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鬼蜘蛛の網の片隅から › 環境問題 › ツイッターでの議論とフェロニッケルスラグ問題での私のスタンス

2015年03月28日

ツイッターでの議論とフェロニッケルスラグ問題での私のスタンス

 最近、ツイッターで意見が違う人との議論などしない方がいいとつくづく感じる。たった140字ではとても十分な議論などできないからだ。

 意見を短くまとめようとすればするほど、はしょった書き方をすることになり、曲解や誤解を招きかねない。だからといって何回にも分けてツイートすると論旨が細切れになってしまい、それによって曲解や誤解を招くこともある。それだけでは論旨の分からない細切れのツイートや、曲解・誤解されたツイートがリツイートによって独り歩きしてしまうことすらある。

 私は、「あちら側」の人たちのツイートはブロックしているためにほとんど見ていない。しかし「、あちら側」の人との会話に私のアカウントを入れる人がいるために、ときどき「通知」欄に流れてくるツイートで、こうした曲解や誤解を知ることがある。

 たとえば、埋められたスラグについて、「松田は産廃という証拠を持っている」ということを言っている人がいる。しかし、私はそんなことは一言も言っていない。

 私は3月22日に以下のツイートをした。

①黒木睦子さんは弁護士もつけず誰の協力も求めずに一人で裁判を闘うという意思表示を何度もしている。彼女が求めている支援は裁判への直接的な協力ではなく、ツイッターやブログで日向のフェロニッケルスラグ問題を広めてもらうことだ。

②ただでさえ勝訴が難しい名誉毀損裁判において、黒木さんのような闘い方をすることはあまりにリスクが大きく、私だったら到底考えられない。しかし、訴えられたのは黒木さんであり、裁判でどう闘うかは彼女が決めるべきことで他人がとやかくいうことではないだろう。

③弁護士二人の企業に対し、法律の知識があるとは思えない主婦が一人で闘うという恐ろしく均衡を欠く状態での裁判において、判決などはどれほどの意味を持つのだろうかとも思う。もちろん被告の具体的反論はこれからだから、書面での主張如何ではかなりいい線までいける可能性はある。

④完全勝訴は困難としても、書面でスラグが有害であり産廃であるという論理的主張をすることは十分に可能だろう。なぜなら何人もの人がこのスラグ問題に関心を持ってブログなどで根拠を示しながら、スラグは産廃であり有害であると判断できることを論じているからだ。

⑤黒木さんがこのような情報を最大限に活かして真実であることを立証できるかどうかは、彼女が今後出す書面と証拠にかかっている。彼女の力量が試されているといっても過言ではないと思う。これについては今後の裁判の中でいずれ明らかになるだろう。

⑥問題は、仮に黒木さんが裁判で負けたとしても、決してその判決が正しいとは言えないということだ。不当判決など世の中には山のようにあるし、主婦の本人訴訟と弁護士二人で争った裁判の判決をそのまま真実であると認めること自体がナンセンスというものだろう。

⑦もし今回の裁判において黒木さんが十分な立証ができず敗訴したなら、恐らく「あちら側の人」たちは判決こそ事実だと吹聴するのではなかろうか。しかし、これだけははっきり言っておきたい。たとえ真実であっても、立証ができなければ真実と認められないだけであると。

⑧裁判ばかりが注目されているように感じるが、注目すべきことは裁判よりスラグのリサイクル偽装だ。ボーンズ88さんが指摘するように、この問題を知った大半の人は、おそらくあのスラグに疑問を持たざるを得ないだろう。http://ferronickelslag.blogspot.jp/2015/03/blog-post.html 真実はそこにあると思う。

 ここで私が言っているのは、これまでブログなどで公開されている情報などから、「書面でスラグが有害であり産廃であるという論理的主張をすることは十分に可能だろう」ということにすぎない。これ以降のツイートでもそのスタンスは変わっていない。「論理的主張をすることは可能」ということと「産廃である証拠を持っている」ということは意味が大きく異なる。私が「産廃である証拠を持っている」という発言は、私のツイートを曲解しているのであり事実と異なる。

 また、私がある発言を名誉毀損であると言っただけで、その発言をした人に対する「脅し」だという人もいる。これは曲解というより誤った認識だ。提訴や告訴をするつもりもないのに提訴するとか告訴するといえば明らかに脅しだが、侮辱発言や名誉毀損発言を指摘すること自体は決して脅しではない。

 ツイッターで情報を操作しようとしている人たちは、相対する意見の人に難癖をつけるために恣意的に曲解発言や誤解発言をしているように感じる。だから、「あちら側」の人たちと安易に会話するのは危険だ。さらに、ツイッターのリツイート機能は、曲解や誤解による情報を広めることにつながりかねない。

 たった140字のツイッターでまともな議論ができるとは思えないし、安易な会話によって曲解や誤解を広めることすらあり得る。だからツイッターは議論に向かないし、議論するツールではないと思っている。有意義だと思う情報を共有したり、自分の意見を伝えるという使い方に限ったほうがよさそうだ。

 さて、黒木睦子さんが日向製錬所とサンアイから訴えられている裁判について、現在の私のスタンスはこの一連のツイートに書いた通りだ。現状を見る限り、法的知識や裁判の知識、経験などにおいて原告と被告の差があまりにも大きく不均衡な状態だ。仮に裁判の基本的なところで誤解などがあれば、重要な主張ができないまま結審になってしまう可能性すらある。ならば、裁判の体すらなしていないということになる。

 もちろん、私は現時点で黒木睦子さんがブログに嘘を書いたとは思っていない。ただし、そのことが裁判で証明できなかったとしても、「真実ではないことが証明されたわけではない」とはっきりと言っておきたい。これは黒木さんの裁判に限らず、証拠が少なく立証が困難な裁判では常に言えることだ。

 そして黒木さんがブログに書いてきたことは、金属スラグ、とりわけ鉄鋼スラグのリサイクルが社会問題化する中で、大きな疑問を投げかけたことは確かだ。

 つまり、裁判のことと、フェロニッケルスラグによる造成(リサイクル)問題は別々に考えるべきことだと思う。


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Posted by 松田まゆみ at 14:56│Comments(0)環境問題
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