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鬼蜘蛛おばさんの疑問箱 › 自然保護 › 不都合な真実を暴露しているブログをチェックする役人

2013年02月18日

不都合な真実を暴露しているブログをチェックする役人

 このブログでは、必要性のほとんどない公共事業の問題点などについてしばしば指摘している。私は、自然保護活動に関わっているために、このような事業の担当者(すなわちお役人)と話し合いをすることがしばしばある。そうした折に、「ブログ読みました」と言われることがよくある。

 森林管理署(林野庁)の職員、北海道の職員、開発建設部(国交省)の職員、帯広市役所の職員などから、「ブログを読みました」と言われたことがある。どうやらこのブログはお役人にかなり読まれているらしい。

 裏を返すなら、彼らはインターネット検索によって常に批判者をチェックしているということだ。もちろん、こうしたことはお役所だけではなく企業などでも当たり前のようにやっているのだろう。

 大型公共事業の「不都合な真実」は、自然保護活動をしている人たちはもちろん以前から分かっていた。利権にまみれたムラ社会の存在も。しかし、そうした情報は自然保護団体の会員の間では共有されるものの、それ以外の人たちにまではなかなか伝わらないのが現実だった。一部の雑誌などで紹介されることはあっても、そのような雑誌を読む人はそもそも限られている。

 しかし、インターネットの普及によって、誰もが世界に向けて発信できるようになった。今では多くのNGOやNPO、あるいは活動を行っている個人がホームページやブログを通じて、役人が隠しておきたい「不都合な真実」を暴露するようになった。原発問題もそうだが、このようなホームページやブログにこそマスコミがほとんど報道しないような「不都合な真実」が書かれている。

 税金で行っている公共事業を問題にしているのだから、誤りや違法性がない限り、記事の訂正や削除を求めることはできない。お役人がインターネットで発せられる情報をこまめにチェックするのは当然だろう。

 北海道開発局によって士幌町で行われている「富秋地区国営かんがい排水事業」についても、私の所属する十勝自然保護協会は帯広開発建設部の担当者と事業について話し合いを行ってきた。そして、私もこの事業の問題点についてこのブログで何回か発信している。帯広開発建設部の担当者は、当然すごく気にしているのだろう。

 昨年(2012年)3月のことになるのだが、帯広開発建設部の職員から十勝自然保護協会の事務局長に対して、メールで以下のような要請があった。

・・・また、士幌「富秋地区」国営かんがい排水事業調査結果報告に係わる質問書について(回答)を送付いたしました際、「希少な動物種の情報について記載していますので取扱には十分留意いただきますようお願いします。」とお願いをしていたところですが、松田様のブログ記事(鬼蜘蛛おばさんの疑問箱)で、当方からの説明に基づく希少な動物種の情報についての掲載がなされているところです。
 つきましては、松田様個人のブログ記事と承知しておりますが、貴協会において希少な動物種の情報の適切な取り扱いについてご理解とご協力をいただけますよう改めてお願い申し上げます。


 私はこのメールが届く1カ月ほど前の2月5日に以下の記事を書いている。

明確になった「富秋地区」国営かんがい排水事業の欺瞞

 お読みいただければ分かる通り、事業者の嘘と事業の欺瞞性を暴いた記事で、開発建設部にとってはもっとも隠しておきたいことだったに違いない。だからこそ、希少な動物種の種名が書かれていることを持ち出してやんわりとクレームをつけてきたのだろう。

 このメールを発信した帯広開発建設部にはっきり言っておきたい。「あなたたちにそのようなことを言われる筋合いはない」と。

 開発局による無駄な公共事業、すなわちダムや道路建設などによって、これまでにいったいどれほどの希少動植物の生息地が破壊され、どれほどの希少動植物が消滅したり絶滅の危機に追い込まれたのか分かっているのだろうか。

 私とて、自分の知り得た希少動植物の情報を安易に公開するつもりはない。生息地を公開することで盗掘や採集などの危険にさらされることがあり得るのは十分承知している。しかし、大型公共事業による生息地破壊や生息地の改変は採集圧とは比べ物にならない大きな影響を与えるのだ。かつてはどこにでもいたような普通種が絶滅危惧種になってしまったような例はいくつもあるが、それらの原因の大半は採集ではなく開発行為だ。

 だからこそ、開発行為が希少種に大きな影響を与えると判断されるときには、種名も明らかにしたうえで保護を訴えるのである。希少種の存在を隠していては、事業の問題点や欺瞞性を突くことはできない。

 帯広開発建設部は、富秋地区で希少種の調査をしてきたが、結局、開建の考えている工法でニホンザリガニを保護できるという結論には至らなかった。ニホンザリガニが生息できなくなる可能性もあるのに、開建は事業を強行しようとしている。開建は保護をするために希少種調査をしたのではない。「希少種の保護策を検討した」というアリバイづくりのために調査をしたのである。もちろんその調査自体も税金で行っている。

 ところで、私はブログで批判的意見を発信する以上は発言内容に責任を持つべきだとの考えから、私宛にメールを送信できるよう設定している。記事に誤りがあれば訂正するし、説明を加筆することもある。私の記事に意見があるのなら、直接メールで言っていただきたい。



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Posted by 松田まゆみ at 16:41│Comments(2)自然保護
この記事へのコメント
おばんです。ニホンザリガニがいてくれる
というだけで普通の人なら工法を慎重に考え
ますよね、まぁなんと開建て所は...
アセスメントをすればマンネリ化アリバイ
づくり調査情報開示すれば黒塗りだらけ
こういう人たちの組織って考え物です!
その上、[ご理解とご協力をいただけます
よう改めてお願い申し上げます]ですか!!-_-;

これは逆にあんたは何をご理解してるの?と
聞いてみたいです。
君の日本語おかしいよ! ですよね!!-_-;
自然破壊やら絶滅危惧種つくりがお仕事?では
ない筈ですが!
不都合な真実を暴露してくれる
皆さんがいなかったら庶民は何にも気づけません。
真実の中にしか真実は
無いと思ってます。
Posted by こると at 2013年02月19日 17:19
こるとさん、こんばんは。
開建はフトンカゴを用いるといっているのですが、それでザリガニが保護される保証はまったくありません。フトンカゴの失敗事例はあるようですが。

担当の職員の方たちは、上からの指示で動いているので、どんなに矛盾があっても進めるしかないということなのでしょう。しかし、許しがたいのは、自然保護団体に虚偽の説明をするということです。

いちばんはじめの話し合いで、かんがい事業の目的は大雨による堪水被害、過湿被害の防止だと説明したのに、実際には収量の増加が目的だったのです。しかも、収量が増えるという実証データも示しません。

こんな状態で税金が投入されるのです。誰が納得できるでしょうか。
Posted by 松田まゆみ at 2013年02月19日 22:49
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