明に、間髪入れずロシア語にスラスラ訳していく通訳女性。
海外の博士を招いて、これだけの準備、時間で会費は1200円です。

私は裏を見抜く知識は持ち得ていませんが、この数字を見ただけでも、この講演会にあなたの意図される不透明性が入り込む余地があるとは思えません。

人間・物事は単純ではないので、木下氏のまわりもいろいろなことが重なりあって、行き違いが生じたり、責任者の目が行き届かないことがあったりし、それが人によっては違った風景に見えることがあるとしても不思議ではない気がします。

むしろそれらを部外から悪意の眼差しで歪曲していくことのほうがよほど悪質だと感じます。
先入観無しで、もっとシンプルで眺めて見られてはいかがでしょう。
Posted by ひろ at 2013年07月25日 18:03
 言動では真意を隠せますが、お金では真意を隠せません。

 憶測ですが、講演会等の入場収入の必要経費は、その入場料1~2割程度です。
 木下氏の横浜関内公演の「人員はボランティア」「会場料は2~3万円」でした。
 入場料は17万円程度と思います。

 ただし、新幹線代・ホテル代で半分程度は、消えるでしょうね。

追記:
 私は、木下氏のコメント欄で、以下のWEB-URLを張ったら、それ以後、投稿拒否でした。
 「 http://d.hatena.ne.jp/domoboku/20111023/1319392556 」
 後、避難者の心は、以下を見てください。
 「 http://maruttonishi.jimdo.com/ 」の左のメニュー「避難を非難されること」
Posted by ひで at 2013年07月25日 18:54
ひろさん

私も、自然保護関係の様々な講演会に関わってきましたので、一般向けの1200円の参加費は決して高額だとは思いません。人によっては高いと思う人もいるかも知れませんが、内容の充実さから安いと思う人もいるでしょう。それは個人の価値観の違いです。もっとも、専門家向けの2万円が適正価格かどうかということはかなり疑問が残ります。

また、講演会に関する個人の価値観と、全体的な収支の透明性は別のことです。私は悪意の眼差しで見ているつもりはなく、外部から客観的に見ているつもりですが。
Posted by 松田まゆみ松田まゆみ at 2013年07月25日 21:56
ひでさん

実際の収支はわかりませんが、少なくとも赤字にはなっていないと思います。チケット代については、高額でそれなりの利益が出ているのであっても、それが脱原発に係る公益的な活動に使われるのであれば、だれも文句は言わないと思います。でも、非営利組織の主催でありながら、もし余剰金が特定の個人に流用されているとしたら、おかしいと思う人はいるのではないでしょうか。だからこそ、疑惑がもたれている以上、可能な限り会計や情報をオープンにしたりする努力は必要でしょう。それができないから「講演会ビジネス」と批判されてしまうのです。これは脱原発運動にとっても由々しきことです。

自分の主張と合わない記事のリンクを張ったら、投稿拒否というのは大人げないですね。
Posted by 松田まゆみ松田まゆみ at 2013年07月25日 21:59
 木下氏の言動や行動は、ある範囲のグループに向けての
言動や行動です。その範囲外の者(私も)には奇異に見える
でしょうね。
 もちろん、バイアスで選別された言動や行動である事は
ご本人も承知です。ただ、彼はそれ程は有害では無いです。

 一方、バンダジェフスキー博士の評価は、非常に難しい
「 http://ja.wikipedia.org/wiki/ユーリ・バンダジェフスキー 」

 バンダ氏の放射能研究は、確かに突っ込み所が満載です。
 一部、有害(勘違い)情報もあると、指摘する者もいる。
Posted by ひで at 2013年07月26日 00:23
「会計」は役職名では無いですよ。
そして会計に関わっていたとしても、何故それを公開しなくてはならないんでしょうか。
その価格に不満納得がいかないのであれば公演に行かないという選択で良いと思います。
公演の収支などはあなたの人生に関係の無いことなのでは無いでしょうか。
何故公開を必要とするのか、説明してほしいです。
(公共性が・・とか以外のお答えが欲しいです。木下氏は、公人としてではなく個人で活動されてるのでは?!)

特定の個人への流用って、その情報の根拠も教えてくださいますか。
根も葉もなく勝手に予測するのは、子供の喧嘩みたいです。

もしかして、木下氏を羨んでいるとかじゃないとここまで妄想は出来ないんじゃ?と感じております。
Posted by Y at 2013年07月26日 01:28
チケット代1200円は(当日1500円)妥当だと思いますが、テキスト、3000円はちょっと高いな、と感じました。購入しませんでしたが、、(購入した方からちらっと見せて貰いましたが、1000円~1500円が妥当ではないかと個人的には思います。)すぐ完売したようです。
去年のバンダジェフスキーさんの講演会は通訳さんがイマイチで全然内容が聞き取れず、残念でしたが、今回の通訳さんは良かったです。
Posted by 一児の母 at 2013年07月26日 03:18
ひでさん

>木下氏の言動や行動は、ある範囲のグループに向けての
言動や行動です。その範囲外の者(私も)には奇異に見える
でしょうね。

フェイスブックのグループはそうなんでしょうね。
ただ、ブログはグループに向けて発信しているわけではないので、ブログでそういう感覚で書いたり集うのは適切ではありません。

「『木下黄太のネットカルト』を考える」を読むと、ほとんどカルト宗教と変わらないというニュアンスの指摘がなされています。もちろん宗教ではありませんが、そのような要素はあると思います。つまり、自分に賛同し従うものしか「まとも」ではない、というリーダーの意識です。ですので、度が過ぎると有害だと私は考えています。分別があり、距離を置いて見られるならいいですが。
Posted by 松田まゆみ松田まゆみ at 2013年07月26日 08:47
Yさん

あなたはメールを送信されたYさんですか?

「会計」が役職名ではないという認識なのですか? 不思議なことをおっしゃいますね。私も複数の市民団体に関わり役員もやっていますが、代表、副代表、会計、理事、幹事・・・みな役職でありこれらは役職名ですよ。また、メールの内容もプライバシーに係るようなことは書かれておらず、公開して不都合があるとはとても考えられません。

>そして会計に関わっていたとしても、何故それを公開しなくてはならないんでしょうか。

私は「公開しなければならない」などと言っていませんよ。公開義務はありませんから。「流用疑惑を解消するために、関係団体には公開してもよいのではないか」あるいは「公開すべき」といっています。収支の概要を関係団体以外に公開したとしても、何も問題はないとは思いますが。公開義務がないというのは、「公開してはいけない」「公開できない」ということではありませんし。

>その価格に不満納得がいかないのであれば公演に行かないという選択で良いと思います。

営利組織が企画・運営する講演会ならそれで問題ありません。営利組織なら余剰金を役員に分配しても問題ありませんから。でも、非営利組織では余剰金を役員に分配してはいけないことになっています。もしそれが密かに役員に分配されたなら流用であり組織の不正になります。これは社会問題であり公共の問題ですよ。普通なら謝罪し、代表者や会計担当者は辞任しなければならないことです。信頼している皆さんを裏切る行為です。あなたにはそういう認識がないのですか?

>特定の個人への流用って、その情報の根拠も教えてくださいますか。

これはコメントでの「非営利組織の主催でありながら、もし余剰金が特定の個人に流用されているとしたら、おかしいと思う人はいるのではないでしょうか。」という私の発言の一部ですね。仮定形ですし、「特定の個人」というのは特に誰かを指しているわけではありません。ただし、2012年の会計に関しては、「『木下黄太のネットカルト』を考えます」で木下氏への流用が指摘されています。あなたがそのようなことをお尋ねになるということは、実際にそういう方がいるのをご存じなのですか?!

私は木下氏のことは彼のブログで知っただけで、羨む気持ちも恨みもなにもありません。長年市民活動に関わっている者として今の木下さんの組織のあり方を危惧し、意見を述べたり批判しているだけです。
Posted by 松田まゆみ松田まゆみ at 2013年07月26日 08:56
一児の母さん

テキスト代3000円なのですか。確かにちょっと高いように思います。
今年は通訳さんが分かりやすくてよかったですね。
Posted by 松田まゆみ松田まゆみ at 2013年07月26日 08:57
これから数日は事情によりコメントの承認ができなくなります。ご了承ください。
Posted by 松田まゆみ松田まゆみ at 2013年07月26日 08:57
京都講演の途中で会費を払ってない人はいませんか?とスタッフのような人が聞きにきました。こちらは、はい、といえるだけです。講演中に木下さんも、数名でなくて何十人か払ってない人がいるので申し出て、といっていましたが、気分がいいものではありません。
もともと受付で講演代金を払ったがチケットや配布資料はないので、いいのかという感じもありました。気になっていたのでコメントします。
Posted by 京都講演 at 2013年07月28日 11:47
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