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2011年10月02日
行政書士による個人情報不正取得事件の中間報告
表題の件については「行政書士が私の個人情報を不正に取得していたことが判明!」という記事で書いたままになっていた。この記事で私は「この件では然るべき対処をする。K行政書士の名前もいずれ明らかにしたい」と書いた。そこでとりあえず中間報告をしておきたい。
私がとったのは以下の三つだ。
1 刑事告訴
2 東京都知事への懲戒請求
3 東京都行政書士会への懲戒請求
1の刑事告訴は戸籍法違反、住民基本台帳法違反、戸籍法違反教唆、住民基本台帳法違反教唆の罪での告訴だ。これについては「告訴状を送った警察署の速やかなる対応」に書いたように東京地検に告訴状を送付し、処分通知書もだいぶ前に届いている。この件は追って報告したい。
2については行政書士法10条違反での懲戒請求だが、今のところ報告はきていない。
3については行政書士会としての処分を求めたもので、9月26日付で回答があった。といっても処分が決定されたという報告ではなく、処理の扱いに関する中間報告だ。今回はこの回答についてお知らせしておきたい。
回答は東京都行政書士会の総務部長名のものだが、以下にその文面を掲載する。
**********
懲戒請求に対する回答
貴殿より申立のあった金坂 滋会員(以下「金坂会員」)に対する平成23年7月29日付の懲戒請求(以下「本件」)に関して、以下の通り回答申し上げます。
1.当会の対応
当会は、貴殿より懲戒請求書を受理した後、速やかに以下の対応を行いました。
平成23年8月9日、電話で貴殿に事実の確認を行いました。
同年9月8日、面談で金坂会員に事実の確認を行いました。
同日、総務部会を開催し、本件の処理方針を検討しました。
2,当会の判断
本件に関する当会の判断は以下の通りです。
綱紀委員会に本件の処理を移管しました。
3.当会の判断理由
本件に関する当会の判断理由は以下の通りです。
会員の行為が、当会会則大22条の2に該当する可能性があり、綱紀委員会による調査、審議が必要であると判断したため。
以上、今後は綱紀委員会にて処分の検討を行います。結果につきましては後日のお知らせとなりますが、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
4.参考
関係法令
東京都行政書士会会則第22条の2(会員の処分)
本会は、会員が法又は法に基づく命令、規則若しくは知事の処分、又は本会の会則に違反したときは、当該会員に対し、必要な処分を行うことができる。
2 前項の処分を行うときは、会長は本会則に別段の定めのある場合を除き、あらかじめ綱紀委員会に諮問して調査、審議させ、その答申を受けた後、理事会に諮り決定しなければならない。
3 略
その他
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ということで、東京都行政書士会は9月になってようやく行政書士本人に事実確認をしたようだ。私が送付した、職務上請求書の写しを見せられたなら、本人も当然のことならが不正行為を認めざるを得なかったのだろう。今後は綱紀委員会による調査、審議を経て処分について決定されることになる。
行政書士会会則第22条2では、知事による処分を受けた際にも処分を行うことができるとなっており、知事に対して要求した懲戒請求の判断も処分に影響してくるだろう。
戸籍には極めてプライベートな情報が記載されている。それを虚偽の申請によって取得し興信所に渡すなどということは許されない。個人情報の保護が重視される昨今、こんな不正が横行しているのは看過できないことだ。行政書士会においては厳格な対応をしていただきたいと思う。
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Posted by 松田まゆみ at 12:18│Comments(3)
│共同出版・自費出版
この記事へのコメント
こんにちは。本籍地があるのが戸籍の閲覧請求書の開示を応じてもらえる自治体で良かったですね。これが田舎、特に福島のいわき市などになりますと、役所に個人情報開示請求しても開示してもらえませんので、当然不正請求が発覚するはずもありません。というわけで、田舎に本籍地がある方は「要注意」です。
民事での、プライバシー侵害ということでの提訴はされないのでしょうか。
民事での、プライバシー侵害ということでの提訴はされないのでしょうか。
Posted by jack at 2011年10月09日 09:43
jackさま、こんばんは!
横っちょからスイマセン!
この件の民事訴訟について、大きな示唆をいただきました。プライバシー侵害を不法行為として損賠を求めるという法律的構成についてはいまいち乗り気でなかったのですが、やってみたらいいと松田さんにお勧めしたいと思います。支店のコメント欄に下記投稿しました。あしたあたりお時間があれば是非、クンちゃんブログにもお立ち寄りください。アドレスは、http://blog.goo.ne.jp/92freeedition44 です。
それにしても、自治体によって情報公開制度にのっとった開示のスタンダードが違うというのは困りものです。同じ国民なのだから、という格好で具体的な開示例を引き合いに出せば突破口になるのではないでしょうか?
被害を受けても黙っていれば、この手の犯罪は「大したことじゃなかんべ」ということで終わってしまいがちですので、声あげることが必要だと思います。
*************
おっしゃる三つの対抗手段のほかに、クンちゃんも度外視していた「民事訴訟」(プライバシー侵害による損賠)を、jackというお方が鬼蜘蛛ブログ本店の投稿欄で示唆しておられ、ぎくっとしています。
それについては、今夜中に検討して、あすにもクンちゃんブログにのっけますので、時間があったら立ち寄ってください。ひょっとしたら、刑事事件の公訴時効で阻まれた真相解明に肉迫出来るかもしれませんね。
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横っちょからスイマセン!
この件の民事訴訟について、大きな示唆をいただきました。プライバシー侵害を不法行為として損賠を求めるという法律的構成についてはいまいち乗り気でなかったのですが、やってみたらいいと松田さんにお勧めしたいと思います。支店のコメント欄に下記投稿しました。あしたあたりお時間があれば是非、クンちゃんブログにもお立ち寄りください。アドレスは、http://blog.goo.ne.jp/92freeedition44 です。
それにしても、自治体によって情報公開制度にのっとった開示のスタンダードが違うというのは困りものです。同じ国民なのだから、という格好で具体的な開示例を引き合いに出せば突破口になるのではないでしょうか?
被害を受けても黙っていれば、この手の犯罪は「大したことじゃなかんべ」ということで終わってしまいがちですので、声あげることが必要だと思います。
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おっしゃる三つの対抗手段のほかに、クンちゃんも度外視していた「民事訴訟」(プライバシー侵害による損賠)を、jackというお方が鬼蜘蛛ブログ本店の投稿欄で示唆しておられ、ぎくっとしています。
それについては、今夜中に検討して、あすにもクンちゃんブログにのっけますので、時間があったら立ち寄ってください。ひょっとしたら、刑事事件の公訴時効で阻まれた真相解明に肉迫出来るかもしれませんね。
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Posted by クンちゃん at 2011年10月13日 21:05
jackさんの言われる、福島のいわき市など田舎では開示請求しても開示されない・・・というのがちょっと理解しかねます。今の時代、どこの自治体でも情報開示は条例で定めていますので、正当な理由がない限り、開示請求を拒否することはできないのではないでしょうか? 私はいわき市よりはるかに田舎の町に住んでいますが、正規の手続きをとれば問題なく開示されると思います。
Posted by 松田まゆみ at 2011年10月15日 20:24
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