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鬼蜘蛛おばさんの疑問箱 › 生態系 › 猛禽のご馳走

2007年08月30日

猛禽のご馳走

 渡島半島の恵山(えさん)に行ってきました。渡島半島はブナ林やヒノキアスナロ林があり、道北や道東とはかなり植物相が異なります。鳴いているセミも、エゾゼミ、アカエゾゼミ、アブラゼミ、ミンミンゼミなど、私の住んでいるところにはいない種ばかり・・・。本州に近いせいか、植物も動物もとても面白いところでした。

 恵山は標高618メートルの活火山です。登山口のある「賽の河原」は、ガンコウランとエゾイソツツジが群生するなだらかな地形で、サラサドウダンやノリウツギが点在していますが、恵山の山肌は火山のために荒々しい岩山になっています。朝からジージーと賑やかに鳴いているのは、エゾゼミとアカエゾゼミ。いつも聞きなれているコエゾゼミとは明らかに声の質が異なります。このセミ、樹木のあるところにしかいないと思ったら、岩だらけの山頂でもあちこちで鳴いていました。

 恵山は岩山ですから、ハヤブサが棲んでいて、狩りをしています。それをよく見ていると、飛びながら何か小さなものを捕まえています。どうやらセミを捕まえているようです。

 山頂ではノスリが旋回していましたが、こちらも空中でセミを捕まえています。確かに、セミがよく飛んでいるのです。森林のない岩山ですから、飛び立ったセミはとても目立ちます。ハヤブサもノスリも、空中や岩の上から、飛んでいるセミを狙っているのですね。

 中国人はセミが好物だとのことですし、長野県などでもセミを食べる習慣があるとのことですから、猛禽類にとってもセミはご馳走なのでしょう。そのご馳走が、空中を飛びまわっているのですから、捕まえて食べない手はありません。それにしても、セミのほうは何と無用心なのでしょう。麓の森林の中にいれば、そんなに簡単には捕まらないでしょうに・・・。

 不思議なのは、サラサドウダンなどの低木に止まっているセミを手で捕まえようとすると、上に飛んで逃げるのではなく、ポロリと下に落ちてしまうのです。そのほうが鳥などには捕まりにくいのかもしれません。そんな特技(?)があるのに、一方で大胆に大空に飛び出していって餌食になってしまうのです。これでは「飛んで口に入る、夏のセミ」ではありませんか。


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Posted by 松田まゆみ at 14:56│Comments(0)生態系
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